第94話、実は『男尊女卑』は、女性のためのシステムで⁉

 ──現代日本の推定三千万人の、異世界転生希望の、ヒキオタニートのお兄ちゃん&お姉ちゃん、こんにちは☆


 実は『ツンデレ気味の妹(しかも幼女)』という、あざといキャラ付けでお馴染みの、『転生法』だよ!



 ……さて、本来なら今回も前回に引き続いて、本作の作者の【カクヨムコン6】エントリー作品『ヴァルプルギスの心臓』が、『進○の巨人の異世界転生版』でありながら、れっきとした『オリジナル作品』である理由を、詳細に語っていく予定でしたけど、



 ──大変申し訳ございませんが、【緊急特番】に変更させていただこうかと思います。



 それと言うのも、例の『オリンピック関係の失言問題』について、少々述べておきたいことがあるの。



 ……あっ、最初にお断りしておくけど、本作の第1話において、「オリンピックなんて利権まみれのものを、今更東京でやる必要は無い」と明言しているように、本作の作者は、ガチの『オリンピック否定派』であり、


 今回の事件についても、かの渦中の人物が引き起こした『舌禍』は、庇いようのない不始末であり自業自得であることを、けして否定はしないわ。



 ──でもね、全世界の、日本そのものを『女性差別国家』と決めつけて見下そうとしている、『ポリコレ』や『似非ファミ』どもへ!



 ……ふざけるなよ?



 日本の『女性』は、それ程『ヤワ』じゃねえんだよ?



 おまえら、男の庇護と譲歩がなければ何もできない、エセ平等主義者と一緒にするなよ?



 確かに日本においてはいまだに、『男尊女卑』の風土が、色濃く残っているでしょう。



 でもね、馬鹿に何言っても、ちゃんと理解はできないかも知れないけどさあ、



 実は『男尊女卑』だからこそ、日本は『女性の社会』であり、すべては『女性が握っている』とさえ言えるのよ。









 ……こう言うと、いかにも話が『矛盾』しているように、思われるかも知れないけど、



 実は女性たちこそが、『男尊女卑』の社会構造自体を生み出していて、自分たちが表舞台に立つこと無く、家庭や地域社会内にとどまりつつ、男だけを外の世界に放り出して、労働や政治や商売や戦争等々をやらせて、それによって得た『利益』だけをまんまと獲得するといったふうに、男こそを『家長』や『社会の担い手』としておだて上げておいて、実のところは自分たち女性の『奴隷』としてこき使い続けるという、世のすべての男たちにとっては、『地獄』そのもののシステムなわけ。



 基本的なモデルをご紹介すると、やはり何と言っても田舎の『女系家族ネットワーク』なんかが、適切よね。


 つまり、結婚後戸籍上の『姓』は異なってしまうけど、血縁によってガッチリと結合し続けていて、盆暮れ正月等の各イベントにおいては、都会に居を構えている者すらも馳せ参じ、すべての親族が集合して、豪勢な食事を振る舞い、一族の結束を更に固めていくの。


 その際、男どものはただ飲み食いするだけで、料理や配膳や期間中の掃除洗濯等は、すべて女性が行い、宴会中の食事については、自分たちは台所で料理の片手間にとるだけで、宴を楽しむ暇なんてまったく無いの。


 それは日常生活においても同様で、一族の子供は女性たちみんなの子供として、場合によっては愛人の子供すらも分け隔て無く、手塩にかけて養育するので、女たちはみんな何の気兼ねも無く子供を産み、男どもは外の仕事に専念できるから、『少子化問題』なんて一切存在しないの。


 ……このように言うと、先ほどの記述とは違って、まるで女たちのほうが、召使いか奴隷であるかのように見えるかも知れないけど、とんでもない!



『これまで』は言うに及ばず、『これから』についても、とてつもない『権力』を生み出すことすらも期待できる、無限の可能性を秘めた『母胎集団』なのよ!



 言ったでしょ、『女系一族』だって、『戸籍上の姓は統一されていない』って。


 つまりこの女たちのネットワークは、『山崎家』とか『石田家』とか言った、男性中心の同族の繋がりでは無いの。


 何せ、基本的には女性の姓は、結婚後戸籍には残らないのだから。


 ……これこそが『女性差別』だとほざきやがる、糞ポリコレや似非フェミどももいるけど、ふざけるんじゃない!


『夫婦別姓』の制度化とか、余計なことを言って、『女系ネットワーク』のメリットを、ぶち壊しにされたんじゃ困るのよ⁉


 女性主体の婚姻関係によって結ばれた繋がりと言うことは、いくらでも『外』から優秀な『男』を、ネットワークに引き入れることができるってことなのよ!


 そうすると当然、『母胎集団』によって、優秀な子供たちを『再生産』できるわけ。


 つまり、表向きの男中心の家系よりも、こうした女性中心の家系のほうが、一定レベル以下の遺伝子しか継承できない、同じ血筋の男だけでは無く、より優秀な男を取り入れることが可能となり、どんどんと集団のレベルを向上させていけるって次第なの。



 実例を挙げると、本作の作者の実家の一族は小学校教師ばかりで、しかも代々管理職である校長を輩出している、結構ハイレベルの集団だけど、それには種も仕掛けもあるわけ。


 例えば作者の父親の従姉が、外の集団へと嫁に出たのだけど、それが県全体の町長会の会長をしているほどの地方の名士だったので、県の教育委員会にも顔が利き、お陰で父親は最年少で校長に昇任するといった、破格の出世を遂げることができたの。


 基本的には従姉の旦那さんなんて、『親戚付き合い』の範囲には入らないけど、女系ネットワークにおいては、十分有力なメンバーと言えて、男サイドの視点では、小学校教師ばかりの集団に見えながら、女サイドの視点では、教師たちをあらゆる面でサポートできる、様々な職種の集団となっているの。



 ──もちろん、この女性ネットワークは、親族内や地域社会ばかりだけでは無く、社会のあらゆる場面に存在しているわ。



 本作の作者が一時期勤めていた、東京最大の地方自治体においては、表向きの段階でしっかりと、優秀な女性が重要なポストを任されており、出世等も完全に平等に扱われているけど、もっと重要なのは、『裏の女性ネットワーク』なの。


 やはりここでも『女性同士の繋がり』こそが、真の権力を握っており、彼女たちがいないと、すべてのシステムが円滑に遂行されなくなってしまうの。


 一度も社会で働いたことの無い、引きこもりの方にはわからないかも知れませんが、お役所や企業と言うものは、単に規則通りに振る舞い仕事さえできればいいというものでは無く、何事も『人間の情理』によって動いており、職場の人間関係や学閥等の派閥を無視しては、何も行えないの。



 ──そしてその『舵取り』をしているのが、いわゆる『職場のオバサン』なのよ!



 往々にして彼女たちは、中年以上の年齢でありながら、何の役職も無いヒラ職員であり、表向きは権力を一切有していないわ。



 しかし彼女たちには、長年培ってきた『オバサンネットワーク』が有り、自分の職場どころか、本庁の人事に対してさえも、大きな影響力を持っているの。


 それと言うのも、いくら本庁において絶大なる権力を握っていようと、実際に仕事を行う際に動くのは、『出先の兵隊』たちなのであり、その人間たちを掌握することこそが、何よりも必要になるの。


 しかし、本庁の幹部から始まって、ピラミッド状に構成されている末端の職員までを、完全に把握することなんて、どだい無理な話でしょう。



 ──そこで何よりも力を発揮するのが、『職場のオバサンネットワーク』なわけ。



・まず何と言っても、末端の職場において、本庁の幹部の『目と耳』になったり、


・出先で働いている有能な新人を鍛え上げて、本庁へと推薦したり、


・出先に移動してきたエリート管理職候補の、人脈造りを手伝ってやったり、


・そのために必要な、『タダ酒飲み会』を催すために、『血税ちょろまかし工作』をお膳立てしたり、


・職場の職員たちの冠婚葬祭を仕切って、人間関係を更に強固なものにしたり、



 ──等々といったふうに、



 各職場における『裏方』の仕事を、すべて請け負って、


 管理職やエリートの男性職員を、仕事に専念させて、


 強固な派閥を構築して、本庁出先共に、完全に一体化させるという、


 まるで絵に描いたような、獅子奮迅ぶり。



 ──まさしく彼女たちこそが、マンモス自治体における、陰の功労者にして陰の支配者とも申せましょう。



 ……このように、日本社会においては、田舎も都会も、家庭も地域社会も職場も、表向き『主人公』は男性であるように見えながら、その実真の権力は『女性ネットワーク』こそが握っていると言う、『女性の支配のもとでの男尊女卑システム』が構築されているわけ。



 つまり、実際には男を馬車馬のようにこき使いながら、女性のほうこそがうまく立ち回ることで、社会全体を円滑に動かし、楽してうまい汁を吸っているってことなのよ。



 ……それを、小賢しい『外国の理念』に基づく、見せかけだけの『男女平等システム』なんかを、勝手に持ち込んできて、あくまでも『裏方』に徹するべきである、真のこの世の支配者である女たちを、男という奴隷どものフィールドである『表の社会』に引きずり出して、愚にもつかない『無理やり作り上げた男女平等な職務環境』なんかで、使い潰されてしまっては、堪ったもんじゃないのよ!




 ──まあ、これまでが、本作の作者が(個人的に)どうしても言いたかったことなんだけど、あくまでも『転生法』である私自身は、何を言いたいかと言うと、



 このような、『現実世界の政治問題』を、『なろう系』の作品に登場させる場合には、世間の(マスゴミによる)偏った情報を鵜呑みにすること無く、今回の『男尊女卑』のように、これまでと違った視点で、すべての物事を再検証すべきってことよ。



 要は、『男女平等』とか『男尊女卑』とか言われても、字面だけでは無く、その本質を見抜くことこそが、何よりも大切なの。



 特に、『なろう系』小説は、主に『異世界』を舞台にしているんだから、現実世界の『常識』に囚われずに、独自の見解を大いに導入すべきなのよ。



 もちろん、これまでの型にはまる必要なんて無いの。


 面白ければ、いいんだから、面白ければ。



 実際、本作の作者自身も、今回の内容を書いているうちに、新作用の新たなアイディアが浮かんだそうよ。


『カクヨムコン6』エントリー作品の『ヴァルプルギスの心臓』における、極東の島国ブロッケン皇国には、ただ単純に魔女(や魔法少女)しかないという設定だったんだけど、今回の『母胎集団』の箇所を書いていて閃いたの。


 年に一度島外に進出することのできる『ヴァルプルギスの夜』については、単に周辺諸国を破壊して回るだけでは無く、優秀そうな男性を島内に連れて帰って、いくさ以外には能の無い魔女に代わって、国政等を担わせるというのはだろう──とかね☆



 また、作内の基本的対立軸が、『島国の魔女VS大陸の男性戦士』という、一見『男女対決』のようだけど、実は魔女側には、大日本帝国の軍人が転生しているという──すなわち、肉体は女性だが中身が男という、(ある意味)『LBGT』仕様となっていて、現在の風潮に(ちゃっかりと)合致していたりします♡

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