地が出た(第二十二回 お題「地」)

 初デートはいつだってドキドキする。

 今日もやっぱり心臓をバコバコ言わせながら、オレはカフェへ彼女を連れてきた。

 私服の彼女は制服の10倍くらい可愛い。見とれながら彼女の話に相槌を打ってたら、ついうっかり「そうだにゃん♪」とか返事してしまった。

 でも、取り消しもできないんで、開き直ることにする。

 「ま、学校じゃないんだからリラックスしようにゃ」

 「リラックスして、いいんですか…?」

 心配そうな顔をして、彼女が聞いてくる。

 オレがうなずくと、彼女の服がばりっとやぶけて、真っ白でもふもふした生物になっちまった。

 オレ、どうフォローすりゃいいんだ、これ…?

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