19話

アルフレッド「何で君が…」


アレン「そんなこと今関係なくない…?

取り合えずこの傷負わせた召喚獣の飼い主とかいないの…?」


アルフレッド「飼い主なら今先生が…」


アレン「連れてきて

獣によって薬の調合が変わってくるから…」


アレン君…確かに急患ですけど王子をパシリに使うって…

そんなことを思いながらアルフレッド王子に連れられてきている女の子をベッドに寝かしてあげる

そこで気づいたのはこの子がヒロインちゃんだっていうことだった

何で…?この子が?ヒロインちゃんが来るのは入学式当日じゃなくて入学してから何日かたってからだ


やっぱりどこかでイレギュラーが発生している

その原因は私だけ…それとも…


アレン「リアン…?」


リリアン「!なんでしょうかアレン君」


アレン「僕はとりあえずこの症状が出る獣は限られてるからそれに効く薬を何個か作るけど…」


リリアン「何か足りない薬草でもありましたか…?」


アレン「ううん平気…

リアンにこの子の看病を任せれるかな…?」


リリアン「任せてくださいまし」


私はアレン君に言われたことを優先するために頭に浮かんでいたイレギュラーの原因として浮かんでいた人を頭から追い出して看病に集中した





アルフレッド「連れて来たぞ」


リリアン「!こちらへ…」


しばらくするとアルフレッド王子が飼い主である人を連れて来てくれた

その横には噛んだであろうオオカミのような召喚獣が耳としっぽを下げて小さくなっていた。その子の瞳からは不安と恐怖を感じる


リリアン「大丈夫よ

あなたはただ飼い主のために頑張っただけですものね

あなたの飼い主も、あなた自身もそこまで大きく罰されることはありません

だから安心して…」


言い聞かせるようにささやきながら撫でてあげると少し安心したのか顔を上げる


リリアン「アレン君!飼い主とその召喚獣が付きましたわ」


アレン「本当…?

…サウスウルフだね…

その種類の毒によく効く薬はできてるから飲ませてしばらくすればたぶん目が覚めるよ…後遺症とかもあまり聞かないから安心したら…?」


よかった…後遺症とかもないんだ

アレン君に薬を眠った状態で飲まされて様子が落ち着いたヒロインちゃんを見る

この子がどうして今来たのかもわからないけれど…

もし私以外にイレギュラーを起こしている人がいるとするならその人もおそらく…


私と同じ転生者だろう…

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