第四章

カタコンベ

第四章


 魔法の剣を曲がりなりにも使用しながら考えている事は下衆で粗雑だ。

 エクスカリバーならどうだとか、言霊はどうだとか非常に外の世界的には詰めたい。しかし、引っかかり詰めを行えば何か次に行ける気がすると言うのが頭をもたげている。これが、風来玲央の置かれた状況だ。魔法の剣とはエクスカリバーとして完成する前のカリバーンのことを指す。


 日は移り、囚人のフロア入れ替えがある様だった。部屋は変わらない。彼は隔離される様に場所が変わったらしい。霊術使いでも有ったらしく、行動が変わってしまうと有名だった。「オトハラ」と聞くとクーデターの首謀者と目星を付けられて怪しかったそうだ。彼の持つ端正な顔がまた、そう思わせるのだろう。

 大抵の場合、名前の系統には意味がある。何か、意味があるだろう。無事を祈る。不幸がどうも纏わり付いている。

 そろそろ予定通り幽霊退治が行われる。準備はたらたらとしつつ集中することが出来た。充実した時間は本気の詰めを行うことが出来た。ギリギリを攻める感じは久しぶりだが、管理スタッフを見て事故るのも、悪く無いとも考える様になった。カリバーンについて考える。気迫だ。気迫が違う。


 少々、使い慣れれば自分に対する重要感と行動論とその記録が大切で有ると切々と剣となりイメージが訴えて来る。選択した家族は理解を含め流石だなあと風来は感じ入るし正直に、その通り思う。監視まで思考が及ぶとまた発狂では有るのだが、日本では霊剣思想と言える伝承があり剣に魂を込める。玉鋼は刀へと変貌する。この工程の鍛えられる感じがいいのだが、殺人兵器として歴史のあるものだ。そして、多くのものがその殺傷力に精神を喰われた。主従が変わってしまった。すり替えが起きたのだ。この、すり替えの部分に魔が潜んでいると言われている。多少武骨でも正直な方がいいと言う事だ。肝心の部分に移る。懸念というのはヒットしてた場合致命傷を指し示している可能性がある。

 邪な考え事とは何か。幽霊の事だ。


「特殊な運動用の下着だったような」


 風来はまだ、幽霊の分析を進めていた。美人だったので気持ち的には恥の概念は薄く説明も容易い。言い訳も楽と言うのは保険が効いたような感覚で、特殊な安堵感がある。

 脳内に去来する言霊はこう。イメージと共に風景をありありと描く。

「説明も楽だ」

 友達にはそう言いたい。期間のイメージを持った。潰されることが多くても実行に限る。そう思った。イメージ系は潰される際丹念に作ったこともあり、ダメージが多いのだ。

 観察からの情報はどうだでは無く奴らが何を着用していたかが、運動能力のまた、全てであった。「最新鋭の防衛型、防衛がメチャ硬いヤツ」こうとしか思えなかった。ワンピース着用の下はどうなっているは意外と議論の分かれる所であり、掴まれた肩と言い、殴られた腕と言い、腹部も同様、ストンピングをもらった右足スネもそう。初日の腹部の軽くてもアザは無視していた。独房の鉄格子の中、気になり行動論理による減刑の効力が、増えている事を確認済みだ。凄まじい攻撃は顎の痣から最初に消えた。ダメージの蓄積は消えた。自画自賛もし続けた。怨念と格闘技系の戦闘用でいいや。と言う結論になった。インナーも光沢型のテニス用に確かに感じられるし、そこら辺で落ち着く。スパッツと厚手のラッシュガードで落ち着きそうだ。高機能の信頼感が有る。朝では無く、夜勤に近いので基礎スケジュールは同じ、睡眠時間は、同じである。このまま続行するが、憑依は無く、収容用の部屋はポツポツと穴が開く様に人数が減る。壮絶な、仕事でもあるのでメディカルチェックなども基本無く、異変を訴えたものだけが医療のチェックを受ける。帰って来て、挨拶も無く永遠井頼人が出所した。噂は現実であり、管理側が流した情報通り近所の部屋にのみ挨拶が許されているようだ。凄惨な戦いの後、ポイントを払い消えたのだろう。確認は取れない。風来は動かない身体を特に何も無い事から、部屋に運ばれ機械が運ぶ仕事等をした。そのまま、配給されるご飯などを食べ、部屋で過ごす。いきりたって襲い掛からなくなるまで、八時間とっとと済ませないと遅れ、幽霊の監視は思考では無く巡回型であり、行動等強烈に起こせばやはり、死に到る。見えないがそこにいる。監視している。憑依を望んでいる。細かくルールがあるので、ここまで平板な日々を送る筈なのにも関わらずスペクタクルだ。そう、なぜなら『傷』型が憑依している場合は、膝を挫くからはじまり、野菜が間違えて飛び、腕の上に乗り、フォークと呼ぶほど尖った歯で圧縮するなり長年加工したハシで刺し、野菜はこれに限り熱いなどの連携プレイが待っている。ツナギの腕まくりや腰に溜めた状態などは最高の機敏で狙われ、ちょっとでもある嘆かわしいほどのステータス感と最高の気分や気分の高揚は不幸へと書き変わる。くり返しイライラして頭に来て、死ぬ。行動を起こすからだ。慎重に正しい行動をしなければなら無い。それは、金が無い時の買い物に近い。ミスがダメージとして蓄積し必ず爆発する。そんな感じだ。『傷』型との日々はこれを超える目茶苦茶が起こるので大変だ。近付かない方が良い。不幸が伝染る。他人を巻き込むほど奴らの持ちこむ厄はタクティクスなので、まず、話し相手の友達が減る。

 大抵の人間は無言や静寂に耐えられない。精神が発狂し次々と問題を起こす。管理側を襲撃で対処され、こけるので、コンスタントにタイルやワックスの仕様の床にはする事が出来ない。

『囚人はむき出しのコンクリートの上に住む』五メートルと五十センチはある位の床の厚さと最近知る。「正当防衛で対処されたと思ったら病院行きで、美人の看護師さんに歯の異常を見抜かれ、そのまま歯医者に行き歯を削る羽目に遭い、なおかつ麻酔が効か無い……」等、いちいち事細かに強烈だ。だから、清潔にしなければならない。空間を話が飛び交う。

 悪循環スパイラルに巻き込まれると、大丈夫と言うポジティブシンキングに満たされ、間違いが待っている。これが、『傷』型との縁だ。憑依との縁でもある。戦用に出来た感の有る、収容所の幽霊はそもそも商用の霊がポイ捨てされる事から起こる。それが、数が溜まり、社会悪にポイッと制裁を加えたい一撃など行動はほぼ止める事が出来ない。それらがパワーを得て、風水などの事情をそれこそパワーを経て“あの形”に出来上がる。数式と数、環境が組み合わさると一定の形が出来上がる。収容所内なのでどうしようもないのしか無い。適度に調整されたテレビ用だったりするのが実情だったりする。頑張っている空気から何から何までてんこ盛りのサービスだ。外側はこれなのでプロの書いた者しか参考に出来ない。後は、勘だ。『傷』型憑依などは外すのが困難なので、テレビの猛烈な演技込みで思い出し面白いのでろくに集中出来ない。そういう意味でプロの演者であり実態である。能力は対処と書き変わるのが囚人として足を踏み入れて初めて分かる実態だ。二日間は身体を整え万全を期すために、徹底した。メンタルコントロールの所がズタズタでもあったからだ。現実的にはスケジュールとルーチンに穴が有った。それではいけない。改善する。これも学習かと思う。秋なので、掛け布団をかけなくても良いのが失敗、足を上手く掛けれず冷え症のような感じだ。気を抜くとこれだ。病一こそ俺であり『病』型それも商用が憑いている。以上の様な感じだ。風来は話を聞きそう思う。堂々と空間を飛び交う誰にでも話す話だ。残り後三回か。後三人には喋るだろう。

 幽霊撃退数のカウントと技術これは、主に囚人服に付くと言われている。地下に管理の主な設備が整っており、囚人服は主にツナギと中に着る物の二つに分かれている。防寒、下着上下、クツ下などに別れており、クツ下が白くて蒼光りする事から反吐が出てもほぼ文句は無い。ツナギは長期間だと三つ、主には二つ配備される事が多い。詰襟で襟は立ち、強靭なプラジッパーがボタンフライも有ると言えば有るのだが、男らしさとやる気を引き立てている。信じられない生存者はここら辺でやる気を出していたのだろう。「プロレス痣を見てくれ。プロレス技をかけられた」などと『傷』型対策の有無でグループが別れている。出来ない物は出来ないと堂々と、不幸を伝染し合っている。憑依により突如死亡とは報告したく無いようだ。


 カタコンベと呼ばれる地下にはモニターなどの集中管理が整っており、通常は上なのだが下の階に集中、これを行う。特に撃退カウントなどは難しく、最新鋭の対策機が仕事を転用の形で行っている。忍び込まないとこれは分からない。御ポイントと言うのが有る。外の世界のものだ。多分これの転用だろう。「素晴らしいですね!」という行動論のポイントだ。やや監視が含まれるのだが、これがどうやら防犯用のカラーボールの様なセンサーの方の塗料みたいなのが付くらしく、観測から実用化へと一気に拡がった。意図的に心霊写真を撮る。その狙いや技術から生まれたものだ。商用に使え無いのはここ収容所へとなるのが不文律的に破ってはいけない領域だ。予報的なシステムなのはここが原因である。心霊写真を意図的に撮る為の技術は、予測が無ければ話にならないと言う事だ。これが発展したと言うのが実態だ。だから、死骸はすぐには解らない。内部解剖型医療センサーなどは発達していない。憑依数カウントのセンサーはバカでマネキンなどにも反応する。手の形がやや揺らぐだけでましだ。読み取り時に不安定な手の形を提示する形でアナログ反応を人の証明としているようだ。五本の指を揃えるか、指を開くか程度で指の形はどうだなのだが。風来は係の物に呼ばれ、1階に移動、窓と襖の有る畳みの部屋に通された。

 家族からの手紙をもらった部屋だ。グローブが入っている。良く通ったなと思う。「頑張ってね」の一文と共に横書きの簡素な手紙は終わる。テックグローブとかタクティクスと呼ばれる類いのものだ。拳の保護は強めで殴るのには非常に良い。しかし、最悪なのはスペルであり、日本語で愛を含む。最悪だ。元の仕事の慣れからだろう。すぐに配備できる。

 有難い。


 そう感じている


 ゴムと布メインの皮は少ないモデルだ。火災救助で有名なモデルだ。あれは実際殴る蹴る、運ぶ。物を扱い器用で無いと行けないなど、炎の幻覚を見てなおかつ冷静でいなければならないなど強靭な精神力と対犯罪の意志が固いものだ。良く調べてくれて助かると風来玲央は思った。

 そして、次の日また、幽霊退治だ。薄れる前に図書室で記憶を洗い直し、防御型の腹筋十キログラム保持を五十回はやろう。そして、局地戦でもあるので、人の話を聞こうと思った。スクワットで誤魔化そうとも思う。イスに昇り降りするのは怒られるし、あっさりと確率でやられるので注意が必要だ。ダッシュ系が非常に難しく、型の稽古などはやはり部屋だ。前の部屋にいた人間が調べていた事はそう言う事で、喋れたが、歯医者で顔が膨らみ、幽霊退治に参加できず、ヤケクソになってA国製、対害制止薬を使用申請しようと思ったら、弾数が足りず駄目で、スタッフに「オレに外道転生の法をお前やれ」と三日間タダ働きさせられ、管理側に融通が利くかと思ったら、皆と一緒に苦しんで無いのが浮いてしまい、「きょわい」などと言ってしまったら、「女子の方に関連した罪が有るからお前行って来い」と、ここぞと言わんばかりに散々悪口を浴びて来た。金網越しに罵詈雑言の極致そして、署員が地獄耳中の地獄耳で凶悪に耳聡く証拠を見つけ、女子の施設でリラックスと思ったら「もう帰れ」で、向こうは少々日の当たり方が違う。夕陽の様な感じがする男子に対して女子はポカポカ陽気だった。何故なら普通入るヒトと同じルートで珍しく幽霊を見て誤魔化せると思ったら、髭がそり残しており、ツーと有るのを目ざとく発見、駄目で幽霊対策とオトコで二重苦だ。女子の方はもう、英字の囚人服が始まっている等サブカルチャー的にリラックス出来た。傷三がこれらしい。良く、自動車事故に遭わなかった。そう、本気で思う。

「傷三とかリーチと思え」

 こう言ってしまった。忘れていたらしい。本来の初日に消えたピンク髪の向かいの人間だ。

 主に、何々が駄目だったと言う所が役に立った。俺だけでは無い所が素晴らしい。しかし、消えた。次は、取材を受け面倒だからと部屋が変わり部屋が変わると眠れないタイプらしい。しかもその先はゴリゴリのマッチョの先輩がうるさい。声が良く響くから良いが、いびきや生活音なども壮絶に響き、今度はこってりとしたお世話の言葉の数々を受け、感謝しなければならない。脱獄対策だそうだ。謎の眼力はやはり正しく、頼りにならない奴の筈が助かり、どうにかなる。逃げ回ってても良いと思える。幽霊退治の時にそう思うし攻撃すれば死が待っている。メチャメチャ怖いのだろう。適切に死が怖いとライトグレーのコンクリートの環境のせいでそう思う。

 ペットに狂犬病の注射を打った疑いだったか。結構有名で友人知人と実行し過ぎ、遂には自分も噛まれると言う壮絶な愚を見せ華々しく外側の生活が散ったヤツの気がする。

 事実と脳みそで役に立ってないと話にならない。ヘアスタイルと性格の関連なる怪しい商法の血管が浮くほどの筋肉と、黒人系ハーフの先輩だ。お香系統の販売だったか。多分、効能量か効能そのものを間違えて売ったか。麻薬系の密輸か販売だろう。ああ、そりゃあ濃ゆさ爆発だ。ここにいたの。少々の幻覚の薬の後遺症はこちらにいると言う事だ。失敗しないで出れると良いと思う。白富士セイタ、扇田トヨマル、こっちは有名だ。

 協力が正しいのだろう。風来はそう思う。死んだ奴は、思い出せない。


 減刑の効力は幽霊撃退数一件五に対し、参加でも最大三手に入る。改めて調べないと良く分からないただのボーナスでは無い。御ポイントは金以外の金でミポイントと読む。売買が利かない。付着は変えられない様な感じだ。防犯用カラーボールの。『A国製、対害制止薬』二・五といい撃退件数カウントは丁寧に人力では無く、この技術を採用して基本、恥などを片目を潰れる様にしている。機械による搬送などもその域の物だ。


 7F-3-Aフロアを渡されるように言い渡される。順調に進みバイオグローブと名付けたくなるような、タクティカルグローブを確認する。官公品に侵蝕した、ギタリストやベーシストが使っている事で意外と知っている。メーカー名を確認する。これに、カリバーンだ。境界線の鉄格子が中途半端な状態で赤ランプが時間を告げる。無事入り、長い廊下を山の様な漢字のフロア経路図だったと地図を思い出す。後ろからは旧型が徘徊していたらしく環境がレベル2からレベル3に移行した事を意味する。緑色の光を後ろを振り向き確認、『死』型が浮いているのが見える。蒼い光の発光で後ろが壁に四本の柱が正方形に近く配置されているのが分かる。長方形だがまずは地形だ。拡がるハの字と平行に近く拡がるハの字から、目視上邪魔な影と共にそうなる。室内に物は無く、コンクリート一面がただ広がるのみとなる。窓が上辺に接して横長に配備され、それは横側をトンネルのように彩る。あの世への道だ。一体なら問題無いがさっきのあれだ。死刑とも称したくなる経験がフラッシュバックする。思考さえミスらなければ良い。一層の警戒を要する。風来は思考を辿られた言葉を発せられる事になる。感じた事はこうだ。



 天頂の部屋だ。普通は支配者が使う様な、



『死』型が言った。



 心臓が止まりそうな、一対一だ。やはりというかワクワクも出来ない。低目のチューバを金属音に書き変えたかのような。『死』型の救済の声だ。指を差し、金縛りの術の様に動けない様な実際には制し方をして来ている。前髪が邪魔になる前にどうにかする事には成功、死の期間中思考を読まれるプレッシャーに耐えながら生きる。生き永らえる。


 ワープした個体はそのまま、堅く握られた、右ストレートを繰り出して来た。直撃のストレートが空を裂くよりも速く蒼い光の斬撃と化す。前後へのムーブは基本眼は追い付き難いのが特徴だ。オーラが全身を纏う様に蒼い光が戦術上の味方、利点となる。幽霊の髪の部分まで一本一本漏らすことなくオーラが纏っている。そう、幽霊は全身を持って発光している。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る