第119話 エリシャ バアル崇拝根絶と死
みなさま、エヒウを覚えておられますか?
あの悪妻イゼベルを馬で踏み潰した王様です。馬で踏んだ感触と血の臭いをものともせず、すぐにご飯を食べたちょっとサイコな王様です。
エリシャはエリヤのように、自分がバアル崇拝者との一騎討ちは致しません。このサイコパスエヒウをサマリアに赴かせます。エヒウは迎えに来たエホナダブと一緒に進みます。エホナダブはイスラエル人ではありませんが、イゼベル殺しを耳にして、イスラエルの神に信仰を持ったレカブ人です。エヒウは彼を戦車に乗せました。
サマリアにはまだアハブの家の者が残っています。エヒウは神の預言通り、まずアハブ王の子孫を殺します。そしてエヒウは民を集めて言います。
「アハブはバアルを少ししか崇拝しなかったが、エヒウはこれを大いに崇拝するであろう。だから今、バアルの預言者と、バアルの崇拝者を私の所に呼び寄せよ!バアルのための犠牲がある。欠ける者は生き続ける事はないであろう!」10:18
エヒウはゴキブリホイホイのように餌を仕掛けました。嘘です。バアル崇拝者を神殿に誘き出すための罠なのです。
「来なければ死ぬぞ」完全に脅し文句です。エヒウのような強者でなければ出来ないずる賢い行動です。やくざ屋さんなら幹部になれます。
ぞくぞくとバアル崇拝者が犠牲を捧げるために神殿に来ました。エヒウは今度は衣服部屋担当の者に命じて、バアル崇拝者に同じ服を着させました。一目瞭然。部下達は仲間を間違って殺さなくても済みます。
バアル崇拝者が犠牲を捧げている間、エヒウは80人を外に配置させます。供え終わると、
「入って、彼らを討ち倒せ!一人も出て行かせるな!」エヒウは叫びます。
バアル崇拝者御臨終。剣の刃で討ち倒されました。「神殿に行かないと殺すからって脅されて来たのに、ヘンテコな服を着させられて殺すんかい」突っ込みとお怒りクレームがあった事でしょうねぇ。
まだ、エリヤの方が正当だったような気がします。根絶の為には汚い手も使うのでしょう。
今に始まった事ではありませんが……イスラエルの神様って残酷ですね。その神に仕えるエリシャのメンタルの強さ尊敬します。
何はともあれ、イスラエルからバアルは根絶されました。良かったね。
イスラエルでは、エホアシュが王になっていた頃、エリシャは病気を患い死にそうになっていました。エホアシュはエリシャの前で泣きます。
病の床で、エリシャはエホアシュにシリアとの戦いについての預言を語ります。
「矢を取って……地を打ちなさい」「?……?」
死ぬ前って訳の分からない事言うのかな?とエホアシュは思ったかもしれませんが、言われた通りに三回打ちました。一回でもいいのにねぇ。
しかし、エリシャは憤慨。「五回か六回打つべきであった(怒)そうであればあなたは徹底的にシリアを討ち倒せたであろう。あなたがシリアを討ち倒すのは三度であろう」列王第二13:17~18
先に言ってよ~。先に聞いていれば10回は地をトントンしたんですけどねっ(怒)と私なら逆ギレしますが、エホアシュは素直に受け入れました。エホアシュの治世中、エリシャの言った通り、シリアに三度しか勝利できませんでした。残念。
50年間、神に仕えたエリシャは亡くなり、埋蔵されました。本当にお疲れ様でした。
エリヤが8つの奇跡を行ったのに対して、エリシャは16、倍の奇跡を起こしました。
埋蔵され骨になったエリシャ。エリシャの墓に投げ入れられた死者が生き返る奇跡もあったのです。ドンだけ~。ふるっ。
エリシャ、エリヤのように風に乗って天に舞う事が出来なかったね。
布団の上で、普通に息を引き取る所、庶民派のあなたらしいよ。うっ、うっ、泣けます。
自分を生き返らせる奇跡もせず、(ハゲも治さず、)人のためだけに生きた預言者でした。
エリシャお付き合い下さりありがとうございました。次回は大魚に呑まれたヨナについてお伝えいたします。関心ある方は引続きお立ち寄り下さい。いつもコメント応援に感謝しております。
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