第22話 地元より別の場所を舞台にすることが多い

 なんでなんでしょうねえ。いちおう、大阪に住んで長いのですが一度しか舞台に使ったことがありません。地名を出す場合はだいたい埼玉です。


 というのも、わたしは埼玉の大宮出身だったりします。住んでいたのは、物心がつく前なのでその頃の記憶はないのですが、大人になってから興味を持つようになり、好んで調べるようになったのです。それで、舞台に使うことが増えたのですね。


 埼玉を舞台にするメリットがあります。それは移動のドラマを作りやすいことです。というのも、海なし県じゃないですか。だから、登場人物を海に向かわせるだけでもドラマチックになるんです。それに、すぐ隣は東京ですしね。上京物語を描くならいっそもっと地方の方がいいのかもしれませんが、埼玉は埼玉で「近くて遠い東京」という独特の描き方ができます。遊びに行けるけど地元ではない。そんな微妙な距離感がツボだったりします。


 と、埼玉を舞台にするのはいいとして、なぜ大阪を使わないのか。これが自分でもよくわかりません。出不精で地元のことをよく知らないせいもあるかもしれませんが、それを言うなら埼玉なんてもう20年近く足を踏み入れてないわけで。どうしてこうも、ストーリーが浮かばないのでしょう。


 もしかしたら、大阪は大阪で完結しすぎていて面白みがないのかもしれません。海がなく、東京に近いけど東京じゃないという埼玉のポジションの方がおいしく見えてしまうのかも。そんなことを思います。


 

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