第4話 初めてのお仕事(前編)
◆統一皇王紀1490年 ルヴァルスタン皇国 王都ルヴァル 使用人区画
「おーい、ルヴィスくーん、あさだよー、おきてー」
まどろみの中、遠くからルヴィスを呼ぶ声が頭に響く。 うっすらと目を開けると、見知らぬ天井が見える。軽く頭を横向けるとそこには光が差し込む窓と、叩かれる扉が見えた。それらをぼんやりと眺める間にも扉の向こうからは大きな声が響く。
ぼんやりとしながらも、少しずつ状況を思い出す。どうやらルヴィスは昨日そのまま眠ってしまっていたらしい。
夕食も食べずにそのまま泥の様に寝込んでしまっていた。やはり初の転職と言う事で緊張していたこともある。それに王国から此方に来る道中も色々と事件があり、なかなか休まる暇も無く移動していたことも大きいだろう。まさか力を封印された後にバジリスクの集団に襲われるとは思わなかった。
「おーい、ルヴィスくーん」
なおも叩かれる扉。ベッドに腰かけぐぐっと伸びをする。そろそろ叩く速度と強度に必死さが混じってきた頃合いでベッドから降り大きく声を返す。
「すみませーん。今おきましたー」
おぼつかない足取りで扉まで進み扉を開く。そこには昨日のように作業着に身を包んだファムがにこやかな笑顔で立っていた。
「おはよう! さあ、顔を洗ってきて、朝ご飯を食べに行こう!」
元気に挨拶をしてくる。ファムはルヴィスが着替えるまで部屋の前で待ち、洗面所のある場所まで案内してくれた。顔を洗い、身だしなみを整える。洗面所から出ると、その前で待っていたファムと共に食堂まで移動する。食堂は雑用係の部屋を出た廊下をしばらく歩いた先にあった。
どうやらここは使用人専用の食堂らしく、メイド服姿の女性や、作業着に身を包んだ魔族等、様々な種族が思い思いのテーブルについて食事を取っていた。朝早い為か、結構な人数がこの食堂に集まっていた。
「朝食はここのカウンターで受け取ってね。このお城で働いている人なら無料だから遠慮なく食べてね」
「はい、有難うございます」
カウンターの一角でA定食と書かれているエリアに置かれたお盆を受け取る。美味しそうな香りがお盆に乗せられた食事から漂う。先にお盆を取っていたファムの姿を探すと、彼女の腰かけているテーブルに一緒に着いた。
A定食の内容は、白パンとトマトスープ、それに炙った干し肉が付いたオーソドックスな朝食だった。王国時代に一般の食堂で良く出てきたパンはライ麦で作られた黒パンが基本だった。硬く少し酸味が有る黒パンも好きであったが、ふんわり柔らかく甘みのある白パンは格別だった。高価な白パンを使用人用の食堂で出すと言う事は、魔王軍の懐事情はそれなりに良いものだろう。
ちなみにファムはC定食を選んだようだ。C定食は木の実のサラダとトマトのスープ、それとフルーツが付いたあっさりとした朝食だった。
「むっふー。ここのC定食に付く木の実のサラダが大好きなんだよねぇ」
そう言いながら嬉しそうにサラダを頬張るファムを見ていると、なんだか癒される気分がしてくる。しばらく自分の食事も取らずにファムを眺めていると、ファムが首を傾げながら訝し気な視線を寄こす。
「何々ー。じろじろこっち見て、なんか付いてる?」
「いやいや、なんでも無いですよ」
慌てて目を逸らし否定する。流石に小動物を見ているようでかわいかったなどと本音を言ったら引かれるかもしれない。
逸らした目の先にキッチンのシェフの姿が見えた。彼はこちらに向かって親指をあげ同意の意を示し頷いてきた。
彼もファムを愛でる同志らしい。良く良く辺りを見回すとファムを温かい目で見ている様々な種族の人々が見受けられた。
種族関係なくファムはこのキッチンのマスコットなのかもしれない。
ちなみにシェフはゴツイオークの獣人だった。意外と手先が器用なのか、食べた料理は大変おいしかった。
「そう言えば昨日はぐっすり寝てたみたいだね。晩御飯も誘いに行ったんだけど、いくら叩いても反応が無いからちょっと心配しちゃたよ。鍵開いてたから勝手に入っちゃったけど、ぐっすり寝てるようだったからそのまま出てきちゃった」
そう言いながらもサラダをもぐもぐと栗鼠の様に頬張る。
うん、とても癒される。しかし扉を叩かれるどころか、中に入られても起きなかったとは、自分の危機管理能力に少し不安がよぎる。パーティーを組んで野宿をしていた頃などは、微かな草木のざわめきでも起きてしまっていたものだが…。何か薬でも盛られでもしたのだろうか。
「いや、どうやらこれまでの疲れが一気に出たようで。ご心配をおかけして申し訳ありません」
深々とお詫びをする。
「それ!」
「はい?」
唐突に指を指される。
「新人君ちょっと硬すぎる。もっと砕けた口調でいいよ?」
「いや、しかしファムさんは仕事上の上司になりますし。私も新人ですからそこら辺の常識も弁えてはおりますし」
「もー、上司部下ってより同僚だよー。だって、うちの職場新人君入れても三人しか居ないんだよ!」
ぷんすこと頬を膨らませて怒るファム。しかしながらその姿も愛らしく、残念ながら怖さはあまり感じられない。
キッチンの中のシェフも料理の手を止めて微笑ましそうにこっちを見てる。彼とは仲良くできそうだ。
「いい! これはうちの雑用係の鉄の掟だよ、『仕事仲間とは仲良く砕けた間柄でいる事』。いいね、分かった?」
「そんな唐突に。今決めたみたいな掟…」
と困惑していると、ファムは良いことを思いついたかのようにもう一度同じ言葉を繰り返す。
「『仕事仲間とは仲良く砕けた間柄でいる事』、うん良いね! 今決めた、そうしよう!」
やはり今決めたことだったのか。諦め半分でため息をつくと、ファムの言葉に従う事にした。
「分かりました。これからはもっと砕けた感じで接することにします…、するよ」
「うんうん、わかれば良いのだよ」
なぜか偉そうに腕を組む。
「もしかして、今まで人が居付かなかったのもこれが原因かなぁ」
急に困ったような顔をして考え込むファム。
「えっ、でもファムさん最初から私にフレンドリーに接してくれましたよね?」
「あ、ごめんごめん。違うんだよ、うーん、なんて言うかもう一人の子がね…」
「もう一人? あぁ、雑用係のもう一人の仲間の事ですか」
「そうそう、その子がちょっと気難しいというか、天真爛漫と言うか、なんというか…うーん」
珍しく口ごもるファムを見て不安がよぎる。どんな人なんだろうか、ちょっと会うのが怖くなってきた。
「そんなにヤバイ人なんですか?」
「いやいや、そんなことないよ。とってもいい子なんだけど、うーん。まぁ、実際に会えばわかるか。多分新人君なら大丈夫だよ」
「あっ、はい…」
そんな何の根拠も無いような事を言われて不安に思わないわけがない。まぁ、その時のは覚悟しよう。そう思いながら朝食を頬張る。もぐもぐと朝食を頬張りながら、今後の事についてファムに確認を取る。
「それでファムさん。これからのお仕事はどうなるんですか?」
あっ、と言いながらファムさんは肩掛けしたポシェットからメモ帳を取り出しページをめくりだした。目的のページを見つけると嬉しそうにその内容を読み上げる。
「えっとね、今日は私と一緒にこの城の執事のヒツジさんからの依頼をこなそうと思います。初めてなので一人では不安でしょうし」「ヒツジのシツジさん?」
「執事のヒツジさんです。インキュバス族で、ヒツジアーノ・アルフォンドって言う、このお城に長年勤めている方ですよ。ヒツジさんは愛称ですね」
ヒツジアーノ、なんか執事になるために付けられたような名前だ。仮にヒツジアーノさんが食堂のシェフになったら、羊食堂の羊料理が得意なヒツジシェフになるのだろうか。一体私は何を考えているのだろうか。
まだ頭がきちんと働いて無いみたいだ。そう思いながら水を飲む。井戸から汲みたてらしい水はキンキンに冷えており、目が冴え否が応にも脳を刺激される。完全に目が覚めた。
「なるほど、分かりました。それではきちんと朝食を頂いて英気を養っておきますね」
そういって残りの食事を楽しむのだった。
◆統一皇王紀1490年 ルヴァルスタン皇国 王都ルヴァル 闘技場
「どうしてこうなった…」
魔王城の地下にある闘技場の崩れた壁に向かってせわしなく動かす手を止め、大きく一つため息をつく。その動きを見咎められ後ろから声を掛けられた。
「手が止まっていますよ」
「あっ、すみません…」
初めての雑用係での仕事は崩れた壁の補修工事だった。
今この場所にはルヴィス自身と、執事のヒツジアーノだけだった。ヒツジアーノは背後から監視しているかのようにじっとルヴィスの仕事の様子を見つめている。
朝食を食べ終えていざ行こうとキッチンを出た時に、雑用係の部屋の方から駆けてきたメイドに二人は捕まった。と言っても用事があるのはファムの方で、雑用係の受付に行ったところ朝食中という立札をみてこちらに駆けてきたらしい。
慌てているメイドの話しを聞くと、メイドの一人が過労で倒れたらしく人手が足りなくなったとの事。しかも巡り合わせが悪いことに、今朝方連絡が有り急遽魔王宛にお客様が来るらしく、既存のメイドの人数だけでは対応が難しくなったとの事で、急遽雑用係のファムに頼らざるを得ない状況になったため依頼に来たとの事だった。
渋るファムを引きずるようにメイドはバタバタと去って行く。ファム自身に関して言えば、どんな仕事もマルチでこなせるため、メイドの仕事も問題なくできるとの事だったが、一人残されるルヴィスの事が心配だったらしい。
大丈夫、何とかなりますとファムを説得し、メイドと一緒に仕事に行ってもらった。
結局一人残されたルヴィスは少々茫然としながらも、去り際に渡されたファムのメモを頼りに執事のヒツジを探しに行った。広い魔王城に何度も道に迷い、近くの人に尋ねながらなんとか執事のヒツジが居る部屋にたどり着いた。
「遅いですよ」
部屋に入り開口一番これである。
執事のヒツジでイメージされる柔和な感じとは百八十度違い、厳つい顔の老紳士だった。身長は高く、ルヴィスより10センチは高い。細身でぴっちりとしたタキシードに身を包み、隙が無い身のこなしから一筋縄ではいかない雰囲気を漂わせていた。
あまりにも執事然とした執事の登場に、間違いはないと確信しながらも念のため聞いてみる。
「あ、すみません。雑用係に仕事をご依頼いただきましたヒツジアーノ様でしょうか?」
「ファムさんはいらっしゃらないのですか?」
微動だにせず屹立する老紳士に多少ビビりながらルヴィスはお辞儀をしたが、そんな事はお構いなしでヒツジアーノはこちらにファムが居ない事を訝しげに見ながら訪ねてくる。
「急遽ファムが別件にてこちらに来れなくなりましたので、私が対応させていただきます」
「そうですか。分かりました。それではルヴィス様、よろしくお願いします」
何事も無いかのように対応するヒツジアーノ。その声色は冷たく、聞く者の魂を凍り付かせるようであった。
「あれ、名前。ご挨拶していない気がしましたが…」
「あなたはこの城内では有名ですから。"元"勇者のルヴィス様」
気絶したように寝ている間にいつの間にか有名になっていたらしい。誰が噂を流したのか知らないが、困ったものである。有名税として受け取っておこう。
あとでわかったことだが、これはヒツジアーノの冗談であったらしい。城中に知られていると思い、たまたまあったメイドに親し気に声を掛けたら、「誰ですかあなたは」と言った冷たい目で見られたことは忘れない。冗談が分かりづら過ぎる。
「それではお仕事をしていただく場所へご案内いたします」
スッとルヴィスの脇を抜けると、足音も無く廊下を歩いていく。意外と早い歩速に慌てながら後に付いて行く。
魔王城の中、ゆるい傾斜を下へ下へと歩いていくと、何やら見たことがある風景になってきた。魔王城の中などほどんと歩いたことのない中であり得ない既視感に戸惑いながらルヴィスはヒツジアーノへ話しかける。
「ヒツジアーノさん、それでどのようなお仕事となるんでしょうか?」
「あぁ、詳しい話はファム様から聞いてないのですね」
こちらを振り返らずヒツジアーノは答える。冷たい声はそのまま。少し到着が遅れたから機嫌が悪いのだろうか。
「今回はこの城の地下にある闘技場の補修を行っていただきたいと思っております」
「闘技場?」
「ええ、魔王城には武力に秀でたモノも多くおります。そういった武人などが切磋琢磨するための鍛錬の場として闘技場を用意しております。最近ここで大きな戦闘がありまして、誰かが酷く暴れまわったらしく闘技場の壁などがボロボロになってしまっており、できればそれをルヴィス様に修繕いただきたいと」
ヒツジアーノは「誰かが」の部分を少し協調してこちらをちらりと一瞥した。
魔王城、地下、闘技場、見たことある景色、誰か。
とても嫌な予感がした。
「大きな戦闘が有ったのですね…」
ある程度想像しながら恐る恐る尋ねてみる。
「ええ、この皇国の未来を左右するような大きな戦闘でした」
「なるほど…、それはそれは…」
最悪の予感が的中したような感じがする。これはきっと私と魔王が戦ったあの場所の後始末だろう。処刑台に案内される死刑囚の気分でヒツジアーノの後ろを付いて行く。ピリピリとした空気の中、それ以上の会話は無く淡々と通路を目的地に向けて歩く。
それなりの距離を歩いたところでヒツジアーノが歩みを止める。見ると正面に大きな観音開きの扉が現れた。
「お待たせしました。到着いたしました」
そう言うと、ヒツジアーノは扉に手を触れ扉を押し開ける。重々しい音を立てその扉が開かれる。
ヒツジアーノに誘導されて扉をくぐると、そこには確かに数か月前に見た光景がそのままの形で目の前に広がっていた。
あの時、魔王との決戦の時と変わらないまま、時が止まったかのようなその場所、崩れたままの壁もあの時の戦闘の傷跡を残してそこに有った。これはあの時の後始末だ。一緒に破壊した魔王が居ない事が解せないが、これも下っ端雑用係の立場の違いだろう。大人しく従うしかない。
「どうです、懐かしい光景でしょうか?」
「ヒツジアーノさんも人が悪い。知ってて連れてきたんでしょ?」
「ええ、魔族ですからね」
そう言うと、口元に微かに笑みを浮かべる。冗談なのか本気なのか区別がつかない。
「それではここの壊れた壁を補修していただきます。補修材等はそこの隅にありますので、ご自由にお使いください」
ヒツジアーノは闘技場の端を指さすと、そこにレンガなど必要と思われる補修材などがうず高く積まれていた。
「それでは一旦私は仕事に戻ります。また頃合いを見て様子を見に来ますね」
そう言い残してヒツジアーノは音もなく去って行った。残ったのはルヴィスのみ。一人残されたルヴィスはため息を一つ吐き、仕方なく作業を始めるのだった。
数時間の後、仕事がひと段落したのだろうかヒツジアーノが音も無く戻ってきた。後ろ手に組みながら無表情にこちらの作業を監視してくる。
「それなりの進捗具合ですね。これなら間に合いそうですね」
「間に合う、とは? 何か使用する予定があるのでしょうか?」
含みある言い方に思わず尋ね返す。
「ああ、伝えておりませんでしたね。実は今から二週間後に魔王軍の第一から第三軍、および近衛隊の実力者が集まり闘技場にて練習試合を行うことになっているのです」
「なるほど、この皇国のトップの強さの人達がすべて集まるわけですね」
「いえ、トップがすべて集まるわけではありません。各貴族の領国にはそれぞれお抱え軍がおりますし、どこの軍にも所属しないようなモノ達も多くおりますからね」
なるほど、今回は魔王直轄軍に連なるモノ達が集まるという事か。
「ところで魔王軍で一番強いのは誰なのでしょうか?」
「そうですね、魔王軍第一軍軍団長のタン・ヌイ様もお強いですが、やはり魔王カルディナール様でしょうか。あの方のお強さは常識を外れておりますし」
流石に魔王は格が違った、改めてルヴィスは思った。
「ルヴィス様」
唐突にヒツジアーノがこちらに目を向ける。
「お聞きしたい事が有ります」
「あ、はい。何でしょうか? なんでも聞いていただいて大丈夫です」
ふむ、といった感じで顎に手を当て暫し逡巡するヒツジアーノ。
「それでは遠慮なく。先日の魔王様との戦闘時、あなたは技として聖光斬撃しか使っていなかったと思うのですが、何故なのでしょうか。それしか使えないわけではないでしょう?」
「と言うか、ヒツジアーノさん、あの時の戦闘見ていたのですが?」
あの場には誰も居なかった気がするのだが、どこかで見ていたのだろうか。
「ああ、その事ですか。あの戦闘は魔王軍幹部のある人物の手によって、魔法により一部の関係者限定で中継されておりました。残念ながら途中でお二人の攻撃の余波にて映像が乱れて、最後まで見る事はできませんでしたが」
まじか、あの戦闘見られてたのか。
何か恥ずかしい事は言っていない気がするが…。
最後まで映っていなかったなら大丈夫か。
「なるほど、分かりました。それで聖光斬撃の件ですが、あれは私の勇者生活での一つの到達点なんですよ」
「と言いますと?」
良くわかってないようだ。そりゃそうだろう、話を端折りすぎた。
「勇者生活の間で確かにいろいろと技を習得しました。しかし、使っているうちに思ったのです。あれ、これ最終的には聖光斬撃がコスト含めて一番使い勝手が良いんじゃね? と」
「ほうほう。つまり、他の技を使うぐらいなら聖光斬撃だけで賄えると言う事ですか」
「そうですね、聖光斬撃が万能すぎて他の技を使う必要性が無かったんですよ」
「はぁ、そんなものなのですか…」
あまり納得いっているような雰囲気は感じられない。
しかししょうがない、聖裂破斬や、聖光スラッシュ、聖火爆炎などいろいろと使ってみてはいたが、最終的に聖光斬撃がオールマイティすぎて他の技を使う事が無くなってしまった。
そもそも、勇者が覚えられる技にはあまり汎用性は無かった。
炎系や氷結系の技も覚えてはみたが、元来それらの属性の力を持っていなかったため、大した威力は出なかった。
結局のところ、勇者の力の源である聖なる力が最も効率よく使える技が聖光斬撃だっただけだ。
これは一緒にパーティーを組んでいた魔術師や戦闘士も同じで、最終的に使う技は一つか二つに落ち着いていた。
よほどの意外性や、特殊戦闘を行い限り使う技は最終的に固定されてしまうのだろう。魔王も同じような攻撃しかしてなかったしな。あまり夢がない話ではある。
「なるほど、まあ分かりました。そういう事だったのですね。面白い話が聞けました」
大して面白くなさそうにヒツジアーノはそう言った。
「それでは、引き続き作業の方をお願いします」
そう言い残し、ヒツジアーノは去って行った。
残されたルヴィスは嘆息し、作業に戻った。
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