第1話 大発見

 とある豪邸の巨大倉庫を、泥だらけ砂まみれになりながら漁る少年がいた。その少年の名は、河上遼晟。両親は科学者で、先祖も発明家であった。特に両親はノーベル賞の最終選考まで残ったほどの、名の知られた科学者だ。ただ、遼晟はその血を受け継いでいないのか、理科の成績は普通で、どっちかというと現代っ子って感じだ。


 「あれ?ここにあるはずなのになぁ?」 

遼晟は歴史という教科を変える為に、昔両親が開発したタイムマシンを探していた。ただ、これは試作品というか失敗作で、倉庫の奥深くに眠っているはずなのだ。

「やっぱり捨てたのかなぁ」

探し始めてかれこれ一時間半を過ぎている。遼晟はもう諦めようとしていた。

「仕方ない、こんな日は部屋に込もってゲームだな。」

そう言って倉庫のドアを勢い良く閉めた。すると、


      ガッヂャーン!!


謎の大きな音が家中に響き渡る。違和感を感じた遼晟は、もう一度倉庫を確認してみた。

 「あったぁぁぁぁァァァァ!!!!」

遂に遼晟はタイムマシンを発見した。


 「これで、これで歴史を自分の思い通りに書き換えられるぞ!」

 

遼晟は、早速長旅の準備を始めた。最初のターゲットは……




              邪馬台国だ。

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