傷だらけの天使は養父のユメを見る

『５がつ ８にち はれ』

きょうは　ごしゅじんさまが　おやすみの日でした。

めをさますと　おんなのひとが　ぼくを　見つめていました。

くらうでぃあさん　というそのおんなのひとは　ごしゅじんさまの　おさななじみのようでした。

ごしゅじんさまは　かぞくも　ともだちも　いなくなったから　ぼくをそばにおいているのだと　おもっていたのですが　そうではないようです。

かいわを　きいているかぎり　ふたりが　会ったのは　ひさしぶりのようです。

もうひとり　ぽんてぃうすさん　というかたも　おさななじみのようです。

そして　くらうでぃあさんの　だんなさん　なんだとか。

くらうでぃあさんは　ぼくをひざのうえに　おいて　たくさん　あたまを　なでなでしてくれました。とっても　かわいがってくれるのです。

さいしょは　こわかったのですが　そんなことは　ありませんでした。

とても　やさしい　ひとです。だいすきに　なってしまいそうです。

ごしゅじんさまも　くらうでぃあさんのこと　すきなのかなぁ　なんて。

ちょっと　かんがえて　しまいました。

ごしゅじんさまは　おくさんも　こどもさんも　いたようですが　みんな　うしなってしまったのです。

くらうでぃあさんと　ぽんてぃうすさんも　子どもができなくて　たいへんみたいです。

ふたりのやりとりは　ケンカしているみたいに　あらっぽい　ですが　おたがいを

しんらい　しているようすです。

うらやましい　です。ぼくも　ごしゅじんさま　から　そんなふうに

いえ　なんでもありません。

くらうでぃあさんは　ぼくに　名まえをくれました。

マルク　という名まえです。げるまん人の　名まえですが　とてもすてきです。

うれしいなぁ。