エステルに恋して

第68話 エステル 生い立ち

 エステルのヘブライ語名は、ハダサ。

愛らしい白い花を咲かせる「ぎんばいか」からとられた名前です。娘を思う親の愛が伝わります。


 日本なら桜の花や、桃の花の可愛らしい花にあやかって、「桜子」「桃花ももか」かな。


 その名前をつけた両親はもういません。ハダサが小さい頃亡くなりました。ハダサは孤児。


 西暦前617年、バビロニア帝国がエルサレムを攻めとり、ユダヤ人を捕虜として連れて来たのを覚えておられるでしょうか?


 ハダサの従兄弟、モルデカイもその一人でした。外典によると、モルデカイはネブカドネザル王に捕囚にされたとあります。ダニエルと同じ。



『エステル記はバビロンが滅び、ペルシャの王アハシュエロスがユダヤ人流刑者を支配していたBC480年頃から460年頃を扱っています。筆者はモルデカイです。彼は預言者ではありません』


 モルデカイは年の離れた孤児ハダサを自分の家に引き取り、娘のように育てます。ヘブライ語の

ハダサはエステルという名前に変えられました。


 エステルはモルデカイの家があるペルシャの首都シュシャンで成長していきます。


 モルデカイの仕事は? 信頼されたしもべとして、シュシャンの城で役人として働きます。ユダヤ人流刑者として、王宮から離れた貧しい地区で軽蔑されながらも細々と暮らし、エステルを育てるのです。父祖たちの罪のゆえに、惨めな思いもしたでしょう。それでもモルデカイはイスラエルの神様とおきてをしっかりエステルに教え込みました。

 親はいなくても、モルデカイの愛を受けて、エステルは贅沢を知らないまま、16才になりました。


 そんな時、王宮である事件が起きます。



 エステルの生活を一変させるある出来事が起きるのです。 エステルがんばれー!

 

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