阿吽の呼吸

「やっほぉー!」


「おう、アカネ」


「ねえねえ、今度日曜デートしよっか!」


「髪切りに行くからムリです」


「すっごいカッコよくなるんだろうなー髪切ったら。今から楽しみだなあ」


「あんま期待すんなよ?」


「よっぽどなことない限りはそんな変わらないと思うけど」


「どうかなぁーもしかしたらすっごいだっせぇー髪型にするかもしれないぞ?」


「ぞっこんラブな私なら大丈夫!」


「ぶっちゃけ、そんなことするヤツいねーけどな」


「なんかでも残念。デートしたかったなぁ」


「あっ、そうだ。もうこれ飽きたらから、終わらせるな。愛してる」


「『る』!? る……るー……あぁーギブ……」


「てか、『ぞっこんラブ』の時点からもうだいぶ苦しかったけどな。会話しりとり」


「でもよくわかったね。私がしりとりしようとしてるって」


「ま、長い付き合いだからな。そりゃ、わかるっての」


「へへー」


「よし、茶番も済んだことだし、今度の日曜デートしよっか」


「えっ!? 髪切りに行くんじゃないの!?」


「それもしりとりのため合わせたの」


「なぁーんだ、そうだったんだ! じゃあさ、私行きたいとこあるんだけど――」

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