第5話:部屋と隣

この街の犯罪という概念はとても薄いように思います。

こうして今日も私が自分の部屋で目を覚ましたこともそうですしカールスさんからお礼の手紙が届いたのもそれを裏付けます。

手紙の内容からして例の彼女とはうまくいっているようです。

彼は随分とお喋りなようで、会話が一方通行になるのだとか。

それでも幸せだと言っているので私がとやかく言う必要はありません。

首飾りのプレゼントも贈ったようですし、めでたしめでたし。

私の仕事も完了です。

知人から借りていたものでも返しに行きましょう。

あれから新聞はきません。

隣の部屋も生き物がいないみたいに静かです。

引っ越しでもしたのでしょうか。

鼻が悪い私にはわかりようもないですが、お隣さんに気をつかわなくていいのは嬉しいことですね。

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ナズナ まいこうー @guuji

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