第2話 邪馬台国を制服
遼晟は、早速弥生時代後期にタイムスリップする準備を始めていた。リュックサックの中に持ち物を詰め込む。入れるものとしては、
・スマートフォン
・水筒
・非常食7日分
・テント
・着替え
・ポケットwifi
・ルーター
・サバイバルナイフ
・高性能エアガンとBB弾10袋
・家に飾ってあった日本刀
・自家用発電機
・懐中電灯と歴史の教科書
「こんな感じで良いかな?」
そう言って遼晟はタイムマシンに乗り込んだ。ちなみにこのタイムマシンは、あの国民的アニメのド○えもんに出てくるやつみたいな形状ではなく、体一つがギリギリ入る位の箱のような形だ。
「レッツゴー!」
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「えっと…どこ?」
遼晟が着いたのは、広大な草原だった。本当に何もない。しまった、方位磁針を忘れてしまった。ただ、遼晟にはこれがある。スマートフォンだ。えっ圏外だろって?甘いぞ~遼晟はタイムマシンにルータ―を置いている。つまり、過去の世界と現代の世界の遼晟の部屋の両方にタイムマシンがあることになるので、時代を越えた通信が可能になるのだ!
「ok google、ここから一番近くの村まで案内して。」
「現在地から4km南東の方向に、カシェ村という村があります。」
「うし!行くか!」
「あ!あった!」
遼晟は30分程歩き、遂にカシェ村にたどり着いた。
「すいませ~ん。誰か居ませんか~?」
遼晟は大声で尋ねるが、反応はない。
「ん?誰?」
遼晟は微かに人の気配を感じた。確かに、誰かはいる。すると、背後から足音が聞こえた。これはヤバい、大勢に狙われている。遼晟は悟った。
「イテッ!」
遼晟の背中に石が直撃した。
すると、その一撃を皮切りに大量の石が飛んできた。
「やむを得ないな。こっちも反撃しないと。」
遼晟のゲーマーとしての血が騒いだ。こんな状況、RPGで何回も乗りきってきた。
遼晟は、あらかじめ弾込めしてあった高性能エアガンを取りだし、周囲に打ちまくった。BB弾のストックには余裕がある。原始的な武器よりは、確実にこっちの方が威力は上だ。ただ、あまりにやり過ぎると相手が逃げてしまう。話を聞くためにはホドホドにしなくては。遼晟は、周囲にあった岩の影に隠れ、応戦した。あくまで正当防衛だが。
しばらく応戦を続けていると、石つぶての雨が一気に止んだ。すると、村の長老らしき人物がこちらに両手を上げながら歩み寄ってくる。和解の交渉か?認めてくれたのか?良くわからないが、こちらもエアガンを腰に収め、近ずいていく。何か良くわからないが、話してくるので、なんとなくこちらもジェスチャーで返す。完全に油断していた。背後から石の槍で狙われていたのだ。気付いた時にはもう、………遅かった。
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