8話
アレン「絶対に…守るから」
まっすぐ私を見据えて言うアレン君…
え…?なにこれ…
アレン君ってこんなかっこよかったっけ…
私の知ってるアレン君って…画面越しに見てた可愛いアレン君…だけだった気がする
そんなことを考えぼーっとしていたからか
手からカップが滑り落ち暖かい紅茶が自分の手にかかる
リリアン「っつ!……!
うわわっどうしよう!アレン君!かかってませんか!?」
一瞬手を引っ込めるがすぐにカップを置きアレンくんにかかってないかを聞く
アレン「大丈夫だよ…
それよりもリアン落ち着いて」
アレン君はテーブルの上にあったアイスティー用の氷水に自分のハンカチを浸す
そしてそのハンカチを私の手の上に乗せる
アレン「うん…これくらいなら傷跡は残んない…よかった…リアンのきれいな肌に傷ができなくて…」
手際よくカバンから包帯とガーゼを出して私の手に巻き付ける
アレン「これで良し…」
リリアン「魔法は使わないんですね…」
アレン「うん。使ったらリリアンの治癒能力が低下しちゃうから…
治癒魔法を使いすぎると僕がいないと何もできなくて僕から離れられない体になっちゃうんだ
何なら試してみる?」
え…あ…だからアレン君そんな魔法使わないんだ…
リリアン「ううん…
そんなことしなくても私アレン君から離れられないと思いますし…」
アレン「っ!……そっかぁ…」
あぁ!かわいい!めちゃくちゃ可愛い!
やっぱり目の前にアレン君いるってマジ幸せ!画面越しなんかよりすごく可愛い!
ホワって笑ったよ!ホワって!
スチルでは絶対ありえない笑顔だよ!!
もう……天使!!
母「リリアン?入ってもいいかしら?」
アレン君で和んでいると部屋のドアがノックされた
お母様の声がしてドアを開けるとお母様やお父様、そしてバルドお兄様
そしてアレン君のお父様がいた
父「リリアン、少し母さんとバルドとストレンジウェイズ様と話したんだがなリリアンに婚約は早いんじゃないかっていう話になってな」
そう言われ私は一瞬息が止まったような気がした
リリアン「な…なんでですの!?
お兄様たちもお姉様たちも好きな方と婚約を結んでいたじゃありませんか!」
ムキになって言い返す
するとお兄様が私の方を掴んできた
アレン君はアレン君のお父様の方に連れて行かれてしまったし…
バルド「リリアン!考え直すんだ!
確かに俺や兄さんたちも愛しい人と婚約は結んだ…でも…
お前みたいに10歳でなんて結んでなかった!もう少しゆっくりでもいいんじゃないか!?」
リリアン「別に私はアレン君以外を好きにはなりませんわ!後でも先でも関係ないじゃありませんの!」
父「リリアン…
……よし、本当にその覚悟があるのなら
別に後での婚姻でも問題がないということだな」
……!?しまった!墓穴を掘りましたわ!!
父「そういうことならそうだな
お前が通わなくてはならなくなるであろう
王立ヴィーカトル学院の
前学部の義務期間を終了するまで
アレン・ストレンジウェイズ君はリリアンの婚約者“候補”とさせていただこう
それでいいかい?
アレン君」
そ、そんなぁぁ〜!!
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