第151話 ヨブ 神からの祝福

 ヨブは神から質問攻めにされましたが、よく考えて口を開きました。


「私は今、分かりました。あなたは何でも行う事が出来る方です。あなたが行おうとすることで、不可能な事はありません!」


 そうです、ヨブは創造の驚異を考慮し、神の圧倒的な知恵と力に感銘を受け、神の能力に感動してシャウトしたのです。ベヘモトや、レビヤタンに正面から立ち向かえない事に落胆したのではありません。あくまでも神の深い知恵に感服し、自分が潔白だと主張し続けた事を反省したのです。


「私はあまりにも素晴らしい事実を理解していませんでした。あなたの事を噂で聞いていましたが、今ではあなたをこの目で見ております。それで言った事を撤回し後悔して土と灰をかぶります」 ヨブは神の矯正を受け入れ、完全にへりくだりました。


「神の特質は造られたものを通して認められる」と使徒パウロはローマ人への手紙の中で書きました。創造物をよく観察すれば、神のご性格を知る事が出来るのです。まず、月や星は人間の心を喜ばせるために造ったらしいです。真っ暗ではつまらないですものね。神の優しさなんです。


 花も果物も、人間のために多種多様なものを用意し、楽しめるように動物を造ったとのことです。アダムが全ての動物に名前を付けて、管理するように命じられたのですが、残念ながらその仕事は反逆したので、取り上げられました。


 イガイガしていて服に引っ付く実がありますね。あれからマジックテープを作りました。猫の舌を真似たサイクロン掃除機があります。フクロウの翼はギザギサで羽音をたてないので、500系の新幹線のパンダグラフに設計を採用されました。カタツムリの殻を真似て汚れにくい壁、ハコフグの形を真似た車もあります。風の抵抗を最小限に出来るそうです。ワシの翼、アホウドリの翼を真似た飛行機、蚊の口と同じ構造の注射針など、人間は生き物からパクリまくりですね。いや、偉大な設計者神の知恵をまるパクリです。


 話がそれました。笑。いずらにしてもヨブは、創造物を通して神を見た、心の目で知ったと述べて、発言の間違いを認め、悔い改めました。


 神様は、ヨブに話終えると、三人の友に、

「あなた達はヨブとは異なり、私について真実を語らなかった!雄牛七頭、牡羊七匹をヨブのもとに連れて行き、全焼の犠牲を捧げなさい!」とプチギレします。

 

 ヨブが神と三人の友との執り成しをします。三人の友を非難するのではなく、神と和解出来るように、犠牲を捧げ祈るのです。さすがです、ヨブ。「悪いことをしたので、罰を受けてるんだぞ!悔い改めろ!」ってビルダドに言われましたよね。「神はあなたを信じていない!」ってエリパズに言われましたよね。「お前の母さんデベソ」ってツォファルに言われましたよね。嘘。


 ヨブは彼らを許し、彼らに処罰を与えないよう神様に祈ったのです。


 神様はそんなヨブを喜ばれ、祝福を与えます。

 まず、健康を取り戻させ、ピチピチな肌を与えます。そしてヨブの兄弟姉妹からはたくさんの贈り物を貰います。さらに羊1万4千頭、ラクダ六千頭、羊千対、雌ロバ千頭を与えられました。以前の倍です。そのあと、娘三人、息子七人も授かりました。亡くなった子供10人は将来復活することを約束されます。(天国なのか、地上なのかは分かりません) しかし、神は亡くなった10人を覚えておられ、命の書に書き留めて下さっています。


 ヨブは、エリフと神の戒めに謙遜に応じて、祝福を受けました。こうして、サタンの偽りの主張にも答えを提出し、神様を喜ばせる事が出来ました。よかったね、ヨブ、お疲れ様。


「こうしてヨブはさらに140年生き、自分の子供と孫四世代を見た。ヨブは長生きして充実した日々を送り、やがて生涯を終えた」ヨブ42:16

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