第5話 代表作を振り返る
代表作ってなんでしょうか。いや、わかるんですよ。たとえば、プロの作家であれば、文学賞の受賞作、あるいは映像化されたヒット作などがそれに当てはまるのでしょう。じゃあ、アマチュアにとっては?
と、めんどくさい定義づけはさておきましょう。ここからは独断と偏見で選んだ代表作を振り返っていきます。つまり、わたしがルールだ。いいね。
まず筆頭に挙げられるのはこの作品でしょう。「九十九墓村事件」です。星の数、PV数とも、著者史上最大のヒット作です。これを代表作と言わずしてなんとするか……と言いたいところなんですが、実のところ複雑な心境ではあります。というのも、たいして思い入れがない話なので。みんなやっぱり名探偵とかミステリーとか好きなんだなとか思いつつ、ランキングを上ってくのを眺めていた記憶があります。わたしはどうかって? それはこの話を読めばわかると思います。いや、めんどくさかったらレビューを読むだけでも察しがつくと思うんですけど……ミステリをおちょくったような話なのでね。
続いて、2作目。星の数で2番目につける青春ミステリ「心の重さ」です。こちらはね多少思い入れがありますよ。というのも、ミステリとしてはちょっと変化球なので。いわゆるストリックというやつですね。ストーリーそのものに仕掛けを弄したお話になってます。そもそも書いたきっかけは、別の書き手さんの作品に触発されたからでした。それがやっぱり青春ミステリだったんですね。ただ、自分が書くとあんまり青春っぽい感じもミステリっぽい感じもしなくなってしまった。これは悩ましいところです。
3作目はやはり星の数で3番目の「いつか晴れ姿を」。これもやっぱり「ミステリー」なのでトップ3は全部「ミステリー」ということになりますね。みんな好きだなあ。なんとなく思いついた話をなんとなく書いたら、こうなりましたという話です。あんまり頭を使ってません。話としても短いです。いちおう、ホワイダニット的なことをやってるんですが、書き方があんまり親切じゃないような気がします。
はい。次。星の数で4番目の「嵐」です。この話は最後までオチに悩んだ気がします。けっきょく「最も不条理な結末は何か」という観点から案を導き出したのですが、どうでしょう。「リアル」という評価もいただきましたが、本人としてはむしろ戯画化された最悪を描いたつもりだったりします(そうであればこそ細部はリアルでなければならないのですが)。
次はこれ。「the cat's meow」 。カクヨムデビュー作です。発表した当時あまりに反響がなくて笑っちゃっいましたね。いまでこそレビューやコメントがついてるんですけど、当時はカクヨムってこんな厳しいとこなのと思いました。荒野じゃん、と。そこから積極的に自主企画なんかに参加して読んでもらえるようになったんですけどね。そういう意味では、カクヨムの使い方を教えてくれた思い出深い1作と言えます。話としても気に入っています。
最後、行ってみましょう。「わたしがこれから出会う鳥/丘の上の魔女」。なぜこれを選んだかっていうと、単純に好きだからです。特に「わたしがこれから出会う鳥」ですね。書いてから5年近くになりますが、いまでも一番のお気に入り作と言っていいかもしれません。もう一度こういう可愛い話が書けたら、いいんですけどねえ。
そんなわけで今回は自作を振り返って語ってみました。そろそろネタが尽きてきましたが、極力更新していきたいと思います。
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