第58話、幼なじみヒロインは、完全敗北した後で、ヤンデレ復活してからが始まりで⁉

 ──現代日本の推定三千万人の、異世界転生希望の、ヒキオタニートのお兄ちゃん&お姉ちゃん、お久しぶり☆


 実は『ツンデレ気味の妹(しかも幼女)』という、あざといキャラ付けでお馴染みの、『転生法』だよ♡



 またしても、結構長い間ご無沙汰してしまって、ごめんなさいねえ。



 五月最終週には、本作においても、作者がすべてのサイトのすべての作品で展開中の、『異世界×ヤンデレ』キャンペーンに参加しようと思っていたのだけど、突然の体調不良のために、すでにキャンペーン参加中の『わたくし、悪役令嬢ですの!』や『なろうの女神が支配する』すらも、四、五日ほどにわたって新作更新を停止してしまうといった体たらくで、結局本編のキャンペーンへの初参加は、この六月に入ってからとなってしまったの。



 これもひとえに、作者自身の健康管理がいい加減だったためであり、本人に代わりまして、本作の擬人化キャラである私が、深くお詫び申し上げます。




 ──さて、ご挨拶とお詫びも済んだことですし、改めて、現在すでに進行中の、『異世界×ヤンデレ』キャンペーンへの満を持しての参加を祝して、当企画の概要あらましや具体的な内容について、詳しく述べていくことといたしましょう!




 まずこの企画の基本理念についてですが、あくまでも作者の独断と偏見に基づいたものとして、「Web小説やラノベは、ヒロインがヤンデレな作品こそが、最高なのである!」と決めつけており、なぜなら「『ヤンデレ』こそ、『至高の愛の形』であり」、「すべての恋愛作品やラブコメ作品は、ヒロインがヤンデレで無いと面白くも何ともない」と断言できるからだよ!



 ──重ねてお断りしておくけど、これはあくまでも、本作の作者の独断と偏見によるものだから、もちろんすべての読者の皆様に納得していただくつもりは無いけれど、これからこの『極私的なの意見』がどんなに論理的に正しいか、作者お得意の(一応のところは密かに量子論や集合的無意識論に則っている)詭弁と極論とによって、詳細に説明していこうと思うの。




 まず、最近「常敗の負け犬、『幼なじみヒロイン』を勝利させよう!」とか、「今こそ、『暴力ヒロイン』に、愛の手を!」などといった、反動的ムーブメントが目立っているけど、この作者様たちは、「何もわかっていない」と、言わざるを得ないわ。


『幼なじみヒロイン』や『暴力ヒロイン』は、何も意味も無く、不遇な扱いを受けているわけでないのよ?



 ──とにかくあいつらは、『ウザい』から、嫌われているだけで、至極妥当な扱いに過ぎないの!



 特に『幼なじみヒロイン』なんて、最初から最後まで『勝ち組のメインヒロイン』なんかにしてご覧なさい。



 何の障壁や波乱も──つまりは、何のドラマも無いまま、ただただ主人公と、いちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいちゃ──し続けている姿を、見せられるだけなのよ⁉(本当にそんな作品が、最近人気を集めている)



 そんなの読まされたって、ただひたすら、『ウザい』だけでしょうが⁉


 むしろ最近噂の某作品を読んで、「何で『幼なじみヒロイン』は、不人気なのか?」の、謎が解けたほどだったわ! ──ほんと、ウザっ!



 ──再び言おう、『幼なじみ勝利主義者』の作者様たちは、何もわかっていない!



 普通に最初デフォから主人公と昵懇の関係にある、『幼なじみヒロイン』は、作内の恋愛ゲームに勝ったところで、何の魅力も発揮することはできないのだ!



 むしろ『幼なじみヒロイン』は、負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて負けて──




 ──そしてその後で、ついに耐えきれず発狂して、『真の愛』というものに目覚めて、『ヤンデレ』になってからが、勝負なのだ!!!




 そうなのよ! 別に『真の愛』は、恋愛ゲームなんかでは無く、肉弾戦で──実力行使で──ガチのバトルロイヤルで、ライバルヒロインたちを物理的に排除していき、最後の最後まで生き残って、幼なじみ同士である主人公を、本人の意思なんかガン無視して、四肢の自由を奪い、自宅に監禁して、自分だけのものにして、飼い殺しにすればいいのよ!




 しかもこれは、Web小説の『タグ』的には、『幼なじみ』や『恋愛』や『ハーレム』や『ヤンデレ』だけでは無く、『ざまぁ』や『ダークファンタジー』や『ホラー』や『暴力描写あり』や『残酷描写あり』や『性描写あり』といった、人気(?)のキーワードてんこ盛りとなって、話題作になること間違いなしよ!



 何せ同じ『幼なじみヒロイン』モノだったら、最初から勝利が約束されているぬるいパターンよりも、虐げられていたヒロインが、奸計や策謀や実力行使の果てに、『ざまぁ』を成し遂げるパターンのほうが、読者様に大いにカタルシスを感じていただけて、より好ましいと思うの!




 さて、『幼なじみヒロイン』は『ヤンデレ』のほうが、更に魅力的になることについては、十分ご理解していただけたと思うけど、ここに『異世界転生』がどう関わってくるかと言うと、何と、もはや「何でもアリ」と言えるほどに、無限のパターンが考えられるのよ!



 例えば、一見『幼なじみヒロイン』勝利主義的な作風を装っておいて、最初のうちは主人公といい感じで、何の臆面もなくイチャイチャぶりを見せつけていた『幼なじみヒロイン』が、嫉妬したライバルヒロインたちから総スカンを食らって、袋だたきに遭って殺害されたり、陰険に自殺に追い込まれたりして、本来なら『完全なる敗北』とも言える、『地獄への滑り台行き」を強制されるものの、Web小説界を統括する『なろうの女神』の温情によって、異世界転生のメカニズムを利用して、別の少女の身体に転生憑依して生き返って、自分を殺したライバルヒロインたちに復讐しつつ、新しい身体を駆使して再び主人公を篭絡していくといった、同一の世界への転生パターンとか、


 あるいは、一見主人公とは何の関係も無い、上級生の美人生徒会長のお嬢様ヒロインが、実は前世である、いかにもファンタジー的な異世界において、主人公とは昵懇の幼なじみの関係にあったのだが、その世界では普通に幼なじみとして敗北したので、現世においては屈辱を晴らそうと、いわゆる中二病そのままに、「私はあなたの前世の恋人だから、二人は結ばれる運命にあるの♡」などと世迷い言をほざいて、主人公に迫っていくという、幾分メンヘラ寄りのヤンデレ攻勢を仕掛けたところ、何と現世の『幼なじみヒロイン』が立ち塞がり、『幼なじみヒロイン』VS『幼なじみヒロイン』というドリームマッチを実現して、『幼なじみヒロイン』マニアたちを狂喜乱舞させるという、いわゆる別の世界からの異世界転生による『前世の記憶あるある』パターンとかいったふうに、それこそ際限なく思いつくので、そのうち作者の別サイトの作品である、『なろうの女神が支配する』あたりで発表するから、良かったら読んでみてちょうだいね♡

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