1話 無人島発見まで

 勉強してないけど大学に受かったという人間がいるが、それに近く、健康優良児で運動神経の良かった自分には向いている職業だった。


 護身術で習っていた合気道のおかげで、悪さを働く男も初期にねじ伏せて快適な職場環境で、同僚の女性達にも感謝された。


 潜水士の資格は、入隊後すぐにとった。

 むしろ潜水士の資格を取らなければ、何のために入隊したのかわからない。


任務について5年程経ったある日、いつもの通りに巡視船でパトロール中に双眼鏡で辺りを見渡していたら見慣れない島を発見した。


 当時海底火山が爆発して危険が伴う地域で、今と違い、アナログな作業しかなかった頃で事前に目視による調査が行われていた最中の事だった。


 これ以上目視での調査が不可能という水準になってから、潜水士による予備調査を経て、その後潜水艦による調査へと進む予定になっていた。


 だがしかし、退役間近に若い頃発見した無人島の管理人になるとは思わなかった。

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