第57話、『死に戻り』④大修正「ひょっとしてリ○ロ型の死に戻りも実際に実現可能かも?」

 ──現代日本の推定三千万人の、異世界転生希望の、ヒキオタニートのお兄ちゃん&お姉ちゃん、お久しぶり☆


 実は『ツンデレ気味の妹(しかも幼女)』という、あざといキャラ付けでお馴染みの、『転生法』だよ♡



 本当に長い間ご無沙汰してしまって、ごめんなさいねえ。


 実は昨日は、別サイトの『小説家になろう』様オンリー作品の、『なろうの女神が支配する』という作品に、特別ゲストとして招待されていたんだよ。


『カクヨム』様での更新をサボっているくせに、『何様』って感じだよね♫


 ──あ、待って、石をぶつけないで! これにはちゃんと、理由わけがあるんだから!


 それというのも、当日の対談相手というのが、かの有名な『総統』さんだったの!


 ……え? 『総統』さんと言ったら、『総統』さんだよ、他に誰がいるというの?


 ほら、以前本作の第12話で、『とにかく歴史上の有名人は、みんな美少女』というエピソードをやった時に、「あなたたちの創っているWeb小説って、馬鹿の一つ覚えみたいに、歴史上の有名人たちをこぞって、『TS美少女化』させる作品ばかりじゃない? だったらかの悪名高き『アドルフ=ヒトラー』を、TS美少女化した作品を創ってみたらあ?」──って、煽っていたでしょう?


 そうしたら、何と本作の作者自身が、別サイトの『小説家になろう』様のほうで、総統様をTS美幼女化してしまうという、とんでもない作品を創ってしまったので、言い出しっぺである本作を代表して、私が特別ゲストとして呼ばれて、当の幼女化した総統様と対談することになったわけなのよ。


 まあ、こうして、擬人化幼女キャラとTS幼女キャラとの、幼女(モドキ)同士による【特別座談会】が開催されて、新作『幼女の帝国』(ただし短編連作『なろうの女神が支配する』内の作中作)の、これ以降のシリーズ展開の可能性について、あれこれ述べていったわけなんだけど、その中で皆さんお馴染みの『死に戻り』──しかも何と本家本元の『リ○ロタイプの死に戻り』について、集合的無意識論や量子論に則って、現実に実現できる可能性が再検討されることになったの!




 驚くことに結論としては、これまでの説とは180度転換して、一応『リ○ロ型の死に戻り』──すなわち、『ゲーム的異世界ならではのセーブシステム』について、あくまでも『形の上』のみとはいえ、実現できることが確認できたわ!




 それというのも、そもそも本作においては以前から何度も何度も、『二つの世界の間では、お互いにあらゆる時点にアクセスできる』ことこそを根本原理とした来たのだけど、これっていかにも『現代日本と異世界との間』の法則のようにも思えるものの、別に『異世界同士の間』に当てはめてもいいわけじゃない?


 つまり、『死に戻りが必要となるハードなイベント』突入直前の時点を、『セーブポイント』として設定して、イベントに失敗して死んでしまうごとに、何度でもそのポイントで『転生』──本作においては、いまだイベントを経験していない時点の主人公の脳みそに、集合的無意識を介してイベントに失敗した側の主人公の『記憶と知識』をインストールすること──を、繰り返せばいいのよ。


 ね、これだと少なくとも『見かけ上』は、ちゃんと『リ○ロ型の死に戻り』を、実現できていることになるでしょう?


 更には、この時点から新たにストーリーに加わることになる『新主人公』は、文字通りここで初めてストーリーに加わることになるので、彼のこれまでの人生──つまりは、彼の世界線そのものが、それまでの『リ○ロ』のストーリーを踏襲している必要はまったく無く、懸案だった、『死に戻りの事実が、主人公の主観にのみ存在している』ことにより、第三者からしてみれば、主人公がどんな難問でも一発で解決できるスーパーマンに見えたり、実際にも『死に戻り』イベントを繰り返すごとに、どんどんと増え続ける『以前のイベント』を、すべて一発でクリアしなくてはならなくなるといった、どう考えても現実的にとても実行不可能なことも、こうしてセーブポイント以前の展開については、別に『リ○ロ』のストーリー通りに行う必要が無くなることにより、特に主人公においては、余計な手間をかける必要は無くなったという次第なのよ。



 以上の諸々を鑑みれば、この論法に則れば『見かけ上』限定とはいえ、『リ○ロ型死に戻り』をほとんどそのまま実行できるし、以前から取り沙汰されていた懸案事項もすべて解決できるので、これでようやく、『死に戻り』に関わるすべての人たちが、全員幸せになれるという、ハッピーエンドを迎えられたわけで、『ゲーム脳のおまえら』のお兄ちゃんたち、本当に良かったね♡




○【問題点】


 もちろんこの論法においても、問題点はいっぱいあるよ!


 ただし、あくまでも『見かけ上』は『リ○ロ型死に戻り』が実現することには変わりは無いから、関係者の皆さんは安心してね♡



・まずは何といっても、これまで何度も述べたように、いくら同じような異世界において転生を繰り返しているとはいえ、それぞれの主人公はまったく別人であることなの。


 つまり、ほとんど主人公と同一人物とも言える外見や性格をしていたとしても、それまでの『リ○ロ』のストーリーとはまったく無関係だった人物に、それまでの主人公の『記憶と知識』をインストールして、『新たなる主人公』に仕立て上げているだけなんだから、本人としてはいい迷惑よね。


 と言うことは、おのおのの主人公は、おのおのの死亡イベントにおいて、わけで、後を引き継いでいるのはまったくの別人に過ぎず、厳密な意味では『死に戻り』では無くなるの。



・次に、これまた先ほども述べたように、それまでは全然『リ○ロ』のストーリーとはまったく関係のなかった世界だったというのに、『新主人公』に『旧主人公』の『記憶や知識』がインストールされるや否や、前後の脈略を完全に無視して、『リ○ロ』のストーリーを演じ始めるのだから、周りの人たちから見れば、『狂った』としか見えないだろうし、本人も含めてそれまで平和に暮らしていたのに、Web小説そのままの馬鹿騒ぎに巻き込まれた人なんかは、ほんと災難でしょうね。


 とはいえ、むしろ『リ○ロのストーリー通り』だったりしたら、それまでの数多の『難問』や『難敵』を、『死に戻り』一切無しに、必ず一発で打破していかねばならなくなってしまうけど、そんなこと絶対不可能だからこそのセーブシステムなんだし、これぞまさしく本末転倒というもので、リ○ロのストーリーとはまったく関係無く進んでいた世界線が、ス○ル君が転生してきた途端リ○ロそのままのストーリーを紡ぎ出すといった、強引な展開にせざるを得ないの。


 ……まあ、元々『異世界転生』自体が、平和に暮らしていた異世界人たちを精神的に乗っ取って、現代日本人感覚で、別に必要も無い大騒動を起こしていくってのがパターンなんだから、何も『リ○ロ型死に戻り』作品だけが批判される必要は無く、かなり強引なやり方ゆえにいろいろと問題があるとはいえ、今回の論法に則りさせすれば、『リ○ロ型死に戻り』を真に現実的に実現できることになるので、皆さんも参考にしてちょうだいね♡




 ……とは言うものの、あくまでも今回紹介したやり方は、オリジナルの『リ○ロ型死に戻り』とは、本質的にはまったく異なったものであることは、けして忘れないでちょうだいね。


 まず何といっても、『死に戻り』──つまり、最初の現代日本から異世界への転生をも含めて、世界の別を問わず、いったん死んでから生き返るごとに、主人公であるス○ル君が、まったく別人になってしまうというところこそが、大きな違いね。


 現代日本にいた頃の主人公を『ス○ル0』君とすると、異世界転生して最初に『死に戻り』を経験するまでが『ス○ル1』君となり、それから『死に戻り』を経るごとに、『ス○ル2』君、『ス○ル3』君と、まったく別人に成り代わっていくわけなの。




 つまり『ス○ルn回目』君が死んでしまうと、まったく別人の『ス○ルn+1回目』君へと転生して、『ス○ルn回目』君の世界線においては『ス○ルn回目』君は死んだままとなり、n回『死に戻り』を行えば、少なくともn人の『異世界のス○ル』君が殺されたままになってしまい、しかもオリジナル作品を読めばわかるように、一つのイベントにおいて無数の『死に戻り』を繰り返しているわけだから、すでに現時点において、無数の世界において無数のス○ル君が、殺されてしまっていることになるの。




 これは、真に現実的な『死に戻り』というものが、死者の『記憶と知識』をまったく別人である生者へと、集合的無意識を介して受け渡すといった方法以外あり得ないからであって、オリジナル作の『リ○ロ』のように、無数に『死に戻り』を繰り返す場合には、本来現代日本人の『オリジナルのス○ル』君とはまったくの無関係の異世界人たちを、無数に殺さざるを得なくなるって次第なの。




 もちろん、当の死人自身にこんなことができるわけではなく、まったく関係の無い異世界人を強制的に集合的無意識にアクセスさせて、死んだス○ル君たちの『記憶や知識』をインストールしているのは、当然のごとくオリジナルのス○ル君に『死に戻り』の能力を与えた、謎の神様的存在ということになるでしょうね。


 ……まあ、このやり方だと、確かに『最新のス○ル君』にも、ちゃんとオリジナルのス○ル君の『記憶と知識』が受け継がれることになるから、あくまでも『形の上』とはいえ、読者様に対しては『ずっと同一人物のス○ル』君であるように見せかけることはできるので、『リ○ロ型の死に戻りを、オリジナル作品とまったく同様に実現する』ことに関しては、何の問題も無いけどね♫




 ただし、現代日本人の個人的な都合で、無数の異世界人を犬死にさせるのは、どう考えても好ましいこととは思えないから、やはり本作が推奨しているように、最初の『ス○ル1』君に、各イベントごとに、集合的無意識を介して『無数の死に戻りの』だけをインストールするといったやり方こそが、より望ましいと思うわ♡

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る