7話 アレンside

手を引かれついたのは青や緑を基調とした

さっきの部屋よりもきれいなお部屋


天蓋のついた白とサックスブルーのレースベッドやティファニーブルーやミントグリーンの家具

どんなものも高価そうで目を引くけど何よりも

それらに囲まれた美しい金髪をなびかせるリアンに目を引かれ思わず息を呑んだ


アレン「ねぇ…リアン…

ほんとに…無償で貰っちゃっていいの?」


リリアン「?ふふっ…今更何を言い出すんですの?アレン君。

いいんですわ。だってあれは魔法で作り出したもの。

錬金術のように素材もなければ

冒険家のように装備を整えたり命をかけて手に入れたわけじゃないんですわ


それにお代はもう頂きましたわ

だってアレン君とお出かけできるんですよ?これ以上に嬉しいことはないんですから」


ソファに座ってお茶を出したリアンが僕に隣に座るように促す


指示通りに座るとさっき以上に嬉しそうにする


アレン「リアンは僕と会ってからずっと楽しそうだよね…」


リリアン「楽しいですわ!

私同年代のお友達という人がいなかったんですもの!それにアレン君は…その…私のお婿さん…ですのよ?」


認めてくれてるんだ…僕みたいな平民が貴族様であるリアンを愛称で呼んだりましてや求婚するなんて

前代未聞の不敬行為に当たるのに


リリアン「もしかして…お兄様のこと…気にしてるんですの?」


アレン「…え?」


リリアン「お兄様のことは気にしないでくださいませ

あの人はシスコンなだけですわ。

たしかに周りからとやかく言われるかもしれませんけど私自身がアレン君と婚約を結びたいと思ったんですわ


だからありがとうございます

私をお嫁さんに貰ってくれるといってくれて」


あぁ…まただ…

またこの子は…僕の心を苦しくさせるようなことを平気で言うんだ…

ホント可哀想だよね…この子も…


僕は元々独占欲が強いのは自覚してるんだ…

リアンのこと…逃したくなくなっちゃったじゃん


アレン「じゃあさ…リアン…

もし家族の人や周りが認めてくれないようだったら…



僕と一緒に逃げちゃおうよ


リアンとなら僕どこまででも行けるしリアンのためなら何でもする。



絶対に…守るから」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る