第66話 Bonfireがゴイスー
「頭は冷えただろ?」
ベンケーがニヤッと笑う。
「あん?」
「テメェのおかげで、
「嬢ちゃん…昨夜のイカれっぷりは、おめぇ…あぁでもしなきゃ…なぁ?」
「えっ…グボッ」
歯磨き中に、突然、同意を求められたクロウ、思わず歯ブラシを口の奥に突っ込んでしまうほどの動揺、泡が血で赤く染まるほど差しこんでしまった。
ジローっとリーフが睨んでいる。
(痛い…口の中も、リーフ殿の視線も…)
「まぁまぁ、しょうがないわよ昨夜の
軽くポンポンとリーフの肩を叩く。
「なによー!!」
「にゃによー、にゃはっはは」
憤慨しながら
(マズイでござる…)
何やら機嫌の悪いリーフを見ているとクロウの心に不安が影を落とす。
先頭を歩くヒトミとクロウ、
隣をシタシタ楽しげに歩くミゥ。
後方のベンケーが羨ましい。
(このまま、『
「なんかー、迷ったみたい」
「あん?」
ボフッ!!
ヒトミの足元で火球が破裂する。
「おふっ!!」
紙一重で空中に飛び退くヒトミ。
リーフの眉間にシワがメリッと深く刻まれる。
「迷っただぁー?」
もはや、ヤ〇ザと遜色ないレベルのリーフ。
「迷ったにゃー」
ミゥが嬉しそうに万歳する。
結局、見晴らしのいい丘でキャンプとなった御一行。
移動は相変わらず
もはやキャンプファイヤーの組木など職人レベルである。
「今回は五芒星で組んだぜ、嬢ちゃん」
ベンケーが得意気に腕を組んで組木の前にズンッと立つ。
「苦労したわ…ホント…途中で、何でコレ作ってんだろう? って病みかけたわ」
「なんで…作ったんでござろうな?」
横に並んだ3人が揃って首を傾げる。
「お星にゃ」
「まぁじゃあ…とりあえず点火の『
ボワッと炎が夕闇にオレンジを添える。
王都『
「イケるわ」
「キャンプらしいっちゃぁ…そうなんだが…」
「こんなもんよ、大丈夫イケるわ」
リー
「ハフハフ…フーフー…アグアグ…」
「骨が…面倒くさいわ…小骨って何の為に存在してるのかしら?」
「…………」
(明日には…辿りつけるのだろうか…)
味噌鍋を持ったまま、月を不安気に眺めるクロウであった。
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