第6話会社の電話でデートの約束
岡本俊介は背が高く男前であった。昼の3時頃会社の電話が鳴った。松原千恵子が取った。電話は吉田陽子からであった。千恵子は電話を聞いて、用件を俊介に伝えた。当時は、携帯電話は普及していなかった。用件は、たいがい、デートの待ち合わせであった。
他の人が取ると、陽子が「松原さんお願いします」と、言った。
陽子は、ここの会社に勤めていて、俊介と関係ができ、身を引いて会社を辞めたのだった。その事はみんな知っていた。陽子はおとなし過ぎる、控えめすぎる性格で、まわりの人達は、陽子のことをかわいそうと思っていた。
午後3時電話が鳴った。お局さんが取った。
「もしもし、吉田と申しますが、松原様いらっしゃいますか」
「あの吉田さんですね。私竹村ですけど。お久し振りね、元気にしてる」
「会社にあまり電話を掛けないでほしいのですけど、みんな仕事をしている場所ですから。仕事の邪魔になります。用事があるのだったら、岡本さんから吉田さんに電話をするようにって、言っといてくださいな」
オフィス・ラブ 尾形昭 @kunio33
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