13話

黄色い悲鳴を上げているご令嬢方の目線をたどると案の定そこには

ゲームよりも幼くなってるアルフレッド王子がそこにいた


あいさつが終わってから早々にたくさんの人ごみに囲まれ大変そうである

私は遠目から見ているだけだけれど

ここにいても暇そうだし庭園があったからそっちの方に向かってみよう


リリアン「…わぁ…!

すごいきれいな花が沢山

それに敷地内なのに飼われているわけじゃない動物もたくさん」


動物たちは私を見た瞬間にこっちに思いっきり突進してくる

動物たちはウサギや鳥、リスなどの小動物なので一匹程度ならどうってことないが

こんなにたくさん来られるとさすがに驚くし耐えきれない


リリアン「うわぁ!く、くすぐったいよぉ」


しばらく動物と戯れていたら誰かがこっちに走ってくるような音が聞こえてきた

そちらを見ると何やらさっき見たときよりもくたびれたアルフレッド王子がいた


アルフレッド「なっ!?女の子がまだここにも…」


私を見た瞬間踵を返してまた走る体制をする

もしかしてあのご令嬢の群れの中から逃げてきたの…?


リリアン「もしかしてあの女の子たちの群れから逃げてるんなら

ここをむやみに離れない方がいいですわ」


アルフレッド「どういう…」


アルフレッド王子の言葉を遮るように遠くから女の子たちの声がした


「アルフレッドさまぁぁ!!」


「ちょっと本当にこっちに来たの!?」


「嘘だったらただじゃおかないわよ!!」


まるで餌を探し続ける獣だな…

見てみなよアルフレッド王子なんて引きすぎて冷や汗が大変なことになってるよ


アルフレッド「あ…ありがとう…

助けてくれて恩に着るよ」


リリアン「別に…

アルフレッド王子に興味はありませんけどあの女の子たちがここに残ってまたあんな黄色い歓声がここに鳴り響くとこの子たちが怯えてしまいますわそれは嫌なんですの」


アルフレッド「君は…

僕に興味はないのかい?」


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