一体何を相手にしようってんだ

最近は警備部の連中がピリピリしてて、

せっかくの休憩時間に一杯やるのも難しくなってきてる。

まぁ、酒や煙草程度じゃあ、

呆れた顔で形だけの注意をされるだけなんだが。

それでさえやりづらいってもんだ。

それに何が怖いって、

ちょっと前までは腰に白いプラスチックのおもちゃみたいな銃をぶら下げてるだけだったのが、

いまじゃ立派なライフルを大事そうに抱えてやがるんだぜ。

しかも見せかけじゃない。

弾倉が透けて見えるやつだからな、弾がキチンと入ってるのがわかる。

こんな地下で、

それに密室みたいな環境だからか知らんが、

前からたまにイカれちまって暴れ出す奴もいた。

でも、あんな武器は必要ないだろ。

あいつら、一体何を相手にしようってんだ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る