NG ver森での戦い
「アリアさんって、バカなんですか?」
「……は」
「バカですよね? めっちゃ大バカですよね!? だって、自分を犠牲にしてみんな助けたって、そんなの、何の意味もないですからね!?」
「いや」
「それに、アリアさんが戻ってきてないって分かったら、国民のおよそ99.9%はここに来ますからね。洗剤の除菌率と同じくらいの割合で来ますからね。ほんとですよ!
それだけ、アリアさんはこの国に必要な人なんですよ!」
「…………」
「とにかく、僕はひきずってでも、あなたをお屋敷まで連れていきますから! ヘタレの決意ってこわいんですよ?! 普段決意しないから、その決意ってめっちゃちゅよ…………あああああっ! ごめんなさぁぁぁい!!!」
「はーい。カットしまーす!」
噛んだ……大事なところで噛んだ……うわぁぁぁ!
「途中まではいい感じだったのにねぇ」
「エマさんが本番前にプレッシャーかけたからですよね!? 『ここー、撮り直し大変よー』って!」
「本当のこと! でしょ?」
「ま、まぁそうですけど……」
「……なぁウタ」
「なんですかもう」
「この血糊、甘いぞ」
「いや知りませんよ!」
「どれどれー?」
「エヴァンさんも舐めにいかないで!」
エヴァンさんはテーブルの上に乗っている血糊をペロッとなめて、ハッとした。
「これは……イチゴ味だ!」
「どうでもいいわ!」
「はーい、撮り直すよー!」
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