ゆめのつづき2
「あの子、双子の弟がいるんだって」
「弟?」
「二卵性だから、似てないらしんだけど」
「なに?その弟が、探してるとでも?」
「その通り」
「しかも、体が弱くて入院中だって」
「…………入院中?」
「っていうか、入院中だったその弟が、物語の先を探しに行方不明で」
「…………それで、物語の顛末とかその先とか知りたいと?」
「だから、探し……――」
「ヤダ」
住居スペースへ引っ込むと、
「ご飯は、作っておきました」
得意げに言う
「ないものは、探せない……か。その割には、探してっていうと『ヤダ』って言うんだな」
ニヤリと
「
「は?だから、お伽話の続きだろ?」
「単純な
「解けるに決まってんだろぉ」
「怒ってるポイントが違うよ……」
「あ、そーだ!お前のことだから、わかってるんだろうけど、食後のデザート付きだから」
「はいはい。並んでまでアイスを買ってくれてありがとう」
感情をまるで込めないで言った
* * * * *
次の日、同じ時間に、やってきた
「いらっしゃい。捜し物?」
テーブルの向かいには、暇を持て余す
「あの、」
「今日の捜し物は、昨日と同じモノでいいのかな?」
「はい」
「昨日も言ったけど、ないものは、探せない。でも、これから僕が行くところへ、君がついて来られるなら、特別に語ってあげよう」
そこに浮かぶのは、悪魔の微笑み。妖艶で、吸い込まれるような美しい微笑み。
この微笑みを向けられて、否はなかった。
いや、
「行きます。
名前は、
「ついておいで」
そう言って笑う
扉の除き窓にかけられた、OPENの札をひっくり返して店を閉めると、
たどり着いたのは、特徴的な石の形とそこに添えられている花束が並ぶ場所――――ひっそりとしたそこが、どういう場所なのかは、一目見ればすぐにわかる。
集合墓地。
「ここと、あのお伽話と、何の関係があるんだよ?」
「僕は、お伽話の場所に連れて行くなんて、一言も言ってないよ。僕が行く場所に、ついて来られるなら語ってあげるって言ったんだから」
どこに行くとも告げず、黒樹は《こくじゅ》は、墓地の中を迷いなく進んでいく。
不意に、
彼女の後ろを歩いていた
「おっと。どうしたの?
後ろの2人が止まったことに気づいて、
「行かないの?あのお伽話の続きを、聞きたいんでしょ?」
「キミ、本当は何を捜しているの?」
問いかけて、
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