第8話 宇宙に願いを~☆

 夜空にたくさんのお星さまがきれいに金色に輝いていました。

 ある日、何の個性もない通行人の女の子Bが宇宙に願い事をしました。

「宇宙さま! どうか私を、キャラクターにして下さい!」

 すると宇宙から声が聞こえてきます。

「あなたが欲しいのは、「a、1億円持った通行人の女の子Bとしての安定した生活。」それとも「b、個性のあるキャラクター。」どっち?」

 いきなりの質問に通行人の女の子Bは悩んだ。

(1億円あれば、何でも買える! 別に通行人の女の子Bのままでも遊んで楽しく暮らしていける!)

 彼女はどちらを選ぶかを決めました。

「さぁ、どっち」

 宇宙から声が聞こえてきます。

「a!」

 通行人の女の子Bはa、1億円を選びました。

「ファイナル・アンサー?」

 宇宙の声はaでいいのかと確認してきます。

「え!?」

 宇宙は驚きました。通行人の女の子Bは立ちながら涙を流していた。

「・・・イヤ・・・イヤです・・・。どんなにお金があっても・・・通行人の女の子Bのままなんて、イヤ・・・。私の・・・私の気持ちが分かりますか? 毎日、同じ場所に立たされて、目の前のかわいいお店にもお買い物にも行けず、好きな時間にトイレにも行けず、主人公が話しかけてくるのを待っているだけの人生なんて・・・イヤ・・・、絶対にイヤ!!!!!!!」

 彼女の心の叫び声は宇宙を切り裂いた。切り裂かれた宇宙から黒色の光が彗星のように黒色の残像を残しながら、通行人の女の子Bの元に舞い降りてきました。

「なに?」

 黒色の光の正体はミニ型のブラックホールに棒がついた杖、スペースロッド。通行人の女の子Bは宇宙を自由に操れる、スペースロッドを手に入れました。

「すごい~♪」

 ボタンを押すと吸引します。

「わ~い~♪」

 通行人の女の子Bは、ゴミの散らかった部屋をきれいにする

掃除機を手に入れました。

 つづく。

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