第23話 Luckがゴイスー
ヒトミが悲しそうな顔でコチラを見ている。
ドナドナが流れて来そうな悲壮感を漂わせている。
ゆっくりと両手で×を作った。
思わずコクリと頷くリーフ。
シュッと、どす黒いピンクの触手がヒトミの身体に巻き付いた。
「あっ」
思わず声を上げるリーフ。
そのまま部屋に引きずり込まれるヒトミ。
「天に召します
肝心なところで噛むベンケー。
「
「だから、俺は
「悪魔にでも祈った方が効果あるんじゃない?」
「今度試してみるか?」
「ぜひ、
「で…どうするでござるか?」
「いや…どうもこうも…」
ベンケーが通路を指さす。
部屋からノシッと現れた
「触手じゃなくて舌だったのね…」
「
「丸のみでござるか~」
「じゃあ生きてるかもね」
「ナイフをお貸しくだされリーフ殿」
「ん?」
言われるがままにクロウにナイフを渡すリーフ。
「任せるでござる!!」
タンッと一足飛びでカメレオンとの距離を詰める。
シャッと脇腹を掠めるように逆手に持ったナイフが音を立てる。
「なに?」
カメレオンはズズズと姿を消す。
「同化しやがった…」
ベンケーが舌打ちする。
「手応えがない…」
クロウが不思議そうにナイフを見ている。
「
「飼われる…
また、ベンケーの脇腹にリーフの拳がめり込むベンケー。
「誰でござる?」
クロウが部屋の中に向かって話しかける。
「他人様の部屋のドアを勝手に開けて誰とはご挨拶だな、おい」
姿を隠したカメレオンの事もあり、再び部屋から距離を置いて構えるクロウ。
ベンケーも先ほど、ちゃっかり壁に掛けてあったトマホークを左右に構える。
「アンタ…ホントに
「
ニヤリと笑いかけるリーフ。
「あぁ、もちろんだ、ペットの方は」
「任せて頂戴!!」
部屋から
ずいぶんとがっしりした体躯に似つかわしくない大きさのメイスをポンポンと軽々と扱っている。
「ドワーフ?でござるか…」
ベンケーの隣まで戻ったクロウが呟く。
「違うな…ありゃ
「マジ? お宝確定じゃない」
リーフの
その頃…カメレオンの体内で鼻を摘まんで息を止めているヒトミの意識が限界を迎えていた。
(死ぬ…死にそう…限界よー)
丸のみされたヒトミのことなど、
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます