15.ステータス

 優とユーナスは家の中に入ったが中身は空っぽだった。だが、中は結構広く出来ており、神界にいた時に住んでいた家とほぼ同じ広さだった。


「ねぇ、こんなに広くする意味ある?」


「あー、狭いよりかはマシだ!」


「そうだけど!2人で済むには広過ぎない?」


「確かにな。まぁ気にするな」


「それと、家具とかは?」


「今から作る!」


 そして、優はソファから作り始めていった。


「はぁ、もしかしてユウってポンコツ?」


「ん?何か言ったか?」


「ううん」


「そう。あと、俺はポンコツじゃない!」


「聞こえてるじゃん!」


 会話しながらも手を進めていきいつの間にかソファが出来ていた。次にテーブルと椅子を作り始めたがあっという間に作り終わり、タンスや本棚、食器棚にキッチン、コップと次々と作っていった。そして、ユーナスと一緒に2階へ上がっていった。


「2階は寝室兼自室になるから好きな場所を決めていいぞ」


「わかった。ただ、あの、その、寝る時は、暫く一緒でも、いい?」


 ユーナスは上目遣いで優にお願いをした。


「あ、あぁ、べ、別にいいが、なんでまた?」


「1人はまだ,,,,,,,,,,,,怖いの,,,,,,,,,,,,また、1人になるんじゃないかって,,,,,,,,,,,,だから、一緒に寝てもいい?」


「あー、なるほどな。でも、一緒にって言っても、俺男だぞ?」


「しってる。ダメ?」


 今度は目を潤ませながら上目遣いで言ってきた。目が潤んでいるせいか変に色気が増していて、優は少し目を逸らしてしまった。


「ゴホンッ!ま、まぁ、ユーナがいいならいいが。えっと、ちょっと待ってろ」


『ミルちょっといいか?』


『はいいいですよ。なんですか?』


『実はな今目の前に龍神がいてな、暫く今俺達がいる最終回層の200階層で1週間ほど滞在することになって、家を作ったんだけど、その、寝る時に龍神が1人で寝るのは嫌と言ってな、一緒に寝て欲しいらしい。その、ダメか?龍神の気持ちも分からなくはないんだ』


『いいですよ?そのまま妻にしてもいいです!と言うか龍神にも愛を注いで上げてください。今までずっと1人で孤独だったはずなので、いい加減幸せになってもらいたいです。ですが、優さん私達のこともちゃんと構って下さいね?』


『妻にするかどうかは一旦置いといて、ありがとう。ここを出たら一旦そっちに帰るつもりだからよろしくな。あとフルールにもよろしく言っといてくれ』


『はい!分かりました。待ってますね!それと、帰ってきたらフルールが話があるそうです。』


『わ、わかった。それじゃーな』


 ミルとの会話を終え再度ユーナスを見るがまだ、上目遣いで目を潤ませていた。


「一緒に寝るか」


「ありがとう」


「でも、流石に自分の部屋は決めておけ」


「ユウの隣の部屋にするから先にユウの部屋を決めない?」


「わかった」


 優は一番端の部屋を選びその隣がユーナスの部屋になった。そして今優の部屋に2人でいる。


「とりあえず、2人で寝ても余裕があるぐらいでかいベッドを作るか」


「うん。あと気になってたことがあるんだけど、素材とか何使ってるの?」


「神界にいた魔物の素材とか木とかだな?あとは、この世界に来てから取ったものだな」


「はぁ、この世界の物なら何も言わないけど、なんで神界にあった物をそう易々と使うことが出来るの?」


「んー、まぁ別にいいだろ!悪いことしてるわけじゃないし」


「はぁぁ,,,,,,,,,これは私がしっかりしなきゃユウは自重と言うものをしなくなるわね。まぁもうしてないけど」


 会話をしながらも作業を進めておりかなりの大きさのベッドが完成した。


「出来た。これで大丈夫だろ」


「そうね」


「あ、そうだユーナのステータス見せてくれ」


「わかった。ステータスオープン」


ユーナス レベル:480

性別:女

年齢:430

種族:龍族

職種:龍神

体力:900000(+2000000)

魔力:1200000(+2000000)

筋力:800000(+2200000)

俊敏:1000000(+2000000)

魔耐:1000000(+2000000)

物耐:900000(+2200000)

属性:火 風 土 光 雷

スキル:体術 魔力操作 回復魔法 気配察知 気配遮断 魔力感知 魔力遮断 身体強化 人化 龍神化 飛行フライ 火属性無効 魔力消費低下 咆哮 威圧 部分龍化

称号:【龍の神】【龍を統べる者】【覇龍】


「ほうほう、このカッコは何だ?」


「それは、龍化した時にプラスされるステータスだね」


「なるほど。でも、龍神化したら更に強くなるんだろ?」


「多分?」


「まぁ、でもまだ強くなるだろ。てか、俺が強くしてやるよ」


「え?あ、う、うん、わかった?」


「まぁまだしないがな。それよりも、ユーナって料理できるか?」


「うん。まぁ出来るけど」


「よかった。今度からと言うか今日から料理頼むな」


「わかった」


 優とユーナスは1階のリビングに戻り優は食材などをユーナスに渡しソファでくつろぎ始めた。そして、ユーナスは食材を受け取りキッチンに行き料理を始めた。


「ねぇ、ユウは何か食べたいものは無いの?」


「えー?そうだな、なんでもいいぞ?」


「なんでもかぁ。わかった」


 再度ユーナスは料理を始めた。優はその様子を少し見ていたが中々の手際だった。そうこうしているうちに、次々と料理ができていった。1つ目は肉を野菜と一緒に炒めた物、2つ目は野菜がゴロゴロ入っているスープ、3つ目はステーキ?が出てきた。そして最後に優が異空間ボックスから神界で炊いておいたお米をとりだし食卓に並べた。


「いただきます」


「なにそれ?」


「えーと、大雑把に言えば料理に関わった人、食材などに対して感謝しますってことだな。多分」


「なるほど。いい言葉だね!私も使っていこう。いただきます」


 優は先にスープを食べ次に野菜と肉の炒め物をたべ最後にステーキと一緒にご飯を一気に食べていった。


「ふぅー、うまかったぁー。幸せだなぁ。これからもよろしくな!」


「よかった。美味しくないのかと思った」


「なんでだ?」


「だって無言でどんどん食べ進んでいくから」


「あー、わりぃ。美味すぎて感想言うの忘れてただけだ。美味かったから大丈夫だ!」


「そう?それなら良かった」


 夕食を終え、先に優が風呂に入り寝室のベッドでゴロゴロしていると、片付けと風呂に入り終えたユーナスが優から借りた服を着て入ってきて、2人で一緒にベッドに入り寝ることにした。


「ねぇユウ?」


「ん?」


「その、抱きつきながら寝たいんだけど、ダメ?」


「別にいいぞ?」


「ありがとう」


「ん」


 2人は向かい合いユーナスが優の胸の中に顔を埋め優はユーナスを優しく抱きしめ頭を撫でていた。しばらくするとユーナスの寝息が聞こえてきて、ユーナスの、顔を見てみると安心した顔をしていた。


しかし、あれだなちょっとまずいな。主に俺の理性が。ユーナって凄い美人だし、それに、しかも、ユーナって結構大きいから感触が服越しでもガッツリ伝わってくるんだよな。俺の理性持つかな?まぁ、1週間だけだし何とかなるなだろ。多分,,,,,,,,,,,頑張れ,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,俺の理性。


 この日優は寝ることが出来なかった。

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