第73話 Farewellがゴイスー
(
大人しく従うことになったとはいえ、クロウは
(嬢ちゃんが素直に従うとはね~)
ベンケーはリーフが
(さっぱり何を話しているのか解らなかったわ…)
解らな過ぎて、疑問すら抱かないヒトミ。
「にゃははは」
なぜか狐に懐く猫…狐は犬科なのだが…問題はないようだ。
「リーフ、船を用意してもらうわよ」
「…………なに?」
リーフの目が点になる。
この、いちいち珍しい光景に3バカは戸惑っているのだ。
(こんな、
すでに王都へ向かって帰路の途中である。
「船…船…船かぁ~」
ブツブツ呟きながら歩くリーフ。
竜王とハデスの
そこまでして知りたいのか?
そう考えると、そうでもないような気もするし、『
(困ったわ)
王都を囲うように土地を買占め、外堀から埋めていって一気に中央を制圧する
うんうん唸りながら歩くリーフを無視して
「時に…九郎義経、汝は、この女を追って来たのであろう?」
「左様」
目を合わせぬまま歩くクロウの横で寝そべる様に浮いたまま移動する
「
「そうか…」
「不満そうじゃな」
「……なぜ…『
クロウは真横に浮かぶ
「怖い目じゃの~」
クロウの視線を面白がるように見返す
「九郎義経、主は
「なに?」
「やはりそうか・・・なるほどの~」
意味深な顔つきでクロウを眺める。
「話しておくかの…結論から言えば『
「バカな!!」
聴かないような振りで、
「病じゃ…『静』は病に侵されておった、本人も長くないことを知っていたのじゃ…ゆえに主の隣で生きることを選んだのじゃ」
(マジか~)
ヒトミとベンケーが下を向き、驚きの表情を隠そうとしている。
「嘘でござろう…」
「本当じゃ、
「その思いに従ったとでも言うつもりか?」
クロウの目に怒りが宿る。
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