トゥルー・プロローグ
何だか『人』について話したら、他のことについても話してしまいましたね。
そろそろ良いですか?
……僕の種族なんてどうでもいいじゃないですか。
……ああ、もう!
僕はダブルです! もしくはハーフ! 有角種の父と半獣種の母の間で生まれました!
また説明が増えるから嫌だったんですよ!
今さら謝られても困るので、もういいです。こうなったら説明しますよ。
こちらこそすみませんでした。
ふう。それじゃあ、まず、ラバってそっちにも居るんですか?
なら話が早い。
ラバって、馬とロバから生まれるんです。
つまり、割と近いところに同じ祖先がいる
別々の生物の間には、時々、子供が生まれるんですよ。
それが人の間にも適用されただけの話です。
本来ならあり得ない異種交雑の生物。それが僕という存在です。
なんで謝るんですか?
別にもう慣れたのでそこまで疎外感はありませんし、少なくはないですからね。
……良く聞いてましたね。
別に人種の数を間違えたのはダブルを入れたからじゃないですよ。ただ、ちょっと、間違えただけです。
ほら、もう良いでしょう。
それで、僕の点数は何点ですか?
え? だって、これ、試験でしょう?
異世界なんてあるわけないし、そろそろ古国と歴史の試験をするって……
……すみませんが、あなたが支払おうとしていたお金を見せてもらっても良いですか?
やっぱり……
ここは僕に払わせてください。
いいから! その代わり、一緒に来てください。
死にたくはないでしょう?
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