第54話、ネコミミ少女と普通の猫は共存可能か⁉

 ──現代日本の推定三千万人の、異世界転生希望の、ヒキオタニートのお兄ちゃんたち、お久しぶり☆


 実は『ツンデレ気味の妹(しかも幼女)』という、あざといキャラ付けでお馴染みの、『転生法』だよ♡



 ご存じのように今回は本当に本当に久方ぶりの投稿だから、これまた久方ぶりに『質問形式』で行おうと思うんだけど、一見すごく軽い課題テーマのようでいて、下手するとかの『きのこたけのこ戦争』そのままに、Web小説界を大分裂させての大論争に発展しかねないので、この上なく慎重なる進行を心掛けようと思うの。


 ──さて、その『ご質問』とは、何かと言うと、



Q、ある異世界系の作品を読んでいたら、主人公である元現代日本人の転生者の、ハーレム要員の美少女たちのうちの一人に、ネコミミキャラがいたのですが、彼女自身に関しては、ファンタジー異世界特有の、『獣人』とか『ワーキャット』とかいった種族ということで別に構わないんですが、何と彼女みたいなネコミミキャラ以外にも、日本でも当たり前のように見受けられる、『普通の猫』も存在していたのです。


 もしかしたら、ほとんどの人にとっては、「それがどうした?」といったレベルの話かも知れませんが、私自身においては、ネコミミキャラと普通の猫とが両方一緒に存在することに、非常に違和感を覚えてしまって仕方ありません。


 確かかの高名な『巨大なカメの怪獣が登場する特撮映画』においては、公式設定として、そのカメの怪獣以外の、『普通のカメ』については、まったく存在していないことになっていたはずです。


 確かにこれは極端な例であり、少々行き過ぎな感も否めませんが、異世界系Web小説においても、ネコミミキャラと普通の猫との関係について、何らかのルールのようなものがあるのなら、是非ともお教えください。




A、


 ──すべての読者の皆さんへ、まず最初にお断りしておきます。


 今回のご質問に対して、どのような結論になるかはさておいて、万が一にでも、ネコミミか普通の猫かのどちらかを、異世界から淘汰しなければならなくなった場合においては、あくまでも普通の猫のほうを選び、ネコミミの存在を否定することなんてけしていたしませんので、『ネコミミ狂信派』の方々を始めとして、どうぞご理解のほどよろしくお願いいたします!(必死)



 ……いや、こう言っておかないと、下手に『ネコミミ狂信派』の皆様のご不興を買ったりしたら、取り返しのつかないことになってしまうから、一応念のためと言うことで。



 ──さて、『お断りアリバイづくり』も無事に済んだことですし、早速回答のほうに参りましょう!



 ここで改めてお題のほうを確認すれば、『ファンタジー異世界において、ネコミミ少女と普通の猫とは、両方存在していても構わないのか?』、といった感じになるんだけどねえ……。


 これって、いろいろとヤバくて複雑な問題を抱えているから、慎重に慎重に取り組む必要があるわけでして。


 まあ、最もありきたりで最も面白くないものの、最も妥当と思われる回答となると、「そんなこと、それぞれの作品における、作者さんの勝手でしょう?」ということになってしまうんでしょうが、基本的にはそうであるべきと思うものの、一概に決めつけるわけにはいかないケースもあるのよねえ。



 皆さんもご存じではないかしら? かなり昔の作品で、何となく西部劇みたいな世界観でありつつも、妙にアニマル臭いチックなファンタジー作品で、普段は外見上完全に人間でありながら、ライオンとか虎とかいったモンスターではない普通の動物に、『一族全体』で変身して、何とサバンナでライオン等として暮らしていたりするとかいったやつを。



 そうそう、例の今やファンタジー界の巨匠が、ラノベ作家時代に書いた作品よ。



 しかもあれって何と、ライオンの姿のままのままで愛の行為をして、子供を育てたりもするくせに、彼ら『ライオン変身人間』以外にもちゃんと、れっきとした『普通のライオン』が存在していたりもするわけなのよ。


 ……余計なお世話かも知れないけど、『変身種族』と『普通のライオン』との間で、繁殖期に相手の種族を間違えて、そのうち『ハーフ』ばかりになったりしないのかしら?


 ──つうか、そもそも『変身種族』自体が、人間とライオンとの『ハーフ』みたいなものだったりしてねw


 でもそうとなると、わざわざ『変身種族』と普通のライオンとの二つの種族が、両方存在する意味なんて無いとは思わない?



 ……うう〜ん、そうなると、「ネコミミ少女と普通の猫とは、両方存在するのはおかしい」といった結論になりかねないんだけど、本作の作者を始め、読者のヒキオタニートのお兄ちゃんたちも含めて、すでに完全にWeb小説に毒されてしまっている人たちの感覚からすれば、ネコミミ少女が存在している世界に、普通の猫がいても、別にそれほど違和感を覚えないっていう意見も、やはり一概に否定できないのよねえ〜。



 一部の歪んだ『倒錯的百合マニア』の方々からすれば、むしろネコミミ少女が雌の仔猫と戯れているシーンなんて、種族を超えた『ゆりゆり』っぽさが垣間見えたりして、大興奮ってところでしょうしねえw


 例の特撮作品にしたって、『ガ○ラ』のような巨大モンスターと普通のちっこいカメとを、同一視することなんてとてもできないし、両方同時に存在していても、別に構わないって意見が多かったりしてね。



 ──と言うことで、以上の諸々を勘案しての、正式な『回答アンサー』と参ることにいたします!



①種族として普通の動物に変身できるキャラが存在するのなら、それに該当する動物は登場させないほうが好ましいが、ライオンといってもいかにも魔物モンスター的特殊なライオンに変身するのなら、普通のライオンも存在していても構わない。


②ほぼ同じ理由で、基本的に同じ種類と言えなくもないが、片方が最初から超強大化している等の場合には、普通の動物のほうも存在していても構わない。


③ネコミミ少女と普通の猫との共存は、それぞれの異世界(作品)における世界観に基づいて、それぞれの世界を司っている女神(作者)様の裁量で決定する。



 ──とまあ、こんな感じになるかしら?




 ……ううむ、いかにも玉虫色の『回答アンサー』になっちゃったけど、『ネコミミ少女』の存在の是非を決定するという、ある意味異世界系Web小説における最大級の難題の解決を図るものだから、仕方ないよね!


 一応この作品の作者だって、無闇に敵を作りたくはないだろうしw









 ──だったら、そもそもこんな作品自体を創らなければいいのに、なんてご意見は受け付けないから、そこのところはどうぞよろしくね♡

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