第27話




「この岩山か?」


「うん」



二人は

岩山の前に立っている。


入り口だったと思われる木の扉は

破壊されて

階段がむき出しの状態だ。



「ここをね。2時間上がるの」


「2時間・・・ねぇ」



カミュは

階段を見上げて

ルーナを見下ろした。




「じゃあ行くか」



カミュは

ひょいとルーナを抱き上げる。



「カミュゥー」



膨れるルーナ。



「片道2時間。往復4時間。十分『日が暮れる』な」



確かに

今から4時間後だと


確実に

夜になってるだろう。



それが分かっているだけに

文句も言えない

ルーナだった。



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