こころに効く
彩あかね
第1話
あ。まただ。
また、背筋を冷たい風が駆け抜けた。実際は風など吹いていないにも関わらず、真紀は身を縮めた。
正面には背もたれのある椅子に、白衣を着た白髪交じりの男性医師が座っている。眼鏡の奥の瞳は、なにを考えているのかはわからない。医師は傍らにあるパソコンのディスプレイにいくつか写真を展開させた。
「篠岡さん?」
医師はだいじょうぶか、とこちらを覗き込んだ。
真紀がこくこくと頷くと、医師は胸に挿しているボールペンを抜いて、写真を指した。
「これ。これが篠岡さんの卵巣です。卵巣部位に嚢胞ができている。経血が溜まって中で固まってしまうんです。毎月の生理が辛いのは、これのせいです」
その写真は素人にはぼんやりとした空豆にしか見えないのだが、医師は全て承知しているらしい。特にリアクションもせずに聴いていると病名は、卵巣チョコレート嚢胞だと説明された。
「チョコレート……?」
「お菓子は関係ありませんよ」
冗談を言ったつもりだったのだろうが、こちらは笑えない。
「卵巣にできた嚢胞内は古くなった経血や子宮内膜などが詰まっていて、見た感じがまるでチョコレートのようだからついた名前です」
良性腫瘍ではあるものの放置すると、不妊の原因や卵巣がんに進むこともあると脅かされた。背筋をまた、冷たい風が吹き抜ける。
「わたし、これからどうしたら」
それだけを言うのが精一杯だった。
「篠岡さんはまだ二十代とお若いから。嚢胞も小さいですし投薬で様子を見ましょう」
ホルモン療法の内容を説明された。これを行うと薬でホルモンの分泌を調整するためまず妊娠が望めないという。
「失礼ですが篠岡さんはご結婚されてますか? 赤ちゃんを望まれているとかは?」
首を振った。「独身です。結婚の予定も……ありません」
ちらりと阿川の顔が浮かんだが、どうかしている、と頭の隅に追いやった。
「将来ご結婚されてお子さんを持ちたいなら、今のうちに治療されたほうがいいでしょう。早期で良かったですよ。不妊でお悩みの方で、調べたらやはりチョコレート嚢胞だったというケースも少なくありません。嚢胞が大きくなれば手術しかありませんし」
医師の口からはするすると恐ろしい言葉が紡がれるのだけれど、真紀はそれを他人事のように感じていた。確かに生理痛は昔から重い方で学生時代は学校を休んだこともあった。それが年一度の人間ドックの内科検診で積年の悩みを打ち明けたところ、婦人科受診を勧められた。子宮がん検診の他に卵管、卵巣造影など身が縮む検査を経て、力尽き果てた状態でここにいる。
「投薬は今夜から開始してください。とりあえず経過観察で。また二週間後いらしてください」
治療方法が決まったらさっさとここから出ろとばかりに医師は促した。
なかばぼんやりとしながら病院を後にする。木枯らしに身を縮め、呼吸したら鼻の奥が痛くなった。腕時計を見ると、十八時を過ぎている。
「あ。やば」
スマートフォンを取り出して電源を入れると、とたんにLINEやメールの通知音が鳴り響く。確認すると、阿川のものが殆どだ。LINEでは「もうすぐ終わる」や「今から出る」の文字が続いている。最後は「どこにいる」だった。
まずい。もう待ち合わせに到着しているのかと思い電話をかけると一鈴でつながった。
「いま、どこだ?」
案の定、阿川の声は不機嫌そうだった。約束を守れない者は仕事もできないと独自の価値観を持っている。相手の事情などはお構いなしだ。
「ごめんなさい。すぐに着くけど」
そう言いつつ急ぎ足で待ち合わせ場所へ向かう。反論する暇を与えずすぐ行くからと言うとそのまま電話を切った。
仕事の時もだが、阿川は待たされるのが苦手というか不機嫌がすぐに顔に出る。いつもは冷静なのだが待たされることが時間の浪費と考えているようだ。パンプスを気にしながら小走りで待ち合わせ場所へ急ぐ。風は冷たいのに頭皮には汗が浮くのを感じた。
阿川は黒のハーフコートを羽織り、上から下までボタンをきっちりと留めていた。襟からは臙脂色のマフラーが覗いている。彼は腕時計をチラチラ見ながら駅ロータリーの中央にあるクリスマスツリーを見上げていた。
「聡志さん」
肩で息をしながら彼の肩をぽんと叩く。彼の身体が一瞬だけぴょんと飛び上がったように見えて面白かった。
「真紀。どうした。会社は定時で出ただろう」
真紀はその問いに笑ってごまかそうとしたが、にらまれたので即座にうつむいた。
「ちょっとね」病気のことを言うつもりはなかった。
「田宮がおまえを探してたぞ」
「田宮さん?」
ひょろりと背が高く、肩幅や袖丈が少し大きめの背広を着て、丸眼鏡の奥で笑うと目尻に皺が寄る彼が思い浮かんだ。特に頼まれた仕事や予定はなかったはずだ。黙っていると何かあるのかと問われた。
「え? 何かって」
「最近、田宮と仲いいじゃないか」
仕事ではいつも冷静な彼が時折見せる拗ねたような横顔を見るのが好きだ。真紀は自分の口角があがるのを感じた。
「田宮さんはいい人よ。親切だし気遣いも仕事もできるし、助けてくれるし」
「俺は助けてないと言いたそうだな」
真紀は思わず吹き出した。「そんな立場じゃないでしょ」
阿川は苦虫を噛み潰したような顔で真紀を促した。
真紀は反射的に身を縮めた。まただ。
背筋を冷たい風が駆け抜ける。
「寒い?」
身じろぎした真紀を阿川が覗き込む。真紀は反射的に首を振った。この寒々しさはわかっている。隙間の時間をつくって会って、食事なりした後はセックスして阿川は妻子が待つ家へ帰る。そしてこちらは誰も待ってくれる者のない、明かりの消えた冷たい部屋へ戻るのだ。阿川の妻――まゆの顔が浮かんだ。三年前まで同僚だった彼女は目が大きくてよく笑い、小柄でゆるふわのくせっ毛で同性から見ても可愛らしかった。阿川と結婚すると聞いた当時、本当に自分のことのように嬉しかったし、披露宴にも二次会にも出席した。阿川は仕事もできて面倒見がよくて優しく、気遣いもできる。もてないはずがなかった。当時同期や先輩の女性達が「どうやってモノにしたのか」とまゆに羨望と嫉妬の視線を送っていたのを知っていた。
それがどうしてこんなことになってしまったのか。阿川と会っている間は、まゆのことは考えないようにしている。同期入社だったこともあり阿川と結婚した後も交流はある。彼女に会うたびに、阿川との情事を思い出して居たたまれない。そういった気持ちがどこかに存在していた。
目を開けると、高い天井が見えた。ベッドは自分のにおいがしない。ベッドの布団はサテン生地がキラキラしていて触れるとややひやりと冷たい。大きな手が真紀の頭を撫で、指で髪を梳いている。こうすると真紀が喜ぶことを阿川は知っている。
「真紀の髪はきれいだな。癖のないストレートっていうのか? これずっと伸ばしたらシャンプーのCMとかいけるんじゃないか」
いつも髪を誉めて真紀の頭部に鼻を押しつけてくる。
「嬉しいけど、ロングヘアーは趣味じゃないの」
「俺がしてほしいって言っても?」
「うん」
「そっか」
それ以上、阿川は食い下がってこなかった。大きな手が離れて行こうとしている。真紀はそれを即座に握って手の甲に口づけた。阿川の目が細くなる。
「……まだ一緒にいる?」
真紀はこっくりした。まゆに悪いとはわかっている。だがずっと――おそらくまゆが阿川を好きになるよりもずっと――惹かれているひとだった。まゆの夫だからと言っても諦めきれなかった。
阿川はふっとため息した。「あと十分だけ」
「急いで帰る用事があるの?」
「大したことじゃないけど」
阿川が真紀の背中をすっと撫でてゆく。そうされるとまた自分の内にある獣の炎が再燃して身が震えた。だが、阿川が十分と言えば十分なのだ。延長はない。
「なに? 言って」
阿川はしばらく逡巡していたが、諦めたようにふっと息をついた。
「子どもができた」
自分はどういう表情をしていたのか確認できないというのは何とも不安だ。抱擁の力が強まったことを考えると、しくじったかなと思う。たった零コンマ何秒の間に今までにまゆと過ごしたときのこと、さっきの病院でのことが早送りで再生された。
「まゆに?」
阿川はうなずいた。「他に誰がいるんだよ」
「どうして? わたしと会うどころじゃないでしょ。早く帰らないと」
「約束してたのもあるけど……真紀と過ごしたかったから」
「ふたりめができたのに……あなたってひとは」
自分には子どもができないかもしれないのに。まゆは堂々と好きな男との子どもを産める。初めての子は男児だった。もう一歳半になるだろう。
「誠実じゃないかもしれないけど。俺は真紀も好きなんだ」
誠実じゃないどころじゃないわ。不潔よ。だけどわたしも好きよ。愛してるわ。まゆよりもずっと前から見ていたんだから。どうしてわたしを見てくれなかったの。どうしてまゆと結婚したの。どうして。どうしてどうして。どうしてなの。
胃の奥から気持ちがせり上がってきて爆発しそうになるのを深呼吸して押さえ込む。何度この気持ちの悪い深呼吸をしてきたのだろう。最初の子ができたと知らされた際に落ち込み、出産したら祝いの品を用意したもののすぐに踏み潰したくなる衝動にかられたり、赤ん坊の顔を見せられてそのまま帰りたくなったりするのをその都度押さえ込んできた。なんとか冷静に行動するべきだと思ったのだ。そうすれば阿川の愛情も、まゆとの友情も継続されていくと。自分さえ辛抱すれば。自分さえ大人の対応をすれば。だけれども、だ。
「もう、限界よ……」
絞り出した声は、自分でも驚くほど震えていて老婆のように嗄れていた。
「真紀?」
「聡志さん。もう終わりにしましょう」
いつも余裕のある表情だった彼にはじめて眉間に皺が寄った。
「どうして」
「さっさとそうすればよかった」
泣きそうになるのを堪えた。入社当時から憧れて、独身で恋人もいないと分かったなら心の底から喜んだ。まさかまゆも同じとは思わなかったけれど。結婚が決まっても長身で色黒な真紀と小柄で色白で柔らかい雰囲気を持っているまゆとでは、女として敵わないと最初から諦めていた自分が悪いのも重々承知している。だからその阿川と男女の関係になって、少しだけまゆを出し抜けた、勝ったと一瞬だけ思っただけなのだ。
自分は婦人科系の病気を抱えたのに対し、まゆにはふたりめができた。鼻を明かしたと思ったはずなのにこの落差はなんだろう。もし真紀が阿川の子を妊娠したら、このひとはどういう反応をするのか。避妊にはいつも抜かりがないから本当に自分の子なのか疑うかもしれない。彼はいつも自分の行動に自信をもっている。そういうひとだ。
だがもう、こういう気持ちには耐えられそうもない。阿川かまゆかどちらか選べとかそういうことではない。真紀にとってはどちらも大事だ。阿川はこれからも仕事上で関わる上司でもあるし、まゆは親友なのだから。
「別れたいのか、俺と」
堪えつつこっくりした。真実は別れたくない。阿川の温もりは安息だった。女として充分甘えても良いんだと安心しきっていた。ただこの状況に疲れたのだ。阿川がまゆを捨てて自分のものになるわけがない。最初から独り相撲だったのだから。
阿川の身体が震えだした。怒りで震えていると思い、手を上げられるのではと身構えた。うつむきつつ固まっていたがいつまで待っても暴力はなかった。言葉すらかからない。恐る恐る見上げると、彼の身体は震えつつ泣きそうな双眸でこちらを見ていた。
「聡志さん?」
「俺は……いやだな。別れたくない」
いつもの阿川らしくない答えが返ってきた。冷静に了承すると思っていたのだ。阿川に家族を捨てる覚悟はないだろう。自分とセックスした後、平然とまゆを抱く。それが阿川の側面でもある。かつて如才ない阿川に嫉妬した男性の先輩が「あいつは周りを食い物にする」と悪態をついたことがあるが、今ならその意味がなんとなくわかる。周りの人間を自分のペースに持ってこさせようとするのだ。それを心地よいと思っていたのだが、まゆの二度目の妊娠を知ってその気持ちが崩れる感覚が襲ってきた。
「じゃあ……まゆと別れてわたしと結婚してくれる?」
普段では絶対に言わないであろう言葉を投げかけてみた。否、ということは予想がついていた。
「そうだな……」
「え。ちょっと……」
迷っている? そんなばかな。妊娠中の妻を捨てるなんてあり得ない。道徳的にどうというわけではなく、阿川には思い描いている人生の青写真があり、そこには「離婚」の二文字は存在していないはずだ。だから真紀はどこかで期待しつつもまたどこかで諦めていた。
「もう少し、真紀の傍にいたい」
ほんの少しでも気持ちが浮上する自分が忌まわしい。
「聡志さんはもう帰るべきだと思うけど。それから、二人きりで会うこともやめましょう」
なおも食い下がろうとする阿川に、嬉しいと思う気持ちと苛立ちが混ざって泥のように胸から腹へと降りてきた。その泥は腹の底でうねって、ずっと沈殿させて押し込めていた思いとなってせりあがってくる。
「じゃあ。まゆと別れて」
言ってはいけない言葉であることは承知している。それでも敢えて言う。
「ふたりめができた? それがなに。わたしには関係ないわ。わたしと続けると言うのならまゆと別れてわたしと一緒になってよ。わたしだけの聡志さんになってよ」
阿川は微動だにしない。目を丸くして真紀をじっと見ている。
「……どう? 幻滅した?」
「君はキャリアを積んで幹部を目指していると思ってた」
「仕事は好きだけどそんなことを言った覚えはないわ。わたし二八よ? 結婚にまったく興味がないと言ったら嘘になるわ。そりゃ、専業主婦になるのはあまりぴんと来ないけど。ひとをワーカホリックみたいに言わないでほしいわね」
ああ、これで終わりだ。そう思った。どうせクリスマスも正月も共に過ごした試しはない。そんなイベントでもずっとシングルだったではないか。まゆには知られていないし、これから阿川と接するにしてもビジネスライクに徹して気持ちを遮断すればいい話だ。口で言うは簡単だがそれを実践できるのか、と言われたらその時になるまで分からないが、無理でもそうするしかないではないか。
阿川はちらりとホテルの掛け時計に視線を移した。
「どうぞ。帰ってちょうだい。わたしも帰る」
「また話そう」
「もう話すことはないわ。わたしと一緒にならないなら、ただの上司と部下に戻るだけ」
「真紀。頼むから困らせないでくれ」
「そんなことはないわ。むしろ綺麗に清算できるのだから願ってもないでしょう」
真紀はベッドから出てやや乱暴な動作で下着を身につけ、脱ぎ捨てた服を拾い、化粧が崩れていないか鏡で確認する。
「子どもができたことを、怒ってるのか」
「そんなことはないわ。ただ、これから自分はどうなるのかって不安になっただけよ。わたしたちの間に未来なんかないんだから。こんな不毛なことを続けるくらいなら、本来いるべき場所へ戻った方が賢い、そう言ってるのよ」
ふと、まゆと一緒だと退屈かと訊いてみた。
「正直、楽しいとは言えないかな。空気みたいな存在で……退職してから家庭内や俺の両親のこと、君を含めた友達のことばかりが話題で」
自然とため息が出た。それはそうだろう。まゆは仕事より家庭を取った。視野が家の中ならそうなるのが自然だ。仕事が好きだった彼女から、結婚という枷でそれを取り上げたのは阿川ではないか。
「薄々分かっていたけどやっぱりあなた、酷いひとね」
阿川はなにも言わなかった。彼は急いでいる割にのそりと起き上がると悠然と服を身につけていく。その様子も苛々させた。
「また話そう」
「何度も言うけど、それはないから」
ホテル代はいつも阿川が持つ。目撃者がいて噂になっても厄介なので一緒に出ることもない。真紀は支度を済ませると阿川を顧みることもなく部屋を出た。
歩幅を小さくしてせかせかと歩いているのは最初だけで、だんだん速度は落ち、歩いているのが辛くなった。踏みしめている足の裏から力が漏れ出るようだ。
頬が冷たい、と思ったら濡れていることに気づいた。
バッグからハンカチを取り出して目に当てる。拭ってもそれは枯れず通行人がみんなこちらを見ている気がした。
いつかこうなることはわかっていたはずではないか。阿川が真紀に本気になるはずもない。だからこちらもそのつもりで付き合った。傷つかないために自衛していたはず。のめり込まないように。夢中にならないように。それなのにこの身体ときたら気持ちに反して頭痛が起こるほど涙なんか出して。いい歳をして鼻水も垂らすとは。だがこれ以上歩いていたくない。酒を飲んだわけではないのにふらついた。このまま電車に乗って具合が悪くならないか不安になった。
丁度児童公園が見えたのでそこへ入ってベンチに腰を下ろした。そこは外灯が二基立っており、夜の公園でひとけがないが寂しさはあっても怖いとは思わなかった。
目を見張った。誰もいないと思っていたのに、誰かいる。そして移動しているような。目を凝らすと、少年がジョギングをしているようだった。
少年が外灯の当たる場所を通りかかる。中学生かと思ったが体格やから見て小学校高学年に見えた。前髪が長いので顔はよくわからない。黒のスエットの上下で首に黄色いタオルをかけていた。
ちらりとこちらを見た気がした。少年はふいと視線をそらすとそのまま大回りで公園を走り、向こう側の出口から出ていった。
無意識におおきなため息が出た。みっともない所を見られたかもしれない。あんな子どもにまで。いい加減に帰らないと。明日も仕事だと自分を奮い立たせるのだが、重い腰は簡単に上がってくれない。
「ここで野宿する気? 凍えて死ぬわよ。立って歩かないと……」
足を踏ん張り立ち上がろうとするのだが、身体が重く感じた。
「やだな……マジでしんどくなってきた。明日仕事なのに」
それでも気合いを入れて立ち上がると、重たい足を引きずるように公園を出た。駅に続く道なので人通りはそれなりにある。阿川はとうに帰っただろう。さっきのやりとりなどさっさと忘れてまゆの妊娠を喜び、お土産などを買っているのかもしれない。
「わたし……ほんとバカみたいだわ」
本当に足に力が入らない。気分も悪くなってきた気がする。寒いのに頭部に冷や汗が浮いた。こんな所で倒れるなんて恥ずかしい。たまらなくなって電柱に手をつき、寄りかかった。ここからタクシーを呼ぶかと本気で思った。
こころに効く 彩あかね @T_Morimoto
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