第2話スキルの確認と出発

「ふ~~~~、これはなかなかだけど魔力を結構使ってしまうな」


転移してから大体五日程たった・・・・・・はず。うん、俺の体内時計が間違ってなければ五日だ。


五日の間にスキルの確認はほとんど終えた。

まず魔法に関しては自分の感を信じて魔法の合成を試してみると、水魔法と風魔法を合成させて氷魔法、火魔法と土魔法を合成させて溶岩魔法のスキルを覚えた。


魔法の使い方に関してはこの世界はどうやら詠唱を主に使うようなので、俺も最初は声に出して詠唱を唱えていたが途中からめんどくさくなったので、心の中で唱えているといつの間にか詠唱破棄のスキルと並列思考のスキルを覚えていた。

詠唱破棄はもしかしたら覚えられかもと若干狙っていた部分はあったが、並列思考は予想外だった。

原因はなんだろうと考えていたら、後の方になると実戦を想定しながら魔法を撃っていたので、それが理由だと思った。


そしてもし意図的に訓練をしていれば狙ったスキルをゲットできるかもしれないと思ったので、色々試してみた。

が、そう簡単に手に入るわけはなかった。

けど四つほどスキルを手に入れた。


足音を立てないように素早く動いていると忍び足というスキルを手に入れた。

そして蛇腹剣は長さを調整したり鞭みたいに使うことが出来たので剣術、短剣術、鞭の三つのスキルを手に入れることが出来た。


そして一番収穫が大きかったのは魔力纏いだと思う。

自分自身の体や蛇腹剣に纏わせたりしているとスキルを得ることが出来た。

スキルのレベルによって魔力を纏う部分に大きな向上効果があるので、ダンジョンの下層にいるという今の状況にとってはかなりありがたいスキルだった。


そして自分の収納スキルを鑑定してみると結構レアな物だと分かった。

俺の収納は収納スキル持ちで一万人に一人の確率で獲得できる収納で、入れた物の時が経たないものらしい。

まぁ、収納スキルと空間魔法を併用すると同じようなことになるらしいが、そもそも収納と空間魔法二つのスキルを持っている人がまずいないので確証はないらしい。


錬金術と鍛冶、木工のスキルに関してはそもそも材料がないので試すことが出来なかった。


それでこの世界に転移されたときにあった蛇腹剣なんだが・・・・・・かなりやばかった。というかチートだった。


魔の武器にはたまに固有のスキルや魔法が使える物があるがこの蛇腹剣のスキルはオールイーターというものだった。

簡単に言えば全てを食べるってことだろう。

内容もなかなかふざけた物だった。この蛇腹剣で倒した相手のスキル、特製モンスターの特徴を吸収するということらしい。

自分も持っている鑑定のスキルで見られたら、絶対に厄介事に巻き込まれると思ったので直ぐに隠蔽で隠した。

それと今の自分の鑑定のレベルでは見ることが出来ないのか??????という項目があった。

まぁ、スキルのオールイーターがやばいんだからこの??????って項目の能力もそうとうやばいものであろうということだけは分かった。


それで蛇腹剣の扱いにも多少は慣れたと思う。

まだ実際に魔物を切ったことはないから何とも言えない部分はあるが、蛇腹剣ということで普通の剣より射程も長いので今よりもっと慣れれば上手いこと戦える気がする。



そして六日目、魔物を倒した訳ではないのでレベルは上がっていないが、魔力量はこの数日間ギリギリまで魔力を使い続けたのでそこそこ増えたと思う。


「おしっ、それじゃあ行くとするか!!」


俺はドアに手をかけ、外に魔物を倒しに向かった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る