1023.クランの、メンバー、その一。
改めて『ツリーハウスクラン』のメンバーを整理すると……
○冒険者パーティー『シンオベロン(仮)』……俺、ニア、リリイ、チャッピーの四人で構成するパーティーだ。
そういえば、パーティー名も、ちゃんと決め直したいなぁ。まぁいいけど。
○冒険者パーティー『
新リーダーは、『アタッカー』ポジションのニャンムスンさんだ。
彼女は二十歳だが、釣り目がセクシーな色っぽい美人である。大人びていて、二十代後半にも見える。
レベルが31で、チャッピーと同じ猫の亜人だ。
紫髪に赤い猫耳と猫しっぽが印象的で、赤のワンピース風軽鎧も目を引く。
新たにサブリーダーを作り、『魔法使い』ポジションのズナカケナさんが就任したそうだ。
彼女は、三十歳でレベルは30だ。
落ち着いているし年齢も上なので、パーティーのご意見番的な存在らしい。
綺麗な銀髪のロングヘアーが印象的で、着物に似た感じのデザインのローブを纏っている。
そのローブは丈が短く、ミニスカのようになっていて、美脚を露出している。
少しそばかすがあるが、唇が厚く目が潤んでいて、妙に色っぽい。
三十歳と言いつつも、もう少し年上の熟れ熟れのお姉さんに見える。
視線まで色っぽいし、夜の街の蝶といった感じだ。
前にも思ったが、ニャンムスンさんとズナカケナさんは、色っぽすぎる。
二人に両脇に座られたら……まるで夜のお店に来たみたいになっちゃうと思う。
そして俺は、ニヤけてしまうと思うんだよね。
もしそんな状態になったら……間違いなくニアさんの『頭ポカポカ攻撃』が発動してしまう。
二人に“両脇ロック”なんてされることがあったら……確実にニアさんの『頭ポカポカ攻撃』から始まる、一連の俺への制裁攻撃が発動されてしまうのだ。
実はこの二人は、俺にとっては“危険な二人”なのである。
大海域にいる『スキュラ』のキュラリと同じように、ポカポカとツネツネを誘発するキャラになる可能性があるのだ。
そんなこともあって、なるべく二人には必要以上に近づかないようにしようと思っている……トホホ。
『ヒーラー』ポジションのラットマンさんは、悪徳奴隷商人に騙された責任をとってリーダーを辞退し、今はおとなしくしているみたいだ。
彼は、鼠の亜人で、年齢は三十歳で、レベル30だ。
灰色のフード付きローブを着ている。
『アタッカー』ポジションのコーナキンさんは、三十歳でレベル31だ。
彼はスキンヘッドで、筋骨隆々だ。
ノースリーブで短パンという独特のスタイルで、軽鎧の胸当ても大きな菱形でよだれかけのように見える奇抜なものだ。
赤ちゃんプレイをしている筋骨隆々の変態おじさんのように見えなくもない……いや失言だった……失敬。
『ロングアタッカー』ポジションのキティロウさんは、メーダマンさんの息子さんである。
二十二歳でレベル31だ。
茶髪のボブカットで、前髪が長く片方の目はほぼ隠されている。
そして、黒いローブを纏い、顔しか見えない状態だ。
『ロングアタッカー』というよりも、魔法使いっぽい雰囲気だ。
なんとなく……中二病を患っている陸ダコの霊獣『スピリット・グラウンドオクトパス』のオクティに通じるものがある気がする。いや、失言だった……失敬。
『タンク』ポジションのヌリカベンさんは、俺と最初に知り合った人で、セイバーン公爵領で行われた『三領合同特別武官登用武術大会』で準優勝した人だ。
二十六歳でレベルが31だ。
彼もスキンヘッドなのだ。
そして大きな体には、グレーの全身鎧を装着している。
迷宮に行かない普段の活動の時も、トレーニングのためという理由で、ほぼ毎日装着しているようだ。
『斥候』ポジションのイッタァンさんは、二十六歳でレベルが30だ。
彼は白髪で、細身で華奢だが、身軽さにかけては、天下一品との事だ。
軽業師のようなことができるらしい。
一度見てみたいものだ。
白い軽鎧に、白いロングマントをつけている。
そしてパーティーメンバーではないが、スポンサーになっているメーダマンさんも、クランの中では『
メーダマンさんが会頭を務める『ヨカイ商会』と『トリドリ商会』は、クランに組み込まないが、メーダマンさん個人には『
二つの商会は、『フェアリー商会』の完全な子会社となっているし、クランの中に組み込む必要もないと考えた。
メーダマンさんは、四十二歳でいつも黒いローブを着ている。
ベレー帽のような不思議なデザインの帽子が、トレードマークのようになっていて、遠くから見ると、タオルを乗せているようにも見える。
そして彼も、スキンヘッドである。
前にも思ったが、このパーティーのスキンヘッド率は、異常に高い。
ここまでが冒険者のメンバーとなるが、俺のクランはそれ以外のメンバーの数が多い。
○俺専門の奴隷商人となってくれているバーバラさんとその部下三人
バーバラさんは五十八歳で、銀髪でスラッと背が高く小粋なマダムといった印象の人だ。
部下三人は、バーバラさんのところにいた奴隷だった人たちで、みんな二十代後半の男性だ。
ちなみにバーバラさんの所には、もともと働いていた男性が他に二人いて、今はピグシード辺境伯領の『領都ピグシード』にある商館で、留守を守っているとのことだ。
バーバラさんの商館は、今は奴隷販売をしていないので、バーバラさんのネットワークから入ってくる情報の整理に当たっているとのことだ。
またバーバラさんは、『領都ピグシード』の下町の顔役ということもあり、バーバラさんの不在の間は、その二人が代役を果たしているとも言っていた。
もともと下町の人たちの困りごとの解決をしてあげていたこともあり、今では商館が“何でも屋”みたいになっていると、バーバラさんが豪快に笑っていた。
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