巨人と小人
ある所に、小人さんと巨人さんが仲良く暮らしている町がありました。
「おう、小人の坊主! そういうお前は今日もちっちゃいなあ!」
「んー? なんでだろうなあ! 特に何もしてないんだが、気づいたらこんなに大きくなってやがったんだあ!」
「んー? 何でだあ?」
「なんだあ! そんな事かあ! やめとけやめとけ、大きいなんて不便でしか無いぞ! 気を抜くとお前らを踏み潰しちまいそうになるし、服や住むところを用意するのも大変だあ!」
「ああ、そうだあ! だから、大きくなるのは体じゃなくて心の方にしろ!」
「そう、心だあ! 他人に優しく、他人を思いやれる、そんな心の大きな小人になれ! 体が大きい俺と、心が大きいお前、2人揃えば完璧だろぉ!」
「おう! その意気だあ!」
小人さんと巨人さんは、今日も仲良しでした。
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