第4話 吸血衝動

「はぁ…はぁ…」

さっきから酷くのどが渇く……

そしてめまいや腹痛がする、おまけに頭痛も。

ロイと言う人と別れてから5日がたった。

今は町のすみの路地裏にいる。

なぜなら人の近くにいると血を吸いたくなるから、あまり人のいないところにいる。

「回復スキルで、治まらないかな…」

……やってみたが全て消えるわけではなかった。

吸血鬼に転生するのダメだったかな、

こんな事になるなら普通の人間にすれば……

……そんな事を言いながら次第に意識が薄くなって行った……


☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★


「ふぇっ…?」

気がついたらふかふかのベットの上に居た……

はぁ……いつも路地裏の地面で寝てた

からこのベットで今すぐまた寝たい……

「んっ……」

背伸びして少し眠気を覚ました。

すると……

「あっ!みんな起きたよー!早く来て来て!」

女の人っぽい声が聞こえて来た。

「ねえねえ!名前なんて言ーー」

「あっ、えっ、えっ!?」

「お前、初対面の人にグイグイやられたらどう思う」

えっ?なになに!

何がどうなってるの?!

「っと、すまない、うちのサラがあんな人で」

「ちょっとー!なんでそんな風に言うの!」

「さて、君の名前は?」

話しかけてきたのは細身の成人男性

と言った感じの人、腰には短剣、

髪は少し長めの筋肉はそこそこついているように見える。

「私はルイ・ブラットです」

「俺はカルマ・テイナーだ、

ギルドマスターをしている」

なるほどギルドマスター

「こっちは左から順に、カイ・テイナー、ライ・クリス、サラ・マリン、俺のパーティだ」

「分かりました」

「まぁ、色々話す前に、君の正体を

教えて貰おう」

「!?」

まさかバレた!?

「その様子だと正体を隠してるようだね」

「……はい」

はぁ……バレたものはしょうがない、

せっかく転生したけど大人しく

殺されるしかない。

「……お前しばらく血を吸って無いだろ」

……やっぱり吸血鬼って分かってたじゃないですか。

「……はい」

「おいサラ、血を吸わせてやれ」

……はい?

この人なにを言ってーー

「俺も吸血鬼なんでね、同じ種族位わかる」

「でもなんで……」

「さっきのお詫びみたいな物だ」

「分かったよぉ」

そう言ってサラさんは少し服を崩して

首筋を出てきた。

……美味しそう。

「でも、本当に良いんですか?」

「あぁ、構わん」

「じゃあ……、いただきます」

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