第74話 Wishがゴイスー
クロウと
頭の中は
「『
『
(抜けない?)
『クロウ…落ち着け…妖狐の言うことは本当じゃ』
「なっ…誰…
『聞け、クロウ…ワシは妖狐の妖気を感じることができる、元々、ワシは妖狐によって目覚めたのでな…その妖狐の状態くらいは解る』
「そういうことだ九郎義経」
「解らぬ…なぜ話してくれなかった…なぜ、傍に居てくれなかったのだ…」
「それはの、腹に子を宿していたからじゃ」
「子供…拙者の…か」
ベンケーとヒトミの
(畳みかけてくるわね…大好物よ)
(止まんねぇな…おい…)
どエライ内容の話が転がり続けているわけだが、リーフとミゥだけは、まったく別の事を考えていた。
(貯金が…蓄えが…
(フワフワいいな~ミゥもフワフワしたいのにゃ)
『静』は『白拍子』として育ち、その舞の美しさから神へ捧げられた女性である。
それは、つまり『器』として神を受け入れなければならなかったわけなのだが、クロウと逃げてしまった。
あるいは病のことを自覚していたのかもしれない。
残された時間をクロウと共に過ごしたかったのかもしれない。
クロウに看取られて死ぬつもりだった…だが、クロウの子を身籠ってしまった。
『神』の妖気を辿り、妖狐の封を解いた。
「私の身体を器として使い…どうか、お腹の子を救ってください」
『
「
(『
「
「今…
「助けられないのか?」
「ん? 『
「助けられるのか?」
「ふむ…」
「もう一度聞く…助けられるか?」
ベンケーとヒトミが唾を飲みこむ。
しばしの沈黙、思わず息を止めて聞き耳を立てるベンケー。
「助けなさいよ!! アンタ神なんでしょ!! そのくらいのことやって退けなさいよ!!」
ヒトミが
「まずは…子を産んでからじゃ…約定は守る主義でな…」
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