第十三話――戦うよ! 頑張れおデブちゃん!――

 森に着けば、辺りは見晴らしの良い草原ではなく、草木が暗く入り組んだ場所だ。

 目的地はこの奥にある、突如として出現をした霧に隠されるように設置のされた小屋と、それを生み出したモンスターの生態調査及び一部の部位を持ち帰ることだ。


 「とはいっても、霧に隠された場所はどこにも見受けられないのですがなぁ……」


 邪魔な小枝は踏み潰し、腰丈ほどまで伸びたツルなどは剣で叩き斬る。

 大雑把ではあるが、簡単な道印を兼ねたものだ。

 普段行き慣れているこの森だが、それ故に油断をしていい理由は存在しないのだ。

 警戒には警戒を重ね、不審には不審を募らせる。


 ふと、何かの気配を感じ振り返ってみる。

するとそこは、先ほどまで丁寧に道印を作って歩いてきた道は存在せず、ただ花畑のように開けた場所に、小さな小屋が存在するだけの、異質らしからぬ異質な情景だ。


 「……っ、はぁ?」


 言葉には詰まるが、それでも十分に気の抜けた声を漏らした。

 花畑に咲く彩りな花たちの周りには、それに誘われて舞う蝶たち。

 怪しいところなどないほどに怪しく思えるこの空間。

 先ほどまでの寂しい空間から、どう行けばこれほどの美しく開けた場所に出れるのか。

 そんなものは考えることはしなくても簡単にわかる。


 転移、テレポート、召喚、転送、催眠、泥酔、睡眠。

 思いつく限りのものを出してみたが、やはり、と思えるほどにはっきりする。


 「……人、若しくはモンスターによる故意的な罠か、それとも挑発や誘い」


 口に出してみれば、驚くほどに頭は冴え、理解することすらできなかった頭脳は一瞬の内にこの現状を理解した。


 「隠れるか……いや、相手はここに連れてきた奴だ。簡単に逃げれるようにはしないだろう」


 手首の袖を鼻に当て臭いを調べる。

 刺激臭も誘惑臭も異臭もしない。

 少なからず、植物などを使った場所を知らせるものはない。

 魔法関係も、衰弱系の魔法に罹っている予兆もまるでない。


 「まだ焦らす段階、かな? ……それはそれでありがたいけど、どうしようか」


 退くことはまず第一に選択肢から捨てた。

 退路である背後には、すでに道ではなく花畑に小屋だ。進むしかない。

 隠れることも論外だ。相手の庭であるこの場所でかくれんぼをできるほどの隠蔽スキルは取得できていないし、どう見てもそもそも隠れることに適した体とは言えない。


 ここに来てからはすこしの時間は経つ。

 それこそ逃げる隠れる戦略を立てるといった時間は微塵もないぐらいだが、相手が攻撃をしかけたりするには時間帯が余り過ぎるほどだ。

 それを踏まえての考えをするのならば……。


 「挑発されている、か……いいぜ、乗ってやるよ」


 すこし、力を込めて剣を握れば、剣はそれに応えるように刀身を輝かせる。


 ――面白そう。


 そういった楽観的欲望丸出しで小屋へと足を進める。


 一歩一歩、警戒こそすれど、悟られぬように動きは軽快に。

 何かの小さな膨らみや、両脇に置かれた小さな置物の間など、何か存在するかもしれないといった疑心で進む。

 木陰や、目線の遮られる生い茂る草木や置物なども、背後に存在しゆる者がいないかと常に殺気は漏らし、殺す気での一撃を放てるように準備をする。

 たとえその場所を抜けたとしても、また次へと警戒を移す。


 それを幾度か繰り返せば、目的の小屋まで着いた。

 中々に大きいと思えるような池と同じほどの大きさの花畑を踏み入るわけにはいかず、わざわざ回り道をし、ようやくの思いで着いたこの場所。

 外見はすべて木でできており、小さな段差の階段を二、三段登れば簡単なドアの前に立つ。

 試しに触れてみても、特にこれといったような反応は示さず、ただの素朴な材質を思い知らされる。

 聞こえるであろう音を聞こうと聞き耳を立てても、耳に入るのは静寂のみだ。

 寂しく不穏に、そして異質に思える小屋に、手をかける。

 特におかしいと思えるような重さはなく、ドアになにかの罠が仕掛けられているということがないのはわかる。

 そういうことならば、と思い切ってドアを開けてみる。


 「しっつれいしまーす!」


 蹴り開けるといった具合に開けたおかげで、木々が擦れる以上に、バンッという破壊的な音が立つ。

 だが、その音に反応を示すように声を上げる者も、何かが動いたりという音は一切となく、より警戒心を深めさせられる。


 「依頼の内容によれば、この小屋のどこかにモンスターと思しき相手がいるはずなんだけど……もぬけの殻かな?」


 ドアを開けた先に広がっているのは、科学者でもいたような、七色それぞれの液体の入った試験管が試験管立てに挿さっていたり、砂のようなものが幾つかのフラスコの中に入っていたり、何かの生物のような骨や皮が棚に無造作に置かれていたりなど、まるで先ほどまで使っていたように埃の被っていないものが多数置かれていたのだ。


 「怪しい、っていうより、おかしい、よな?」


 これほどにまで先ほどまで住んでいましたというような、挑発紛いに証拠残すのは、さすがに誘いをする上では少々やりすぎだといえるほどの状況なのだ。

 ならば、これは誘いでも故意的でもない、たまたま入り込んでしまったと考えるのが妥当だろう。

 このまま進んでも発見の可能性は少なく、そして理不尽な不意打ちはない。

 進むしかないだろう。


 逃げ口確保のためにドアを閉めることはせずにそのまま進む。

 室内は外見と同じほどの大きさしかなく、ますます故意的な呼び出しでないことがわかる。

 どこか薄い足音を立てながら、部屋の奥へと、数個ある個室へと進む。


 個室に入ってみれば、特になにかあるというわけではなく、普段日常的に目にする部屋と同じようなもので、代わり映えもなにもない。

 だが、唯一おかしな点というのを上げるのならば、それは死骸にも似た動物の壁画だ。

 その壁画からは信仰心というものはまったく感じることはできないが、少なくとも正気ではないことは簡単に察せられる。


 「さっきの実験室臭い部屋よりはましだけど、なかなかに趣味は悪いみたいですなぁ」


 膝丈の棚に置かれた置物のようなものを手に取って確認をしてみるが、やはりというべきか、これも死骸に似せた動物の模型だ。

 それぞれが辛うじて動物だと判断できるほどの死骸の崩壊度である故に、瞬時にその死因や死に様が鮮明に脳裏に浮かんでしまう。


 「気持ち悪い……さっさと出るか」


 模型を壊さぬようにおけば、すぐさまに部屋から出る。

 その足で向かい側に存在する部屋に行こうかと悩むが、ドアの隙間から垣間見えた醜悪な模型が複数の棚に陳列する様を見れば、その気は簡単に失せた。


 「それで、これで全部の部屋をってあそこ以外だけど、まぁ回ったけど、何もいませんでしたな」


 依頼を出され、これほどに怪しいと思える事象が起きていても尚、この場なにかしらの敵対生物がいないのはおかしい、というより、悩ましく思える。

 せっかくのあれほどの報酬が出ているのに、失敗などの理由がなく成功しないのは頭を抱えたくなる問題なのだ。

 それに、失敗をしたくない理由は、報酬に決まったことではない。

 正体不明な敵対生物がいることが問題なのだ。


 片手を悩むようにあたまに置くと、軽くため息を吐いて足を鳴らす。


 「下、かねぇ」


 言葉の意味には、この小屋に入ってきたときからの違和感である。

 薄い足音。これはどこかで聞いたことのあるような既視感ならぬ既聞感を残していたのだ。

 それはまるでどこかの。それこそ、ギルドの設計上、そう作った上での障害というものだ。

 そう。大和革命軍のギルドホームの床とまるで同じ音がしていたのだ。

 これは、材質が同じなどという偶然で生まれるようなものではない。

 必然で。それも、同じ造りをしなくては、地下や床下に空洞を作らなければ鳴らないはずの音なのだ。


 「外にはそれっぽい穴とかはなかったし……故意的隠蔽と捉えたほうが現実的ですな」


 たまたま。たまたま床下には大きな空洞が存在していました、というよりも、何かを隠す、または何かを住まわせるといった目的で床下のスペースを作らなければ説明はいかないだろう。


 「お行儀良く階段を探すか、それともこのまま打ち抜くか」


 ぱっと探してみた中では、それらしきと思しきものは存在していなかったし、必然的に目に付くであろう外には置くことはないだろうし。

 八方塞がりといった具合ではないが、限りなくそれに近しい状況なのだろう。


 「打ち抜いてもいいけど、そしてらそしたらでギルドからなにか言われるかもしれないし……あっ、足が滑っちゃった」


 ほんの少し浮かした脚に力を入れ、そして床を破壊することを前提とした力を以て蹴り抜く。

 埃や木屑、砂埃などとともに噴き出た破壊音じみた音が立てば、足元には開いた。


 テヘッという可愛らしい擬音を口で流すと、体を滑り込ませることの出来そうなほどの大きさの穴をのぞき込む。

 穴の先には予想通りの、というよりも、予想以上の大きな洞窟が存在していた。

 その様子はまるで地下水道のように整備こそされてはいるが、それ以上のこともそれ以下のこともない、ただの陰惨な雰囲気漂う場所だ。


 「行ってみますか……」


 ため息をつけば、足を穴に通し、腹を滑り込ませるようにして、穴を下る。

 始めこそは腹がつっかえて中々に進まなかったが、山を過ぎた途端には、制御することが難しく思えるほどの速さで下へと落ちていった。


 「うわっ……っと、危ない」


 発した言葉とは裏腹に、特に危なげもなく地面に着地をする。

 地面は思っていたよりも平坦であり、水っ気もない。


 「坑道でも下水道でもなさそうですな。これはますます怪しい香りがプンプンと漂ってきてまいりました、ぞ?」


 不意に、耳には何か重低音ようなものが入ってくる。

 それはなにか、とは言えないが、確かに聞こえた方角には、行き止まりではなく、道が続いている。

 その外にも道はいくつかの道は存在しているが、そのどれもが風を感じることはできず、すぐに行き止まりがあることがわかる。どこかに伏兵が存在している可能性が無きにしも非ずだが、それがあるのならば、先ほどの床を蹴り抜いたときに攻撃をしてきているだろう。ならば気にしなくても、こちらから敵意を向けなければ不意打ちをしてくることはないだろう。


 「ほほーん、なら怪しいこちらの道を進みましょうか!」


 軽い足取りで、他よりもすこし大きい道を進むことにした。

 剣を持つ手はいつでもスキルを発動できる準備をしておく。

 魔力を纏った刀身は周囲を歪ませるように魔力の渦があり、心なしか剣を持つ手にも魔力が集中しているように輝きを纏っている。


 「パッと見ている感じだと何もなさそうだけどなぁ」


 コツコツと、地に足が着くといった感じに、足音は不安定なものではなく、しっかりと硬質のある音が鳴る。


 奥に進めば進むほどに、外の音はなくなり、そして反響が派手になり、足音や軽い鼻歌の音が大きく聞こえる。

 だが、先ほど聞こえた重低音は、一切聞こえない。


 聞こえない、けれども……。


 「何かが、いるな……」


 岩肌の陰に隠れる、いや、岩肌の存在感を利用した姿を紛らわす何か。


 「……」


 剣を向け殺気を向けてみる。

 が、反応を示さないように声も、動きもなにもなく、ただの無機物を装うように見えている。


 「何もしないって選択肢が最適なんだろうけど、きっとこいつが依頼に載ってたモンスターだろうし……」


 悩むように体を動かしたとしても、それでなにかが変わるというわけではなく。

 その現状に、すこしの憂いさを感じながら、ユキアはため息まじりで洞窟を進む。


 「この先にいるはずなんですけ……これは予想外」


 胸からなにかが競り上がってくるような警鐘の心臓とは裏腹に、言動はしっかりと落ち着いたものが口から出た。

 口調そのものはおちょくるといった具合に楽観的なものを演出しているが、口端から漏れる息や、顔に浮かぶ脂汗といったものをみれば、口ほどに余裕ではないことははっきりわかる。


 先日にも巨大な地竜との戦闘を終え、見事盾役を全うしたことで、プレッシャーの強いモンスターとの対面は、怖いという感情を抱くことは全くといってもいいほどにないのだ。

 そんなユキアが、本能的にこれほどまでのおびえを出すのは、それほど強敵で、そして災厄なモンスターだということだ。


 「古代竜カタストロフィ……暴竜ブラド」


 古代竜カタストロフィの中の、竜種に分類される暴竜ブラド。史実ではその冠称の由来となった、古代王都での、大量の虐殺と、知性を持つ存在であったがために、女子供を攫い、そして自らの傍付きとして奴隷のように扱っていた、など、少し調べただけの情報でも、これほどのものが出るほど、人類に、生命にとっては平穏を脅かすような相手なのだ。


 「……人間よ。ここから去れ。さもなくは今ここでその腸、食いちぎってでもしてやろうか?」


 「っ……」


 知性の象徴、言語の使用。

 ただの言葉を理解することしかできないのであればまだましだ。

 だが、同じ言語、意味を理解し、そして、それに竜の気迫を載せてくれば、ただの恐怖以外に飾る言葉がなくなる。


 今すぐこの場から立ち去りたい。という思いは一切ないが、今すぐ戦線を離脱したいという気持ちは、早鐘のように鼓動を繰り返す心臓を持てば考えなくてもわかってしまう。


 「聞こえなかったか? 人間」


 ブラドの前足が動く。

 ただ地面を踏んだだけなのに、その巨体の支柱だ。四本あるうちの一本にかかる重さは想像ができないほどだろう。

 地面に着いた瞬間に、その場にあった石などは軽く潰され、天井などにとまる蝙蝠こうもりなどは飛び立つ。


 威圧、プレッシャー、荘厳。

 そのすべてがユキアの身一身に注がれる。

 恐怖、畏怖、恐ろしさ、悍ましさ。


 手足が震え、焦点がずれ出し、息を制御して吸うことができない。

 だんだんと体温を引いてくるのを感じながら、その奥、胸の奥で燻っている戦意の奔流が乱れる。


 「でも……中々に面白そうですな」


 戦いたくないという思いを知りながらも、本能はそれに反し、戦いたいという欲求をあふれ出してくる。


 それを聞いたブラドは、口端から曇ったような息を吐き。

 そして抑える覇気を開放させた。


 「それは我も同感だ。これほどまでに怒りを覚えたのは久しくてな。ついうっかりと手が滑ってしまいそうだな」


 「なら、滑ったその手。──切り落としてやろう」


 「できるのか? 雑種」


 「できないと思ってるのか? 羽根つき蜥蜴トカゲ


 目には目を。歯には歯を。挑発には挑発を。

 二度目の挑発返しで、竜種にとっての逆鱗と称されることの多い蔑称を唱えれば、どうやらその怒りに火をつけられたらしい。

 牙を向き、目は充血をはじめ、地に触れる爪は、竜爪となり地面に食い込み、土を掘り起こしている。


 「いいだろう……後悔する間もなく殺してやろう!」


 地面から飛び上がるように、その巨体を四本の脚から生み出される脚力だけで飛び上がり、そして右前足を大きく振り下ろしてくる。


 「初っ端からぐんぐん飛ばしてきますなぁ」


 巨腕が地面を押し潰す前に、俊敏な動きで後ろへと飛び退く。

 重く、それでいて耳を覆うような轟音が鳴り響けば、たちまちその周囲の岩などは粉砕され宙に浮かぶ。


 「砲岩石ロック・ブラスト!」


 ユキアが手を前に翳せば、魔力を使用しブラドの作り出した岩を利用し、ブラドを核として重力が働くようにして飛び出す。

 ブラドの鱗に当たれば、一度割れたものだ、簡単に砕け石ころ大になり鱗を伝いながら地面へとこぼれる。

 だが一部の、尖った岩石などは、砕けることなく鱗と鱗の間に滑り込み、皮膚を潰し血肉を飛び出させる。

 少量。人間からすれば、それは致死量といっても違いないものだが、竜に、ブラドにとってはまるで意味のないような掠り傷。ほんの一瞬苦痛に苛まれたような表情を見せるが、すぐに怒りに染まった表情に早変わりする。


 「小癪な……よくもこのブラドの肌を傷つけてくれたな」


 追撃をしてくることはないが、目を尖らせこちらを睨む。

 その眼には、まるで眼窩びっしりに殺気というものが詰まっているものではと思わせるほどで、体を膠着させる。


 「これ、戦うことも厳しくね?」


 倒すこともおろか、戦うことすら難しいかもしれない。

 ただ純粋な戦闘能力ならば、人は竜種に勝つことはできないだろう。

 身体能力。その絶対的な力の差を埋めたのが、魔法や属性、技術といったものだ。

 だが、今この状況はどうだ。

 技術なんて糞食らえ。属性なんて効くはずもない。魔法なんてただの足止め。

 勝てるはずもない。


 「どうした? いまさらになって止める、などとつまらないことを言うつもりではないだろうな」


 攻撃を仕掛けることも、防御を構えることもしないユキアに、ブラドが挑発まがいで吐いてくる。


 勝てなくても。

 勝たなくてもいい。

 今は部位破壊だけに集中しろ。


 「貴様は何を言っているんだ?」


 「ふふっ、ふふふっ……ふははははっ! それでこそ面白い! ……だが、身の程くらいは弁えろ」


 およそ人語を交わしているとは思えないような、動きの遅い口の開閉。

 その口から見える、人間にはない武器、牙が垣間見え、背筋が凍る感覚に陥る。

 あの牙で体を貫かれたら。あの牙で体を貪られたら。

 どれだけ痛いのか。どれだけ苦しいのか。

 一度覚えてしまった恐怖は簡単に拭えず、勝つという念頭に置いたおもりが外れたとしても、未だに普段通りに動ける自身がない。


 「その覚悟。芯から喰らってやろう」


 ──来るっ。


 そう、体躯に力を込めた途端にはすでに。


 「潰れろっ」


 剛腕が目の前に在った。

 その距離目と鼻の先。

 逃げるか、防ぐか。

 いや、どちらにせよ潰されかねない。

 どっちの道を選ぼうと中途半端で終わり、無慈悲に肉塊に成りかねない。


 ……助からない?


 瞬時に自分の死を感じ取った。

 これは未来か、それとも過去か。

 なんにせよ、その剛腕が振り下ろされる運命が揺るぐことはない。

 息が競り詰まり、筋肉が固まり言うことを聞かずに、瞳孔は開ききっているのか、眩しさが激しい。

 どう、すれば……。

 どうすれば、どうすれば、どうすれば。

 ……どうすればいい。


 何をすれば、生き残れるんだ……っ!

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