第24話 慈悲を乞う奴隷の少女、主人はエンジョイ&エキサイティングに罰を下す。あとまたセールスレディがきた
奴隷少女「ご主人様お許し下さい!」
華奢な少女の声が、悲痛に響く。
主人「いいひゃひゅるさんひょひょのくひょひょれいがああ!!」
肥満体の中年は、その光景に怒号を飛ばす。
奴隷少女「どうか、どうかお慈悲を!」
少女の頬は涙で塗れていた。泥で汚れた古いメイド服。
主人「ひょくもひょれがねてるあいひゃにひんしひかんひゃいをうっひぇくれひゃなあ!」
奴隷少女「申し訳ありません! うっかり間違えて多量の筋弛緩剤を御主人様に注射してしまいました! もう二度といたしません!」
主人「ひょうというひょうはひょうひゅるさんひょおおお!!」
奴隷少女「舌が動かないせいがなにいってるか全然わかりませんすごく面白いです御主人様!」
主人「あああああ!! ひょのくひょひょれいがああああ!!!」
△ △ △
主人「ふざけんじゃねぇぞこのクソ奴隷がああ! やっと薬が抜けたわ!!」
奴隷少女「普通大量の筋弛緩剤を投与されたら心臓止まるんですけど舌が動かないくらいで済むっておかしいですよね?」
主人「うるせぇよ俺が知るか! それよりお前には罰を与える方が先だ!」
主人「今度北陸にカニを食いに連れて行く予定でしたが」
奴隷少女「はい」
主人「罰としてお前は留守番な」
奴隷少女「お許しくださいい御主人様あああ!!どうかお慈悲をおおおお!!」
主人「うるさいお土産も無しだ! たっぷり後悔しろこのクズ奴隷め!」
△ △ △
セールスレディ「どうですか我が社のこの新しい製品は!」
主人「えぇ……これ、この前みた釘バットだよね?」
セールスレディ「そう思われるかも知れませんが、これは画期的な商品なんですよ。見てくださいこの餌の部分」
主人「あ、お守りついてる」
セールスレディ「名付けて無病息災七福神開運釘バットです! 釘の配置も北斗七星にしているのもポイントですね」
主人「七福神と北斗七星の関係ってあんまないだろ……」
セールスレディ「これを祭っておいて、気に入らないやつの頭に振り下ろせば一年無病息災ですよ!」
主人「少なくとも一年じゃ済まないんじゃないかな。懲役が」
セールスレディ「いかがですか家庭に三十本くらい!」
主人「多い多い。そしていらない……ていうか君なんでそんな釘バット売り込むんだよ」
セールスレディ「実は……うちの実家は神田の五代続いた釘バット職人の家系でして」
主人「生まれて初めてきいたよそんな職業」
セールスレディ「兄は近代化を進めて金属釘バット一本に絞ろうと言ってるんですが、私はこの伝統の木製釘バットの良さを受け継いでいきたいと」
主人「捨てなさいそんな伝統」
セールスレディ「しかし今の鈍器業界のニーズには木製釘バットは不人気……バールのようなものやクリスタル灰皿にシェアを奪われています。しかし今までの暴行目的以外新たな活用法で釘バットを売り込めば復活の目も!」
主人「ごめんもう帰って……お願い……」
主人「おい奴隷……」
奴隷少女「はい」
主人「その開いてるホームページ……さっきの頭がおかしい女の会社だよな」
奴隷少女「この中に火薬が入った接触爆破型釘バットが十本買うと今なら二本オマケがついて大変お得だと」
主人「買うな! ていうか俺のクレジットカードで決済してんじゃねぇよこのボケ奴隷がよおおお!!」
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