第2話
好きだった幼馴染が結婚した。
良くある話だ。
それでも、後悔は未だに胸を刺し続ける。
幸せそうに笑う君に、精一杯の笑顔を送る僕。
吐きそうだ。
そんな白い衣装を身に纏って知らない男と楽しげに話さないでくれ。
止めてくれ・・・。
「それより、本当おめでとう」
「えへへ、ありがと」
「僕も早く、誰かいい人探さないとな」
「ゆうくんなら大丈夫だよ、私が保証するよっ」
「そんな保証はあてにならないなぁ・・・」
「なんでさ!だって私、高校生の時実はゆうくんの事、ちょっといいかなー、なんて思ってた時期もあったんだから」
「・・・」
「どうしたの?そんな顔してー」
「ううん、なんでもない。・・・そろそろ帰りなよ、送っていくからさ」
「え、もう?うーん・・・」
「だーめ、旦那さんだって待ってる」
「じゃあそうする・・・。また相談乗ってよね」
「うん、任せてよ」
・・・言葉ではこんな事言ってる癖に、まだ諦めきれてない自分がいる。
情けないよ、本当。
でも、隣で笑う彼女を見ると、やっぱり胸が熱くなる。
今すぐ彼女を押し倒して自分のものにしてしまいたい。
その鮮やかな唇を奪ってしまいたい。
けれど、何よりも勇気がない。
何よりも、意味がない。
好きだった頃に僕は行動しなかった。
結婚相手の男の方が一歩先を行っていた。
ただそれだけの事だ。
人生はいつだって取返しがつかない。
後悔のしない選択なんてありはしない。
それでも願ってしまう。
「あの頃に戻れたら」
と。
君の隣で笑って居たかった。
僕が君を幸せにしたかった。
その先に行きたかった。
彼女を僕のものにしたかった。
拝啓自分。
もし後悔のしない選択を出来ていたなら、その時のお前はどんな顔して笑っているんだろうな。
その時の彼女は、どんな顔して笑ってるんだろうな。
その時の僕は、また違う後悔をしているんだろうか。
生まれ変わっても、何も変わらないんだろうか。
僕は、笑っているだろうか。
PS.その世界で苦しんだとしても、僕はきっと後悔しない。
ピピピピ・・・ピピピピ・・・・。
もう・・・朝だ。
随分と長い夢を見ていた気がする。
今日は大事な会議のある日だったな。
それにしても、目覚ましの音、こんな音だったっけ。
「ゆう!起きなさい!」
「早く起きないと朝ごはん抜きだよ!」
・・・は
「なんだ、起きてるじゃない。どうしたの、そんな変な顔して」
「かあ・・・さん?」
「はぁ?何その呼び方。イメチェンでもしたいの?」
「今って・・・西暦で言うと何年・・・だっけ」
「何その質問。そんなの」
本来、居る筈のない母は言う。
僕が記憶していた日付の8年前の4月を。
・所謂タイムスリップ系の話
・一人称が僕なのが難しい。今まで俺だったから違和感しかない
・ゴールは見えてるし分かりやすいので、身が詰まってくるときっと面白い
・けれど作者はこういう作風は向いてない
・想像できる登場人物はEX(評価規格外)どこかの英雄王の蔵くらいたくさん出せそう
・一応日常作品ではあるけれど、タイムスリップしてる時点でSFな件
・タイムパラドックス的な伏線をどう処理すればいいか分からない
・以上の点を踏まえて、現実的ではない
・けど、起承転結が想像出来れば絶対に面白い
・絶対におm((殴
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