第92話 サムソン 結婚式

 年頃になったサムソンは、お嫁さん探しをします。同じ部族の中から探すのではなく、ちょっと離れたティムナまで行きました。なんとフィリステア人の女性に目を留めます。


 家に戻って、両親に駄々をこねます。「彼女を私の妻として迎えて下さい」


「何でやねん!フィリステア人は無割礼の国民やぞ!アブラハムの子孫やないやんけっ。ボケ」両親は軽くサムソンをたしなめます。


 イスラエル国民は神様から、生後8日目に割礼を施すように命じられていました。

 割礼とはご存知の通り、チン○ンの包皮を取り除く事です。とても痛いのです。 知らんけど。


 なぜ、8日目に施すように命じられていたのでしょうか?

 現代医学書によると、血液凝固因子であるビタミンKとプロトロムビンは、生後8日目が生涯中の他のどんな時期よりも高く、正常値の110%だそうです。出血量の事を考えると、ベストです。血が出るのですか?どうして?どこから?それにしても、創造者である神様って優しいですね。


 まっ、サムソンは両親を説得出来ました。その当時、イスラエル国民はフィリステア人の支配下にありました。それで、サムソンに戦うきっかけを与え、救出の機会を待っていたのです。神様に献身したナジル人サムソンです。神様がサムソンを導いていたと思われます。


 両親は息子サムソンとティムナに向かいます。

ティムナのぶどう畑でライオンに遭遇。両親怯え逃げます。サムソンはライオンを素手でふたつに引き裂きました。子やぎを引き裂くかのように簡単にです。「サムソンライオン裂き」の絵がありますね。タイトルは知らんけど。無責任。


 ライオン殺しの後、サムソンは、恋人をゲットし、また両親のもとに戻りました。


 戻る途中、引き裂きライオンが干からびているのを目にします。生物ですからね。すぐ腐る。


 死骸には蜜蜂の群れがいて、蜜があります。

まさかのプーさん? サムソンは蜜をかき集めて食べました。かき集めたものを出会えた両親にプレゼント。ライオンの死骸の蜜だとは内緒です。


 私が、サムソンの親なら卒倒するわ。食中毒大丈夫ですか?サムソン無知ですか?


 しかし、この出来事覚えておいて下さい。


――結婚式の日が来ました。

 7日間の宴会に、フィリステア人30人御招待。

フィリステア人はイスラエル人のサムソンをバカにします。差別です。


 カチンときたサムソンはなぞかけをします。子供の発想なのか、なぞなぞが解けなかったら、30枚の下着と30着の衣装を貰う、解けたら、自分があげるとかけをしました。


 フィリステア人はサムソンのなぞかけを解いてやると意気込みます。


「パンはパンでも食べられないパンは?」

「フライパン」ピンポーン正解。簡単すぎる。

 こんなのを期待していたフィリステア人。相手はサムソンです。力はあるけど……IQ低いんじゃねぇ?というなぞなぞ出します。


「食べる者から食べ物が出、強い者から甘い物が出た。それはな~にか?」


 皆さんもお考え下さい。ヒントはサムソンが体験した事です。


 フィリステア人、頭フル回転。全く分かりません。宴会が終わる前に答えなきゃ、下着と衣装のプレゼントが待っています。


 サムソンの両親も分かりません。だってあの場面にいなかったのですから。


 皆さん、もうお分かりですね。

 サムソン、あんたしか分からんで!と突っ込み入れたくなりませんか?誰も見てないし……。


 サムソンの子供のような純粋さに笑ってしまいます。


 フィリステア人、分からなすぎて降参か?いいえ、この後、ある事を企み、答えをゲットします。


 サムソン、がんばれー。


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