癒やしの時間

「あぁー疲れたぁー……」


「お疲れさまー実行委員の仕事大変そうだね」


「まあね、繁忙期ってやつかな?」


「そうだ、頑張ったご褒美に何かしあげよっか?」


「おっ、いいの?」


「うん、いいよ」


「マジで!? 『なんでも』かぁー……」


「えっ、ちょっと! 変、なのは……ダメだよ?」


「変なの? それって具体的にどんなのよ?」


「えっ、そのー……ほらっ、えっ、えっちなやつとか……」


「ええーでもそれだと『なんでもいい』に反するじゃん!」


「や、私は『できることなら』なんでもするって意味で言ったの!」


「俺は『俺に言われたことなら』なんでもするって意味で捉えた」


「うぅー屁理屈こねてぇー……」


「あーあ、私の純潔も今日ここまでかぁー……こーちゃんに奪われちゃうんだぁ……」


「おいっ、言い方。人聞きの悪いぞ!」


「でも、そういうことでしょ? ……ま、私は別にいいけど」


「ぶっ! ちょっと! 爆弾発言禁止! びっくりしたぁ……」


「ふふっ」


「ったく……だいたい俺は元々そういうことするつもりはなかったけどな! 俺がしてほしいことは……」


「してほしいことは?」


◇◇◇


「――もう、こーちゃんのヘタレ」


「うっせ、俺はこれがいいんだよ。あぁーやっぱミユの膝枕さいこぉー……」


「ふふっ、なんか子供みたい」


「子供だもーん」


「ふふふ、もうっ」


「ふわぁああああ……疲れたからなんか眠たくなってきたなぁー……」


「え、ちょっと、お昼休みもう終わっちゃうよ?」


「いいの、いいの。どうせここは屋上、誰も来やしないし。そもそもこのベンチも死角になってるから、サボればいいさ」


「こらっ、私これでも学級委員長なんだけなぁー」


「はいはい、後5分だけ、お願いっ」


「もーう、5分だけだからねっ」


「なんだかんだいって、彼氏には甘いよな、ミユって」


「しょうがないじゃん、私の大好きな人なんだもん。そりゃ、贔屓しちゃうって」


「そっか、ありがと」


「どういたしまして――」

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