第3話こうしてみると結構グロいな

「・・・・・・すっげーーな。なんていうか、ザ・ダンジョンって感じがするな」


セーフティーポイントの部屋を出ると周りが土や岩でできた道に出た。

あ、もちろんスキルの気配遮断と忍び足、そして気配感知を発動しながら歩いてる。


「うん、この感じ。小さい頃に学校の裏山にある洞窟に入った時に似てるな。

それと、明かりもないのにこの明るさ・・・周りの壁自体が発光しているってことなのか?」


なんかの漫画でシャインロックなんていう光る岩っていうのを見たことはあるけど・・・・・・持って帰れないかな。


「いや、こういうのはダンジョンを出た瞬間に灰になるってパターンがあるから、無駄な事はしないでおくか」


それから歩くこと数分、気配感知に進行方向の右側の通路に反応があった。


「!! 反応が二つ。桁はずれに強い奴じゃありませんように」


俺は端からそーっと覗いてみると豚を人間の形にしたような奴らがいた。


「あれは・・・・・・オークってモンスターかな。見た目完全に豚人間だし合ってるよな」


俺は気配を悟られないように鑑定のスキルを使った。



オーク レベル21


所持スキル


身体能力強化レベル3 剛腕レベル2 棍術レベル2 回復速度上昇レベル1


特性 精力増大



オーク レベル20


所持スキル


身体能力強化レベル3 腕力上昇レベル4 剣術レベル2


特性 精力増大



ふむふむ、レベルはそんな高くないのか? 身体能力強化は俺よりレベル下だが相手のレベル差はかなりやばい。

体型的に考えると攻撃力と防御力に優れてるって感じか。


・・・魔法を使えば行けるかもしれないけど、この先なにがあるか分からないからあまり使いたくないんだよな。

距離的に7メートルぐらいか、丁度縦に並んでることだし蛇腹剣で一突きといくか。


俺は蛇腹剣に魔力を纏わせ身体能力強化で腕力を上昇させオーク二体の脳天めがけて思いっきり突きを放った。


蛇腹剣の剣先は流れるように二体のオークの脳天を貫いた。

二体のオークは悲鳴を上げることなく膝をつき死んだ。


「・・・脳を潰したんだし大丈夫だよな。心臓が二つあって二つとも潰さないと死なないっていうのは聞いたことあるけどそれじゃないよな。というか脳を潰したんだし、もう大丈夫だよな?」


俺は恐る恐るオークの死体に近づいた。

オークの頭に穴が開いている部分を見て一瞬吐きそうになってしまったが、なんとか堪えた。


漫画とか映画で結構グロいシーンを見てたけどやっぱ生は段違いに来るものがあるな。

それと匂いがかなりキツい。正直鼻せんが欲しいぐらいだ。でもここでこういう匂い、光景に慣れておかないと、この世界ではあとあと苦労すると思ったので我慢した。


「さてと、こっちのオークは収納して、こっちの回復速度上昇のスキルを持っている方を吸収させてもらうか」


俺は片方のオークを収納で異空間に入れ。もう片方のオークを蛇腹剣に吸収させた。

吸収の仕方はグロくなく本当に蛇腹剣に吸い込まれるといった感じだった。


そして格上のモンスター相手に勝利した俺はレベルが九も上がりレベル十になっていた。

それによりしっかりと自分の体が強くなったのを感じた。


「これは・・・・・・ははっ、レベルアップか。いいもんだな。確かに自分の体が強く、頑丈になった気がする。

でも、これで油断していてあっさり殺されたとか話にならないから用心しないとな」


それからはあまり遠くには行かずセーフティーポイントの周辺でモンスターを倒していった。

オークの上位種になるのか? オークウォーリア―やオークメイジ、オークプリーストがいた。

レベルも二十中盤と高くスキルも普通のオークとは数が違った。


多少レベルが上がって自信がついたがまだそれでも不安はあるので奇襲を行った。


まずダメージを与えた後に回復されては面倒なのでプリーストから潰すことにした。

まずプリーストは普通のオークを殺した時と同じように蛇腹剣で脳天を貫いた。


仲間がやられたことに気が付いた残りのオークは直ぐに仲間を殺した敵を探そうと動き出した。


「地面とキスでもしてろ、アイススリップ!!!」


俺が呪文を唱えると二体の上位種のオークの足元に氷の床が出来た。

オーク達は急にできた氷の床に上手く対処することが出来ず俺の言葉どうり地面とキスすることになった。


俺はその隙を逃さず身体能力強化を使い直ぐに二体のオークの首を跳ねた。


斬った感触は斬ったというより抉ったという感触が強かった。


「・・・・・・これだとモンスターの素材が高確率でダメになりそうだから早めに普通の剣が欲しいな」


今の現状に軽くため息をつく俺だった。


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