布石
その1
さて、長々と、とても長々と皇国への遠征が続いていました(5年以上)が、それを主導していたカンタールの死により
その中に、とりわけ
その船が向かう陸には、ルッグがいました。やがて船がやってきて、その船から兵士たちが下りていきます。その中にトラノスケを見たルッグは、
「やあ、トラノスケさん、おかえりなさい!」
と、頭を下げながら言いました。
しかし、トラノスケはそれを見て、不快そうに顔をそむけると、そのまま立ち去ってしまいました。
そのことを、
「そりゃそうにゃ。キミからそんなこと言われるにゃんて、激おこぷんぷん丸になってしまうにゃ」
「なぜです?」
「トラノスケにとって、キミは和平交渉や、そもそも後方にいることによって、自分とちがって働かない、むしろ邪魔者にゃからにゃ」
「えええ……」
「これから、どんどんそういうのが増えるにゃ。覚悟するんだにゃ」
結論だけ言えば、テモワンの忠告というかアドバイスは的中することになります。ルッグのそういうある種の
と、その前に、文中ではいきなり現れたトラノスケと、テモワン、そして皇国との和平交渉について紹介しましょう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます