第64話、銀座を壊滅させるのは、むしろ自衛隊だったりして⁉
──現代日本の推定三千万人の、異世界転生希望の、ヒキオタニートのお兄ちゃん&お姉ちゃん、こんにちは☆
実は『ツンデレ気味の妹(しかも幼女)』という、あざといキャラ付けでお馴染みの、『転生法』だよ♡
さて、今回は先だっての第61話と同様に、『小説家になろう』様のほうでのみ公開している、サイト独自の期間限定企画『夏のホラー2019』エントリー作品である、『本当は怖い異世界転生⁉【病院編】』と連動したエピソードを、ご紹介したいかと思います。
それというのも、実は『なろう』のほうの作品における、基本
──まあ、単なる捕捉と言うよりも、ホラー小説の企画ならではに、異世界転生の『真の怖ろしさ』というものを、如実にアピールしていたりするんだけどね。
○【結論】…………も何も、実は【前提条件】からすでに、自衛隊は異世界勢力に勝てっこなかったりして⁉
第13話の結論としては、これまでの異世界における『自衛隊無双』系のWeb小説みたいに、異世界側の『魔力』とか『魔物』の強さを、各作者によって都合のいいように制限を加えたりはせずに、原則的に無限大にすれば、当然自衛隊なんて軽くひねり潰すことができるのだ──と述べたけれど、
実は、実際に異世界側が『魔法攻撃』等の実力行使なぞ用いる必要も無く、自衛隊を始めとして、現代日本が存在する世界の、あらゆる軍隊や武力勢力を、無力化及び殲滅することができるの。
……つまり一言で言えば、自衛隊ごときが相手なら、『戦わずして勝てる』というわけなんだけど、考えてみれば、これって当然のことでしょう?
だって、これまでの異世界系のWeb小説によれば、異世界の人間て、基本的に現代日本人を(勇者等として)異世界に『召喚』する力を持っているのだから、ただ単に、それの『逆』をやればいいのよ。
──この場合、『勇者召喚』のような異世界転移では無くて、ある意味精神的な憑依現象とも言える、異世界転生を行うことになるんだけど、
・まず舞台としては、休日の銀座や秋葉原や渋谷や原宿等の『歩行者天国』のような、不特定大多数の人間がひしめいている場所にして、
・最初に『オーク』や『ゴブリン』等のモンスターの精神だけを、通行人たちに無作為に異世界転生させて、文字通りモンスターそのままに理性と知性を奪い取って、周囲の日本人を襲わせるの。
・そうすると当然、拳銃や警棒等を標準装備した警察官が駆けつけてくるはずだから、今度は彼らに異世界側の正規軍──例えば、大帝国の騎士団の精神を憑依させて、拳銃等を使って周囲の通行人や同じ警察官を攻撃させて、
・もはや警察なんかでは手に余る、文字通りの『大騒乱』となった時点で、日本政府としても背に腹を変えられず投入せざるを得なくなった、(Web小説的にも)『伝家の宝刀』の自衛隊に対しても、警察の場合と同様に、異世界人の魂を自衛官たちの身へと転生させて、心身共に乗っ取って、銃火器等はもちろん戦車等の装甲車両すらも意のままに操って、銀座そのものを灰燼と化してしまうって寸法よ。
──このような異世界勢力による、恐るべき権謀術策たる、名付けて『(現代日本への)逆転生の秘術』の、真の恐ろしいところはと言うと、
・まず何と言っても、日本人側では止め立てすることが、まったく不可能なことであり、
・更には、自分の周囲の者たちが、次々と異世界人化していき、例えようもない恐怖に苛まれると同時に、もはや誰が敵か味方かわからなくなるという、疑心暗鬼に囚われてしまい、自衛隊同士の同士討ちすら引き起こしかねないといったところなの。
……いや、これって、別に今に始まったことじゃないのよ?
仮にあなたがさえない地方貴族だったとして、『貧乏子だくさん』の例に漏れず、十人くらい子供がいたところ、なぜか末っ子がいきなり、「俺様は実は現代日本人の生まれ変わりで、科学的知識とか政治的知識とかがむちゃくちゃ豊富だから、まだ十歳未満の幼児でありながらも、今から下克上を狙って、天下を取ってみせるぜ!」とか、世迷い言なんかを言い出したら、堪ったものじゃないでしょう?
それは、異様に読書の普及に執着した娘を持った下級役人だって、異常にずる賢い子供が産まれた蜘蛛やスライムの親御さんだって、卵のうちから狡猾なる日本人の精神が取り憑いた母親ドラゴンだって、筆舌に尽くしがたい『大迷惑』であることには変わりは無いの。
だって、いきなり文字通りに『何かに取り憑かれた』かのようになって、わけのわからない『前世』について語り出すなんて、とても正気の沙汰とは思えないでしょう?
これまでの異世界転生系Web小説って、そんな非人道的かつ頭がイッちゃったことを、平気で異世界人たちに押し付けてきたわけなの。
だったら、異世界人たちがその『復讐』として、現代日本人たちに対して同じことをしたって、別に
──つまり、そういう意味からの、異世界転生のシステムを利用した、現代日本への侵略であり、銀座の壊滅であり、自衛隊の殲滅なわけ。
これって別にそんなに大それたことでは無く、単にこれまでWeb小説に描かれてきた、『異世界転生の仕組み』を、ただ単に異世界人の視点に立って応用しただけなのよ?
何でこれまで、Web作家の人たちって、ただの一人として、気づかなかったのかしらねえ。
……それなのに、そんな自明の理に目を背けたままで、自衛隊が物理で異世界の軍隊に対して無双する作品ばっかり創るなんて、一体何を考えているのかしら。
ちょっと異世界転生の仕組みを応用するだけで、よちよち歩きのお坊ちゃま軍隊に過ぎない自衛隊どころか、名実共に世界最強のアメリカ軍さえも、無力化することができるというのにねえ。
まあこれも、本作の作者が何度も何度も口を酸っぱくして言い続けているように、仮にも『作家』を名乗るつもりならば、『小説の常識』というものを、常に疑い続けるべきなのに、実践している人がほとんどいないからだったりして。
──まさに今回述べたように、Web小説においてももはや当たり前の『常識』的存在となった、『異世界転生』といった
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