第2話 剣を使わない剣士

「ヒカル、、、お前のせいで、、、お前が死ねばよかった」

それが彼の最後の言葉だった。

俺の目の前に力無く倒れる3人の男達。

全員俺のパーティーメンバーだ。いや、パーティーメンバーだった。

たった今、こいつらは俺のせいで死んだ。

中級冒険者の俺達がリーダーであるケンジの提案で、上級レベルモンスターと戦い、ドロップアイテムで一儲けしようと話し、上級冒険者が狩りを行う場所でモンスターと戦っていた。

戦況は以外にも俺たちのパーティー優勢で、あと一撃で倒せるかという所で、俺に攻撃のチャンスが巡ってきた。

このチャンスを逃さまいと前に出てモンスターの心臓に槍を突き刺そうとした瞬間、モンスターの絶叫にも聞こえる叫び声が頭に響いた。

頭の中に自分の記憶にはないものが流れ込んでくる。

何十人もの男達がこちらに飛び掛ってきて、一瞬にして首を飛ばされる光景。男達の叫び声が、僅かにモンスターの叫び声に一致して聞こえた。

次の瞬間、俺は槍を手からこぼし、ただ立ちつくしていた。

そして、意識がはっきりした時には、パーティーメンバーが死亡していた。





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