第9話 願いが叶う~☆

 夜空にたくさんのお星さまがきれいに金色に輝いていました。

 ある日、 何の個性もない 通行人の女の子Bが 金色のお星さまに願い事をしました。

「金色のお星さま! どうか私を、キャラクターにして下さい!」

 すると金色のお星さまが通常の流れ星の3倍のスピードで通行人の女の子Bを、目掛けて落ちてきました。

「キャア!」

  金色のお星さまには1人の男が乗っていました。

「私はフェス、星の守り人をしている。いつも、お願い事をしてくれて、ありがとう。星たちも喜んでいる。」

  通行人の女の子Bは、いきなり空から降ってきた金色のお星さまに驚いている。

「お星さまに願い事をする人間に悪い人間はいない。私が、おまえの願い事を叶えてやろう。なんでも願い事を言ってみろ。」

 通行人の女の子Bは星の守り人という男に、自分の願いを言った。

「金色のお星さま! どうか私を、キャラクターにして下さい!」

「了解した。今、宇宙で流行っている、2択で選んだ方の、おまえの願いを叶えてやろう。」

「え?」

 通行人の女の子Bは、なぜ2択? と思いながらも願いが叶うのならと受け入れた。

「がんばります!」

  星の守り人のフェスは2択を出す。

「お前が欲しいのは、「a、スターロッド、(懐中電灯。)プラネットロッド、(ミラーボール。)ムーンロッド、(アロマライト。)サンロッド、(IHコンロ。)スペースロッド、(掃除機。)貴重な、家電5点セット。」それとも、「b、個性のあるキャラクター。」選ばなかった方は没収されます。よくお考えください。さぁ、どっち?」

 いきなりの2択に通行人の女の子Bは悩んだ。

(選択しなかった方は没収される!? 通行人の女の子Bの私が家電5点セットを手に入れるチャンスは2度とないわ!)

  彼女は、どちらを選ぶかを決めました。

「さぁ、どっち」

 フェスが通行人の女の子Bの答えを聞いてきます。

「b!」

  通行人の女の子Bは「b、個性のあるキャラクター」を選びました。

「え!? そこは、aを選ぶところじゃないか?」

 フェスがaでなくていいのかと確認してきます。

「私が・・・私がお星さまにお願いしてきた、私の夢は! 個性のあるキャラクターになることだ!!!」

  通行人の女の子Bは、NPCでも、アバターでもなく、主人公キャラ並みの強い自分の意思を持っていた。

「・・・。」

 フェスは通行人の女の子Bの心の叫びに、一瞬、時が止まった。

「ほお。」

 フェスは目が点になって、通行人の女の子Bを見ていたが、

正気を取り戻し、彼女の力強い純粋な意思にうれしそうに感心している。

「ファイナル・アンサー!」

 通行人の女の子Bは力強く宣言する。通行人の女の子Bと星の守り人のフェスと真顔で見つめ合う。

「お前の願いは、本物だ。」

 フェスは、うなづいた。

「了解した。お前を個性のあるキャラクターにしてやろう。」

「やった~♪」

 通行人の女の子Bの顔は笑顔であふれている。うれしくてぴょんぴょん飛び跳ねている

「ああ・・・私の家電5点セットが・・・。」

通行人の女の子Bから5つのロッドが離れていく。フェスの元に回収された。

「これは、私からのプレゼントだ。」

 きれいな夜空から金色の光が彗星のように、金色の残像を残しながら通行人の女の子Bの元に舞い降りてきました。

「やった~♪ 新しい家電製品?」

  通行人の女の子Bは、新しい家電商品がもらえると喜んでいる。

「それは、ギャラクシーロッドだ。」

 金色の光の正体は、金色のお星さまに棒がついた杖、ギャラクシーロッド。

 通行人の女の子Bは銀河を自由に操れる、ギャラクシーロッドを手に入れました。

「これで銀河のモノは、おまえのモノだ。やはり、お星さまに願い事をする人間に悪い人間はいなかった。」

  星の守り人フェスは少し自分の世界に酔っていた。

「すごい~♪」

 ギャラクシーロッドのボタンを押して切り替えると懐中電灯

・ミラーボール・アロマライト・IHコンロ・掃除機の5つの家電が1つのロッドで使えます。

「わ~い~♪ 便利~♪ 5つも持ち運ぶの不便だったんだ~♪」

 おまけにプラネタリウム機能付き。通行人の女の子Bは新型家電に夢中で、フェスの話など聞いていなかった。

 つづく。

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