それでも

 四日目。

 諦められず、放課後ダムに行く。

 相変わらずの昏い水面なのに、毎秒ごとに異なる流れで移動していく。

 ……ふぅ。

 水とは裏腹に私の毎日は変化しない。


 今朝から曇りだったためか、夜も月星が出ずに暗い。

 けど。……急に雨が降り出す、傘なんて持ってきてないのに。

 空模様から雨を予想するなんて、怠くてしない派だし。

 しかたなくずぶ濡れになる前に自転車をこぎ、家に戻る。


 それから、いつになっても私は〈夜の化物〉に出くわすことはなく。

 あの夜の不思議があったと、唯ネックレスが消えずに残ってるのが証明で。

 

 いつの間にか。

 滑り止めの高校に合格して、高校生になった。





 


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